武者○伝V

 ○伝三部作の完結編。前2作と比べるとアイテム総数は増加し金型流用アイテムは減少、さらに2000年以降に発売された新規設計BB戦士では最高額商品で(流用も含めると烈火大鋼の方がちょっと高い)久々に大将軍の名を冠するアイテムでもある鳳凰似帝大将軍が投入されるなど、シリーズの好調を受けてかなり強気の展開がなされています。
 ○伝2までのネーミングはパワーアップのあるメインキャラが○○丸→△△頑駄無という風に変化、パワーアップ予定のない面子は最初から「丸」ではなく「頑駄無」が名前に付いていますが(覇利丸だけ丸が取れても頑駄無にはなりませんでしたが)、○伝Vではこのパターンが崩れていて、パーツ構成上本来はパワーアップ予定があったと思われる武侍丸あたりはともかく旧シリーズからの流用で最初からパワーアップ予定のなさそうな努貫丸あたりまで全部「丸」で、逆に「頑駄無」が名前に付いているキャラは1人もいません。
 あと前作は「○伝2」、今作は「○伝V」が正式の表記です。

 

■No.249 武侍丸 (2009.11.15.)
 ○伝Vにおけるメイン3人組の一角・・・のはずが前2作の主人公が再登場したせいで割を食ってしまい、恒例の後半パワーアップも省略されています。
 荒鬼の子孫という設定ですが、共通点はあまり無いような。
 見るからにストライクガンダムですが、この後はどういうわけかSEED登場機体を明確にモチーフにした武者は登場せず(ちょっと似ている程度ならいないこともないですが)、三国伝でもそれが続いています。

 武侍丸さま。脚以外の長さは武者形態と同じなのでバランスがよくないような。

 脚だけ鎧を付けるとこんな感じ。眼はチョンマゲを動かすと変化します。

 鎧台座。

 武者形態。ランチャーはこれが定位置らしいですが、角度を調整しても銃口が地面につかえます。
 兜はほぼ黒単色成形なのでシールを使わない場合はちょっと手間です。

 三国伝キットとのサイズ比較。

 武器は梅狽(腰の刀)、余クナイ(左肩のクナイ)、追竹火(ランチャー)、一刀松(ランチャーに収納されている長刀)が付属。

 肩鎧とバックパックを組み替えて声援羽具(エールパック)に。長刀は追竹火に合体可能。



■No.250 鉄板丸 (07.04.21.)
 読みは「ブリキマル」。○伝では強引な当て字が比較的多用されていますが、そのまま読めない意訳的な表記はかなり少なく、この人の名前は割と例外的です。同期の破牙丸と武侍丸が見るからにレッドフレームとストライクがモチーフですが、この人は頭部にデュエルのデザインが入っているものの(後頭部に2つある開口部とか)カラーリングはほぼ別物で、全体にオリジナル色が強いデザインというか、これはデュエルとは無関係だろうと言われると反論する根拠は乏しい感じになっています。あと武侍丸もそうですが、鉄板丸は○伝では比較的珍しい、割と普通に武者っぽいデザインになっています。Vに限って言えばむしろ主役の破牙丸の方があんまり武者っぽくないし。
 NEO鉄機武者で、天宮の巨大工場・具和殿輪亜駆守(グワデンワークス)の警備担当者、という設定。以前の鉄機武者との関係は不明で、あとどうしてここで唐突にグワデンが出てくるのかも不明。
 ところで○伝の前2作では2番目のキャラはクール系で3番目がイロモノ担当、というパターンがありましたが、武侍丸と鉄板丸ではそのパターンが崩れていますね。ついでに言うとシリーズ3番目までのキャラは後半パワーアップして見た目が変わるというパターンも崩れていて、何となく不遇な印象が無くもないです。

 なお、今回はカラーリングをかなりアレンジしていますのでご了承願います。あと兜の形状からして赤と青でザンボットっぽくする手もあったことには塗った後で気が付きました。

 フル装備。普段は軽装を先に載せていますが、この人は後述のように脱いだ状態がパワーアップ形態なので。全身9箇所にポリパーツが入っていますが、脚部も含めてボールではなく軸関節です。

 付属武器は木刀と丸太。丸太に見える武器ではなくただの丸太です。どないせえっちゅうねん。手に持つことも可能でしたが写真を撮り忘れました。
 あと説明書には記載がありませんが、背中についている連装砲を外して腕とかに装備することも可能(上の2枚目の写真の状態)。
 成形色は白、黄色、オレンジ、ダークグレー、茶色。色数が多い代わりにメッキやクリアパーツはありません。

 破城鎚戦車形態(クラッシュタンクモード)。全身バラバラにして組み替える変形で、割と面倒臭いうえに何だかよくわからないデザインですが、木刀以外には余剰パーツが発生しないのがポイント。でもやっぱり丸太の代わりに大砲かハンマーでも積んでおけば、とか思わないでもないです。

 規制解除活性化形態(アクティベイトモード)。鎧は拘束具というどこかで聞いたようなアレで、武者では珍しい「フル装備よりも軽装の方が強い」という設定です。要するにキャストオフですね←違う。
 鎧がなくなるので可動範囲は若干広くなります。写真ではわかりにくいですが、首周辺はリード線でデコレートされています(改造ではなくキットの仕様)。なお、この形態では鎧のパーツは全て余剰扱い。

 

■No.252 神槍丸(2007.01.07.)

