BB戦士 SDガンダム外伝シリーズ(騎士ガンダム系)その1

 SDガンダム外伝はカードダスを中心に展開されたいわゆる騎士ガンダムのシリーズで、カードデザインや世界観設定など、当初はドラゴンクエスト等のコンピュータRPGを意識した企画でしたが(実際にゲーム化もされています)、第3部「聖機兵物語」で新要素・機兵が導入されたあたりから世界観の独自性が強まっています。
 全7部構成で各部が複数章からなり、第5部以降は「新SDガンダム外伝」として仕切りなおされています(世界観は共通で年代のみ変更。あと実質的な第8部として「SDガンダム聖伝」が存在しますが、そちらは設定が完全にリセットされています)。
 商品展開は途中から武者はBB、騎士・コマンドは元祖、という住み分けが進んだため、BB戦士のキットは第3部が「ちーびー戦士」のみ、第4部は2種と減少し、第5部主役メカのマルスドラグーンを最後に終了しています。ちなみにSDガンダムフォースにもSD外伝の要素を継承した騎士キャラが登場していますが、BB戦士枠ではキット化されずじまい。
 なお、私がリアルタイムでチェックしていたのは第2部までなので、それ以降の物件に関する以下の記述は割といい加減です。武者と違ってムックとか出てないしなあ。

 ちなみにキットは全て「SDV」シリーズ扱いで、パッケージには小さくカードダスのSD外伝を元にBBオリジナルに設定して云々、という注意書きが付いています。

 

 ジークジオン編は外伝第1章「ラクロアの勇者」からの4章からなる最初のシリーズで、戦国伝の七人集編と同様に第2部以降の展開に伴い名前を後付けされています。1章は単独でストーリーが完結する構成になっていますが、2章では最終ボス・ジークジオンの幻影が顔見せをするなど、この時点である程度のシリーズ化を想定していたようです。
 2章までは味方にガンダムが1人しかいないというSDオリジナル作品でも異例の展開になっていますが、3章で一気に4人追加されて最終章のパーティーはガンダムのみになっています。

 ところで1章と2章のジムヘンソン一家の子供が同一人物だとすると成長速度がえらいことになるのですが。

 

■No.48 サタンガンダム (2008.01.05.)
 SDガンダム外伝1作目のラスボス。魔王サタンガンダムからモンスター・ブラックドラゴンに変身します。
 基本的に悪党ですがコミックワールド版だとむしろ被害者。サイコゴーレムとかジオダンテとかジークジオンとか誰ですかそれは、みたいな勢いで第1部キットのコミックワールドのほぼ全編に渡って登場していて実質的に主役です。
 あと横井版ではサンタと間違えられるというネタを繰り返した果てに本当にサンタになっています。
 ちなみに元祖SD版は変形機能なしでブラックドラゴン形態のみでしたが「サタンガンダム恐怖の正体」という妙な商品名になっていました。たぶん商標登録の都合だと思いますが。あとパワーアップ形態のネオブラックドラゴンも元祖SDでは商品化されていますがBB戦士では出ていません。

 まず素のサタンガンダム。背面のメッキパーツとしっぽがチャームポイントです(仮)。
 顔の白い部分だけ別パーツ化されていて塗装がちょっと楽です。あと眼はモールド入りですが、例によってそれは無視して描いています。

 付属する武器類は杖のみ。マントのせいで腕がほとんど動かないので特に構えたりはできません。
 BB恒例の発射ギミックはこの杖に付いていますが(ドクロを発射)、割と暴発しやすいうえに予備が無いので紛失を避けるためにバネを抜いてしまった方が安全かも。
 ちなみに原作では常に左手に杖を持っている件に気がついたのは撮影の後でした。

 SDオリジナル要素のドラゴンブレイン。というか変形用の余剰パーツをまとめたものです。

 マントが展開して羽根になり、頭が左右に割れてブレインを挿入、肩に装甲を追加してブラックドラゴンに。HP9999という規格外の強さでしたが闇騎士やキングガンダムあたりなら三神器が無くても普通に勝てます。うう。
 胸の六芒星(弱点)はメッキパーツで、マント裏面は色分け用の赤いシールも付属
します。
 ギミックの都合でサタン時より目つきがゆるくなったり羽根の形状がちょっとアレだったりしますが、一部差し替えとはいえちゃんと変形するのは面白いと思うよ。

 

