新SD戦国伝 伝説の大将軍編 その2

 

■No.115 頑駄無白龍大帝 (2007.12.02.)
 前作に登場した白龍頑駄無の後の姿。影舞乱夢の龍帝に受け継がれる龍輝宝を装着した状態で、龍輝宝のパーツの一部(龍牙の甲・龍尾の甲)を青龍と赤龍も装備して蒼龍と紅龍にパワーアップしています。
 伝説の大将軍編ではわざわざ影舞乱夢から天宮に出張してくれますが、出番は割と少な目。
 後の輝羅鋼編で息子・後継の雷龍が登場していますが、輝羅鋼編では白龍と同期の弓銃壱の孫が大将軍になっていて1世代ずれています。天宮の大将軍はこの時期15〜20年程度での代替わりを繰り返しているので影舞乱夢のペースの方が普通という気もしますが。
 同期の弓銃壱は武芸者という名の無職、阿修羅は親父の後を継いでからはやっぱり修行三昧な一方で、この人は一度完全に崩壊した王朝を復興して国を再建しているので他の2人より真面目というか苦労人というかそういう印象です。

 キットは白龍の流用ではなく完全新規ですが、発売前に発表された試作品や製品の箱絵と中身が見事に別物というか顔がブ(以下略)と評判だった問題作。ちなみにHJ別冊SDガンダムカタログの白龍大帝の項に載っている軽装状態の写真はその試作のものです。

 で、顔を改造してみました。もっとも自分で形を出そうとすると泥沼にはまるのは二代目大将軍で学習済みなので、お手軽に同一人物であるところの白龍頑駄無(旧)の顔面をおゆまるで型取りしてエポパテで複製、大帝の頭部から顔面を切り落として複製した顔をはめ込んでいます。
 あと頬当てみたいな部分が妙に長いのでついでに削り込み。

 軽装。上腕に関節を追加しつつ肩鎧の着脱も残していますが、兜は頭部に固定されています。
 上腕にポリパーツが入っていて、腕が横に上がる他に軸回転も可能。天地や飛駆鳥あたりと同じ構造です。

 龍輝宝。やけに前後の凹凸が激しいデザインで、ピント合わせが自動のカメラで撮るとどうにもこうにも。
 なお、バックパックは剣の鞘を兼ねているのですが、この形態だと剣が入らなくなります。

 龍輝宝装着。肩鎧とバックパック、頭部のメッキパーツが追加されます。
 阿修羅王と比べると残り2人の強化パーツにボリュームがあるせいか、大帝本人のボリュームはやや控え目です。

 武器は白龍より長くなった双剣と、あとフルバーニアンのブーストポッド部分がシールドから大砲(発射ギミック付き)に変更されています。ポッドを前に倒すと砲口が正面に向きます。

 蒼龍頑駄無と紅龍頑駄無。パーツ追加の他に、元の肩装甲に貼るシールも付属します(写真では貼っていませんが)。説明書の設定画だと蒼龍は元の肩装甲のカラーリングも変更になっているみたい。
 両方とも追加パーツに宝玉みたいなのが付いている設定ですが、蒼龍のはちゃんと球状なのに紅龍のは平面に丸モールドがあるだけ・・・。

 

■No.116 頑駄無阿修羅王 (2007.12.08.)
 阿修羅頑駄無の後の姿。父親で赤流火隠の領主の鐘馗頑駄無の後を継いで鬼舞虎(きまいら)の像を装備した姿。ちなみに消息不明だった鐘馗さんは特に死んだりしてはいなくて、コミックワールドの地上最強編3章ラストで唐突に割と元気そうな姿を見せています。
 鬼舞虎の像の一部(鳥面・獣面)は仁王と不知火が装備し、飛鳥と翔破にパワーアップ。あと阿修羅王と飛鳥はパワーアップ後も修行に明け暮れて政治は翔破さんが一人で何とかしていたそうです。いいのか。
 やはり伝説の大将軍編では赤流火穏から天宮に出張してくれますが、出番は少な目。というか阿修羅王のキットのコミックワールドで本人の出番が2コマしか無いのですが。
 あと白龍と同様に阿修羅王の息子の轟炎王も輝羅鋼編で弓銃壱の孫と共演していますが、阿修羅王の場合は生まれるのが娘ばかりで30人目でようやく長男の轟炎王が生まれた、という設定なので、第一子が生まれた時期はむしろかなり早そう。

