SD戦国伝 武神降臨編 その1
 武者番長で打ち切られた武者シリーズの新展開で、さらに久々に「SD戦国伝」というシリーズ名が復活していたりもするのですが、既存の作品とのつながりはよくわかりません。
 ラインナップのうち信玄と謙信には「天と地と」編のリニューアル的な面もあります。
 武将の他に三国伝の部隊兵に酷似した足軽も設定されていますが(※模型誌に掲載。キットの7月発売分では触れられていません)、再現するにはキットで一体成形されている頭のトゲを切断する必要があるため、流用商品化前提というより各自で改造・塗装することを意図したデザインのようです。

 キットは武者烈伝およびGUNDAM EVOLVE(頑駄無 異歩流武../十四)の流用。新規パーツの追加もありますが主に装飾部分で、基本的な構成は流用元キットから変わっていません。
 あと説明書に漫画は無いのでした。カラー2Pでキャラ解説、元になった武将紹介、さらにベースになったキットのキャラ紹介も掲載されていますが、どうも明確なストーリーは無いっぽいです。

 

■No.331 武田信玄頑駄無 (2009.08.08.)
 烈火武者頑駄無の流用キット。
 前立てと軍配、旗竿、おまけの暴留が金色(非メッキ)の新規ランナー1枚で追加されています。旗は説明書の一部を切り出してシールで竿に固定する、部隊兵あたりと同様の構成。
 あと発売前に公開されていた彩色見本では眼のシールが烈火武者と同じものでしたが、付属のシールは黒い縁が細くなっています。
 成形色は烈火武者の赤と黒を反転させた配色で、追加パーツとは異なり元のツノは黄色で成形されています。烈火武者のキットと組み合わせることで鎧が真っ赤な武者と真っ黒な武者を組むことも可能。

 で、以下の写真は旧信玄頑駄無寄りに配色をアレンジしています。

 まず軽装。この状態では色以外完全に烈火武者と同じです。
 肩はポリパーツ入りで横上げと上腕ロールが可能、腰も回ります。
 眼とアゴがマスクとは別パーツ化されていますが、成形色が黒になったのでかえって塗装が面倒なことに。

 鎧装備。兜の前立て以外は烈火武者と同じです。
 旧信玄の設定に合わせると赤単色の部分がやけに多いので部分的に色味を変えてみたのですが、写真だとさっぱりです。
 肩鎧は前に真烈火大将軍を作ったときに中の人だけ使って鎧のパーツが余っていたので、その赤いパーツを流用しました。

 付属武器は来国長(刀)、タネガシマ、虎炎の薙刀、虎吼扇(軍配)。名前が変更されていますが、軍配以外は流用です。
 相変わらず薙刀が貧弱です。銃は赤成形ですが、これはこれでアリな気がしたのでそのまま成形色仕上げにしてみました。
 胴鎧が上下一体で腰の可動が死ぬうえに兜と肩鎧が干渉して首が回らないのも烈火武者と同様。

 鎧を単体で展示可能なギミックはそのまま残っています。

 暴留。前後2パーツ構成で金色成形。笠には「た」の刻印があります。

 

■No.332 上杉謙信頑駄無 (2009.08.12.)
 疾風剣豪精太の流用キット。「天と地と」編では銀と青を基調としていましたが、今回は銀、白、黒の配色になっています。
 前立てと旗竿、おまけの暴留が追加。同じ値段の信玄と比べると追加パーツがちょっと少なめです。なお、旧謙信頑駄無のキットには前立てが精太のもの以外に2種類付属していましたが、今回は1つだけ追加です。

 で、例によって以下の写真は旧謙信頑駄無寄りに配色をアレンジしています。

 軽装。胴体内部は変形ギミックのために構造に余裕が無いのもあって、信玄より可動箇所は少ないです。

 鎧装備。兜の前立て以外は疾風剣豪と同じです。
 旧謙信の設定に合わせると銀色だらけなので、部分的に以前エステバリスカスタムを塗るのに調色した紫寄りの銀を使い回してみました。

 付属武器は姫鶴一文字と矢筒、矢。
 武装は流用元キットそのままなので日本刀ではなく両刃の直剣ですが、毘沙門天とかあの辺の仏は曲刀より直剣を持っていそうなイメージだしまあいいか。
 (※毘沙門天自体の仏像は剣ではなく宝塔か戟を持っているのが一般的なようですが)

 馬。名前は神風号と設定されています。500円級キットの付属馬としては充分なボリュームとはいえ、三国伝の戦馬を見慣れるとどうにも小さい気も。
 首が合体のために前後可動(ポリパーツ入り)で、脚は固定です。側面の穴は武器のジョイントと径が同じなので取り付け可能。