 パッケージの状態からして比較的最近に再入荷したようなのですが、Kフェス2003の告知ペーパーが入っていたのでどうも初版っぽい・・・。
 武者○伝3のキャラですが、火威獣丸やらコック兄弟やら脇役のイロモノ担当に強烈な人材がいるうえに本人のいかにも脇役っぽい色使いのせいかどうにも地味な印象です。中華系のデザインは悪くないと思うのですが。

 軽装+鎧を組み替えた物体。設定上も乗り物なのですが、上面が平らではないし特に固定用のジョイントもないのであまり安定しません。なお、槍の柄と兜は写真のようにスタンドの代わりになりますが、兜を機体後部に接続することも可能。
 眼は例によって手塗り。あと頭頂と両サイドは黒く塗る設定ですが、個人的な趣味で見なかったことにしました。

 フル装備。2本の槍は連結できます。長すぎて持たせにくくなりますが。ヒジに関節が入っているのが特徴ですが、手持ち武器が長槍で肩鎧も大きいので両者が干渉するうえに、手首は固定なのもあって武器の構えポーズは割と制限されます。
 あと○伝シリーズは號號や火威獣丸みたいにキットでの再現のために色分けを抑えたデザインのキャラもいますが、この人の場合はその辺は最初から投げてしまっているようで鎧の緑ライン等の色分けは省略されていて、さらに色自体も他のキットでは使わないような中間色が多いので塗装はけっこう手間がかかる部類です。
 ただ、○伝シリーズの武者としてはデザインがかなり古風というか、靴底のパーツを外してカラーリングを暗めの色調にすれば旧シリーズの武者と並べてもあまり違和感がなさそうです。

 

■No.253 努貫丸 (2007.01.13.)

 ○伝3は2までと違って金型流用アイテムが激減しているのですが、この人は3では唯一の旧シリーズからの流用アイテムで(○伝新規キャラからの流用を含めると、他に○秘将軍と闘我がありますが)、ランナー3枚のうち1枚は超機動大将軍編の武零斗頑駄無からの流用です。
 というか鎧や武器を除く素体は全身丸ごと武零斗そのまま。厳密に言うと武零斗には本人の他に「飛駆鳥大将軍が武零斗と同じ鎧を着て変装した」バージョンもあって、武零斗のキットにはそっちを再現できるように頭部が武零斗と飛駆鳥の2種類入っていますが、怒貫丸のキットに入っているのは飛駆鳥の頭部です。

 まず軽装。鎧は分離合体して自走工具箱(という設定になっている四角い物体)に合体可能ですが、これ自体は本当に只の四角いカタマリなのでプレイバリューは今ひとつ。なお、兜のパーツは工具箱に合体しないので丸ごと余剰パーツになります。
 私はガンダムには黒目を描きますがジムやガンキャノンのバイザーには眼を入れない派なのでこれもそのようにしてみましたが、何かそっけなくて失敗だったかも。
 また、胸鎧は着脱可能ですが軽装でも装備したままという設定です。付属する手持ち武装はヤットコと背中にも装備できるカナヅチ、あと刀が2つ。刀だけ工具と全然関係ないですが、これも元々は武零斗の武器。両足の爪先には工具が収納されていますが、ここには武零斗では刃物状の武器が入っていました。

 軽装から胸鎧やらバイザーやらも全部外すと飛駆鳥・武零斗バージョンの軽装タイプの色違いに。素体には肩が横に上がる可動軸がついています。
 怒貫丸では無かったことになっていますが、付属の刀を腕に装着できます。なお、写真の刀の付け方はちょっと間違っていますが、正解は
武零斗の方を参照してください。

 で、フル装備。神槍丸と並べてみましたが、骨格が旧シリーズの流用なので○伝以降のアイテムと比べると小柄です。靴底に追加パーツがつきますが、これも底は薄いので身長は大して変わっていません。

 鎧の一部を組み替えた万力モード。前述の肩関節のおかげで万力を開閉することが可能です。この状態だと重心が前に寄って不安定ですが、ヤットコのパーツを胸鎧に装着して支柱にするという地味な補助ギミックもあります。

 あと、カナヅチにはヤットコや刀を合体できます。それと軽装のときに使うマスク(これも元は武零斗のパーツ)は兜と同時装備も可能なので、この写真ではそうしています。

 どの形態でも何がしかパーツが余ってしまいますが、個人的には割と気に入っています。

 なお、努貫丸は武零斗の金型を流用しているので武者飛駆鳥の鋼鉄迦楼羅もそのまま装備可能です。撃鱗では装備可能なことがアナウンスされているのにこっちは言及が無いですが。

 似合・・・えーと、全然似合わないわけでもないけど何か違和感があるというどうにも半端な感じ。

■No.256 円従烏賊と火威獣丸 (2006.11.25.)