 キットは白龍大帝と同様に新規設計+別キャラの強化パーツ付きという構成で、メッキパーツは1個だけですが白龍大帝のより大きめです。あと赤いパーツはメタリック。

 軽装。赤流火隠出身者の特徴として目尻がまつ毛みたいに尖ったラインになっています。なお、ツノは鎧装備時にも外す必要はありません。
 白龍大帝は腕の可動が強化されていますが、こちらは腰に回転軸が追加されています。

 鬼舞虎の像。鳥面と獣面のボリュームに差があるので左右のバランスがちょっと悪いような。

 鬼舞虎装備。旧阿修羅の背中の4本腕は無くなっていますが、肩装甲とバックパックが大ぶりでボリュームはあります。GP01Fbの特徴を割とそのまま残していた白龍大帝に対し、阿修羅王は元から少なかったF90の要素がさらに減っている感じ。
 武器は神威の戟と荒神の杵。いわゆる独鈷杵みたいなアレですが、分類上は三鈷杵でしょうか。1パーツ構成で、上下の刃で手首を挟み込むような構造です。
 あとバックパックに武鋭須砲(ブエスキャノン)が付いています。名前からしてヴェスバーが元ネタみたい。基部にポリパーツが入っていて、差し替えなしで銃口を横や正面に向けられます。

 飛鳥頑駄無と翔破頑駄無。2人とも追加パーツは頭部に装着します。3組6人いるパーツ追加パワーアップキャラの中でも変わり映えのしなさ加減はダントツです。いや、飛鳥なんか1パーツ構成のツノを交換しただけという・・・。
 二人とも額につく宝玉の部分がモールド皆無の平面でシールが付属しますが、仁王、不知火に付属のジュエルシールをこっちに貼れということなのか。

 

 ■No.118 武者頑星刃(2008.02.24.)
 G-ARMSに登場したガンセイバーZがBB戦士定番の「ピカッ」で天宮に転移し、轟天が用意した武者鎧を装着した姿。ちなみに登場から武者として味方になるまでの経緯はコミックワールド版では2コマで済まされています。
 流用キット前提のキャラですが、結晶鳳凰の出現のキーアイテムを任されている重要人物。
 ところで商標の都合なのかBB版では「ガンセイヴァー」という表記が一貫して使われていますが、なら左肩の文字は「SABER」じゃなく「SAVIOUR」だよなあ、とか。

 伝説編固有設定の能力値は「体」のみ最低値で「心」と「技」は最大値というかなり極端なバランスです。説明書によると「体」が低いのは本来の装備である銃火器の使用不能による攻撃力低下のためらしいですが、ガンセイバーのキットからバルカン砲やミサイルがそのまま流用されているのは一体何なのか。しかも武者BBでは後にも大旋鬼で似たような設定の矛盾をやらかしているのでした。

 キットは既出のガンセイバーのランナー1枚を差し替えた仕様で、メッキはありません。また元々4つあった弾丸発射ギミックは1つだけ残して削除されています。
 設定上の配色はかなり派手ですが、伝説編はトリコロールのキャラが多くて被り気味なので差別化も兼ねて青を抜いてアレンジしてみました。

 頭は前立て以外ガンセイバーそのまま=兜の着脱がなく、新造の腕も肩鎧と一体化しているので軽装になれません。
 あと顔がおちょぼ口っぽく見えて気になったのでマスクの形状をパテで加工しています。

 武装は槍と「光凰の弓」が新規に追加されています(ただし槍についている羽根は流用パーツ)。
 肩から生えた突起が背中の羽根と干渉するので、腕の可動はかなり制限されます。というか写真の状態がほぼ限界。
 ガンセイバーのバルカンライフルとミサイルランチャー、シールドは発射ギミック削除以外には変更なしでそのまま付属。ただしミサイルランチャーの装着方法は変更され、シールドは手に持てず飛行形態以外では余剰パーツ扱いです。
 バルカンライフルは元々ガンセイバーの変形のために前後2分割されていて、頑星刃でも同様に前後合体が可能。でも説明書では後半部分を手に持つように指示しているだけで合体については無視されていて、前半部分は変形時以外は余剰扱い。というかグリップと手の武器穴の径が合っていないのでどのみちまともに保持できません(尾部のジョイントを手で持つことは可能)。