 騎乗も可能ですが、足を固定するような構造はありません。

 合体した超人馬形態。謙信の下半身は背中に、馬の首は胴体の中に折り畳まれるため、パーツの余剰や差し替えは無い・・・かと思いきやバックパックを外して馬の側面につける必要があります。このパーツは子武者との連動ギミックに対応していて、単体だとちょっと持て余し気味。武器と同じ径のジョイントが複数あるので組み換えに利用できなくもないですが。

 矢筒と肩鎧を組み合わせて邪心清水の弓になります。

 信玄と対決っぽく。馬上から斬りかかるのは高低差がありすぎてどうにも上手くいかなかったので、ケンタウロスで代用しました。

 暴留は信玄のものとほぼ同じ仕様ですが、笠の文字が「う」になっています。

 説明書では言及されていませんが、右手の突起と左手の穴、頭頂のハロと底面の穴の径がそれぞれ同じなので縦または横に連結可能です。あとハロは三国伝等のポリボールとも径が同じ。

 

■No.339 直江兼続頑駄無 (2009.09.05.)
 天と地と編リメイクの要素があるキャラは信玄と謙信で終わりで、続いて武神降臨編で新規に設定された武将の第1弾。天翔狩人摩亜屈の流用キットです。人選が便乗っぽいのは天と地と編も同じなのでむしろ伝統です。
 直江兼続についてはドラマとか花の慶次あたりを参照・・・するとあまり史実に忠実でないイメージが付くらしいですが、詳しくないのでよくわかりません。時期的に謙信との関わりはほとんど無かったはずだとか前立ては愛染明王または愛宕権現から取ったとか一番隊は俺一人! だとか。最後のはたぶん違うと思う。

 武神降臨編の兼続頑駄無については、説明書の記載により関ヶ原の時期の友軍に「慶次郎」という人物が存在し、また兼続頑駄無が持っている刀・後家兼光は「豊臣秀吉頑駄無」から与えられていることが判明しています。配役が不明の8人目は秀吉ということかしら。
 また、愛染明王または愛宕権現についての言及は一切無いのと義がどうこう言っているのでアレに準拠している模様。
 あと箱絵では後ろに上杉謙信頑駄無がいますが、史実との矛盾を避けたのか説明書の記載では実際に謙信頑駄無と共に戦っていると断定できる描写はありません。

 信玄や謙信と違って元キットから価格据え置きですが、元キットにあったメッキは廃止。あとスプリングが削除されましたがプラパーツの削除は無く、天翔狩人のメッキパーツも非メッキで入っています。ただし元メッキパーツと刃斬武将軍のパーツは余剰扱いで、刃斬武マスク用の眼シールも削除されています。
 見本写真だと足先が赤から黒になった程度で武神降臨編の中では配色の変化が少な目に見えますが、成形色は見本写真で青い部分が暗い青緑で、けっこう雰囲気が変わっています。クリアパーツは水色から赤に変更。
 追加パーツは2パーツ構成の前立て+旗竿の3個。追加武器や雑兵はありません。

 軽装。手首はボールジョイントですが、プラの噛み合せです。左手のみ平手も付属。上腕にプラ噛み合わせのロール軸がありますが、かなり固めで回しにくいくらいなのでヘタる心配は無さそう。
 元が烈伝後期キットだけあって設計は比較的こなれている印象。
 ところで鉄機武者以外の烈伝キットでは共通して軽装の胴体に造形されている頑魂が、何故か天翔狩人には無いです。

 フル装備。天と地と編の謙信には青が入っているので、直江にも青を入れてみました。
 前立て以外は天翔狩人のまま。前立ての文字は穴が抜けていない板状です。
 肩ブロックは1パーツ構成で裏がスカスカですが、肩鎧を装着しても後ろ側は隠れません。あとバイザーは限界まで上げた状態でも下端が少し露出します。

 武器は後家兼光壱式・弐式(刀)と大鷲突銃(銃)が付属。刀は名前が変更されているのに銃はそのままです。

 大鷲突銃は天翔狩人の時点で発射ギミックが従来のものより大幅にマイルドになっていましたが、直江ではスプリングが削除されギミックが消滅しています。これに伴い弾丸も余剰パーツ扱いに。
 銃身後部の「摩亜屈」の刻印もしっかり残っています。とりあえず塗りつぶしておきましたが。

 刀と銃の合体武器。説明書ではギミック自体無かったことにされています。

 大鷲突銃と鎧が合体した武者大鷲。
 なお、刃斬武将軍のパーツを使う形態については省略します。

 

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