■No.71 アルガスナイトZ (2008.06.07.)
 原作での名前の表記は「剣士ゼータ」。アルガス騎士団騎馬隊の隊長で、第1部3章に闘士ダブルゼータ、法術士ニューと3人で同時に登場。4章では復帰した騎士団長・騎士アレックスと共にバーサル騎士に随伴してムーア界に突入し、媒体による差異はありますが4人とも基本的には未帰還。後に騎士アムロや戦士ガンキャノン等が再登場した際にも彼らは登場していません。
 当初バンダイのカタログ等に掲載された試作品はSDにしては顔がやけに鋭角的でしたが、製品版は逆にイラストより丸顔になっていました。あとアルガス騎士団の残り3人も試作品は存在しましたが未商品化。この次に発売された(No.72)小さいバーサルのコミックワールドが完結編的な内容になっているため、割と早い段階で残り3人の企画はポシャったっぽいです。
 そして騎士団メンバーはリコレクションモデルの続編として試作原型が公開されたものの、こちらも結局流れたっぽいのでした。畜生何て世の中だ(※元祖SDでは4人とも商品化されています。現在入手難ですが)。
 なお、SDガンダム英雄伝の「聖龍騎士ゼータガンダム」にパーツの追加・削除は無しで流用されています(成形色変更・シール差し替え)。あと余談ですが一つ前のBB戦士No.70はG-ARMSのガンセイバーで、ゼータ系2連続になっています。

 そういうわけでSDユニコーンガンダム(仮)。
 発射ギミックを頭部に仕込むという設計のため兜は外れず、軽装形態に相当するものは設定されていません(肩鎧の着脱は可能。ただし騎士ガンダムとは互換性なし)。
 後頭部の突起を押すと頭のツノが飛ぶわけですが、騎士やサタンのものと比べると飛距離はあまり出ないので紛失の心配は少ないです。ただし暴発しやすいような。
 兜は外れませんがバイザーは可動です。ちなみに側頭部の羽根飾りはアルガス騎士団メンバーに共通するデザイン(位置はキャラによって不定)。

 武器は初登場時に持っていた剣と盾、3章で闘士ドライセンが持っていたものを入手した「竜の盾」が付属。初期盾は内蔵されたツメが展開する他、中央に細い剣が内蔵されています。大きい方の剣はそのまま腰に装着可能。

 竜の盾はドライセン所持時とゼータ所持時で色が変わる件がわざわざイラスト付きで説明書に紹介されているのですが、メッキの地が金色のせいか見本写真はドライセン仕様になっています。というわけで表面のクリアーを落として緑色にしてみました。
 あと、盾は左腕の他に背中にも装着可能です。

 馬のアーガマに騎乗。脚は前後可動ですが、左右で一体化しています。
 騎乗する場合はゼータの腰中央の装甲を折り畳み、爪先を下に伸ばします。ジョイントで固定されるので安定性は高め。
 武者系の馬付きBBよりはちゃんとまたがっているっぽく見えますが、他のBBを騎乗させるのはほぼ無理です。
 なお、騎馬形態では背中に盾を装着できません。

 

■No.72 バーサルナイトガンダム (2008.01.06.)
 DX版より遅れて発売した通常サイズのバーサル騎士。素の騎士にバーサル騎士用の装備を追加した流用キットです。似たような仕様の新荒烈駆主やキングとは違い、流用パーツは成形色も全く同じ。
 新規パーツは兜のバイザーが銀メッキで、残りはパールホワイトです。
 なお、SDガンダム英雄伝の「機兵伝説 騎士ガンダム」はこのキットの流用ですが、値段が下がった代わりにランナーが1枚(霞の鎧・兜が入っている分)削除されています。

 で、パールを全部塗りつぶすのも勿体無いけど顔は通常版と同じ水色なので白く塗る必要があるし、ということで設定で白い部分は塗装して銀色の部分にパールホワイトを残しています。
 あと素騎士と共通の部分は省略。

 追加パーツ一式+軽装騎士本体。鎧の台座は素騎士と同じもので、背面装備は装着不可能。追加パーツはランナー1枚の単色成形なので、素騎士の鎧と違ってツノや十字マークも硬質プラ製です。
 新規武器の剣には専用の鞘も付属しますが、この鞘とバックパック(ナイトフライヤー)はどちらか片方しか装着できません。電磁ランスにはグリップガードを押すと先端が開閉するギミックがありますが、開閉幅がDX版より大幅に狭くてあまり動いている気がしません。

 バーサル装備。バイザーが顔からかなり浮いていてカードダスのイラストには全然似ていないような。バイザーは可動ですが、水平より下げると眼が隠れるのでこの位置がほぼ限界です。他も全体に既存キットのパーツ追加という仕様のうえに武者系流用キットと違ってBB戦士での商品化を前提としたデザインではないこともあって、割と強引な仕上がりというか、まあ。
 バックパックは羽根が開閉する他に基部が2軸可動で羽根を水平にできますが、この基部の軸がゆるくてそのままだと保持できません。

 顔が胸鎧と干渉するので、頭を少し浮かせないと首が回りません。

 

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