 なお、弓と対になる「昇竜の矢」は真駆参に付属しますが、私は真駆参を数年前に組んで矢だけ紛失しました。うう。ということで別の矢を借りてみました。
 腕かバックパックのどちらかを一旦外せば、写真のように腕を前に水平に上げられます。

 武装を組み合わせたBBオリジナルサポートメカ・バルカンセイヴァーも組めます。やっぱり説明書では無視されていますが。

 飛行形態。変形ギミックはおおむねガンセイバーと同じですが、槍が追加されて全長がかなり伸びています。眼は頭部側面のレバーで切り替えが可能。
 なお、特にスタンドと接続するようなジョイントは無くて、2枚目の写真ではスタンドの先端を隙間に強引に押し込んで固定しています。

 

■No.119 頑駄無真駆参 (2007.02.25.)

 武者七人衆と同世代でナイトガンダムの誕生に深く関与した武者ガンダムMk-V(真悪参)の子孫。・・・そういえば、新戦国伝で旧三部作キャラとの血縁関係が示されているのはこの人くらいのような。一時的に大将軍になったこともありますが、その状態は商品化されていないしデザインもかなり違うのでパーツの組み替え程度では再現不能です。
 キットは鎧の交換で真悪参にもなるコンパチ仕様で、さらに装備品の規格がBB戦士版ナイトガンダムとも統一されています。その代わり「伝説の大将軍編」の他のアイテムとは互換性が皆無ですが。
 あとこの時期の500円キットには珍しくいろプラ仕様でカラフルですが(白・赤・メタリックブルー・シルバー・パールイエロー)、その代わりメッキパーツは付属しません。

 軽装+真悪参の鎧。元々真悪参が吊り目だったとはいえ、眼の吊りあがりっぷりが極端な気も・・・。

 真悪参+真駆参の鎧。

 バックパックが展開するケンタウロス形態もナイトガンダムと同様に搭載。後脚が小さくてバランスが悪いのは伝統的仕様です。

 真駆参。他に武者頑星刃に装備できる矢が付属しますが、頑星刃は持っていないので省略。

 上記のケンタウロス形態に変形するバックパックは、取り外して銃にもなります。

 

■No.120 新世大将軍 (2008.03.02.)
 烈光頑駄無(衛府弓銃壱)が結晶鳳凰の力で変化した姿で、頑駄無結晶ではなく結晶鳳凰をパワーソースとする最初の大将軍にして武神輝羅鋼編までの歴代大将軍の直系の先祖。
厳密には彼の登場の直前に真駆参大将軍という歴代でも際立ってイレギュラーかつ唐突な大将軍が存在していますが。
 続編では息子が活躍する一方で本人は超将軍編の導入で結晶鳳凰を失ったうえに病気で寝込んでいます。なお、伝説編と超将軍編の間の時期に彼を暗殺しに来た鉄斗羅を改心させて配下にしたという設定があります。
 衛府弓銃壱の頃からの設定で、武者シリーズではかなり希少な左利き。

 キットは大光帝にも採用されていた多色成形がさらにパワーアップしていますが、プリズムシール等は廃止され関節構造もやや簡略化されて低価格化されています。色分けも多色成形パーツ以外は割とざっくりしていて、特に脚なんか設定上は白+金なのにほぼ丸ごと青単色です。あと白い部分のうち兜やバックパックの一部だけパール成形で他は普通の白。

 多色成形ランナーはこんな感じ。赤い部分はメタリックです。
 ポリパーツは専用ではないもののランナー2枚分入っていて可動箇所はほぼポリ接続です。ただし片方はやっぱり黄色。
 新戦国伝以降の輝羅鋼編までの大将軍では唯一既出の他のキットとの連動ギミックが一切なく、全てのギミックが単体で完結しています。

 で、青の成形色が割と綺麗で好みなので、それを生かす方向で配色をちょっとアレンジしてみました。あと白い部分はパールも塗りつぶしました。

 左が設定上の軽装で、右はマスクと前立ても外した状態。ガンダム的なマスクの下にF91のフェイスオープンっぽい顔が入っています。この状態だと体格は轟天より若干小さいくらい。
 腕は前作の大光帝から大幅に簡略化されていますが、肩の中にポリパーツが入っていて割とよく動きます(烈空と同じ構造)。
 ところで弓銃壱はスキンヘッドで烈光になると髪が生えたのですが、また毛が無くなっています。

 フル装備。ギミックや腕の可動との兼ね合いで左右の肩鎧が兜に接続されているため、兜を装着すると首が回らなくなります。造形は格好いいのに勿体無い。
 3つの鳳凰の首に付いている楕円状の部分はジュエルシール。
 羽根は多色成形で1パーツ構成。後ろから見ると多少アレですが、ランナーから切り出しただけでこの仕上がりは何ともいい感じです。以降の大将軍の羽根と比べると地味ですが、割と清潔感のあるデザインでこれはこれで。あと羽根は肩鎧に単純な丸軸で接続されているため、左右方向に角度を変えることができます。
 肩鎧は陣羽織を意識したデザインのようで、後に次男の號斗丸にも継承されています。あと左肩には「F91」の文字がデザインされています。右肩は同じ模様をそのまま左右反転しているので読めませんが。

 サイズ比較。巨大化していますが轟天と比べるとあまり大きく見えません。
 写真には並べていませんが大光帝も新世と似たような大きさなので中期シリーズの大将軍はだいたいこのくらいが標準なのだろう、と思っていたら全然そうでもなかったのですが、それはまた別の話ということで。

 手持ち武器は光鳳剣(刀)と輝煌の軍配が付属。刀は普通に白い単色プラで、イラストだと刀身に銘が入っていますがモールドもシールもありません。左利き設定のため鞘は腰の右側に付きますが、以下の2形態では他のパーツと干渉するので鞘を外す必要あり。
 軍配はメッキの1パーツ構成で、余剰になる軽装用の前立てを裏面に取り付け可能。
 あとメッキ製のバトルマスクも付属。着脱式のガンダム顔は付けたままで、さらにその上に被せます。飛駆鳥大将軍や獅龍凰はマスク装備がデフォルトですが、新世はコミックワールドでは全くマスクを使っていません。

 バックパック左右のヴェスバーっぽい大砲・大目牙連撃砲(オメガスマッシャー)を前に展開可能。発射ギミック付きです。基部がポリパーツの2軸可動ですが、鎧と干渉するので実際にはあまり動きません。

 で、バックパックを丸ごと取り外した三連大目牙砲(トリプルオメガキャノン)。三連と言いつつ左右2門は砲口が後ろを向くので中央の1つしか発射できませんが。バックパックについている神手甲というパーツを腕に取り付け、これを介して保持します。
 あと三連大目牙砲の下面に取り付ける支柱パーツ(青い棒)も付属。左右2本ありますが片方で充分です。

 そしてパワーアップ形態・神馬凰。神手甲は腕に付けたままで三連大目牙砲の砲身を背中から胴体に突き刺し、大目牙連撃砲と爪先に入っている馬脚を展開します。
 砲口がメッキパーツなので、光の具合によっては胸中央のクリアパーツ越しに光って見えます。
 ちなみに大将軍の定番・鳥型メカへの変形機能はありません。

 太陽砲発射形態。神馬凰形態から胸装甲を展開して胴体に刺さった三連大目牙砲の砲身を露出させ、兜のバイザーを閉じます。あと両肩の鳳凰の首を中央に向けて完成。
 胸装甲は他の形態でも開閉可能ですが、胴体に大砲が入っていない状態だと穴が空いているだけです。
 BBのケンタウロス形態はほとんどが「馬と合体する」か「本体はそのままでバックパックから後脚が展開するだけ」というパターンですが、これは余剰を出さずに差し替えも最低限でちゃんとケンタウロスに見えるから面白いギミックだと思います。・・・いや、腕が大きすぎるうえに前脚のスネが貧弱でバランスが悪いとも思いますが。

 

メニューに戻る

inserted by FC2 system