○伝シリーズはセールスが比較的好調だったようで2まではそこそこあった金型流用アイテムが3では激減し、新規設計アイテムを連発するイケイケな展開になっていましたが、特に火威獣丸はよくこんなもの商品化できたな、という感じのイロモノの極北で、私も最初に見たときは「げっ」と思ってそのままスルーしていました。でもクリアパーツの触手が格好よさそうなのと私の守備範囲が広くなった(節操がなくなったとも言う)ので後から欲しくなって、けどその頃には投げ売りも終わって店頭でほとんど見当たらなくなっていたのですが、何故か今頃になって梅田のヨドバシに再入荷していたので購入して組んでみました。

 カラーリングは色分けが派手&ざっくりしすぎな気がしたので、緑と黄色のトーンを落としたり色分けを少し細かくする方向でアレンジしています。元のカラーリングを無視して全塗装した方が素直に格好よくなりそうですが、これはこれで味があるよね、とかいい加減なことを言ってみます。

 触手パーツには武者の武器軸と同じ径のジョイントが複数あって、つなげて伸ばした状態にもできます。
 あと装甲を分離してトノ+円徒鳥族にすることも可能で、円徒鳥族は○伝の鎧分離変形キャラとしてもまとまりのいい出来だと思いますが、分離形態だと頭の赤いパーツが丸ごと余剰になってしまうのが残念です。

■No.258 鳳凰似帝大将軍 (2006.11.25.)

 武者○伝シリーズ三部作の主人公、武者丸・若神丸・破牙丸(のパワーアップ形態の武炒丸翔軍・珀神丸大将軍・超将爆牙)が合体して巨大武者になるという、三部作のトリを飾った豪華アイテムです(といっても価格的には歴代BB武者の大型アイテムの中では安い部類ですが。あと厳密には破牙丸の金型流用のパワーアップ版・超将軍闘牙がこの後に出ていてそれが最終アイテムですが、武者丸と若神丸は初期型と強化型が両方10月の再版アソートに入っていたのに闘牙だけハブられていたり)。BB武者の合体アイテムはほとんどが本体+サポートメカという構成で、フルサイズの武者の複数合体は多分これのみ。
 なお、以下の写真はカラーリングに意図的なアレンジを入れていたり面倒臭くて色分けを省略したり(←おい)単に塗り忘れていたり(←おいおい)で設定とは配色が異なっております。あと眼はシールを使わずにアクリルガッシュで手描き。それとクレオスのゴールドはどうにも隠ぺい力が足りないので、今回はガイアカラーのブライトゴールドを使ってみました。隠ぺい力は高いものの赤みが強くて色が濃いので、メッキの金色とバランスを取るには銀を混ぜて赤みを薄めた方がいいかも。

 合体する3体は全部新規設計で(そのせいで顔が別人っぽいですが)、合体用のジョイントは統一されていて3体を上半身と左右の脚部に任意に割り振ることが可能になっています。合体時の脚の付け根や前腕、靴のパーツは分割されて武器として装着していますが、従来の機動武者と比べると余剰パーツっぽさは解消されている部類だと思います。
 爆牙は肩装甲を外して腕に武器として装着可能で、写真もその状態です。爆牙だけ合体用パーツがほとんど付いていないので他の2人と並ぶと貧相ですが、例えば珀神丸の背中につくパーツのうち羽根だけ残して大砲は爆牙に移植する、といったことも可能。あと珀神丸の羽根は分解して4対8個の武器になります。
 関節は首と腰がボールジョイント。合体用に腕を背中側に折り畳むギミックが入っているので、これを利用して肩を後ろに反らすことが可能です。珀神丸のみ肩に2軸の関節が入っています。また、爆牙のみ脚部の関節が2対あって、股関節が前後に動く構造です。
 爆牙以外の2体が両方ともファーストガンダム風トリコロールでカラーリングがかぶっているのが嫌だったので、武王と神武兜(武者丸と若神丸のパワーアップ形態)っぽくアレンジしてみたのですが、何か珀神丸は神武兜というよりウイングVer.Kaのパチモノみたいですね・・・。

 分離時の珀神丸の背中のパーツと武炒丸の肩鎧、あと合体時の胸装甲のパーツを組み合わせるとサポートメカになります。
 なお、合体時及び3人+サポートメカの状態だと余剰パーツは一切ありませんが、分離時に3人をフル装備にすると胸鎧だけ余ります。これも誰かの背中に固定するとかできればなおよかったのですが。

 で、合体形態。脚がほとんど動かないのが欠点ですが(素立ちに軽く表情をつける程度は可能)、合体用のジョイントの保持力はそこそこ高いし足が大きいうえに背中に重いパーツがつかないので、立たせておいたときの安定感はかなり高いです。
 胸装甲には珀神丸の胸についているクリアパーツを見せるための穴が開いているし(他の2人だと見た目が今一つ)、珀神丸は腕の可動範囲が大幅に広いので、設定上もデフォルトの珀神丸が上半身のパターンがベストっぽいです。
 合体ギミックは武器パーツはバラバラにして組み直す必要がありますが、武者3体はツノと武器を外すくらいで本体は分解する必要もなく変形もシンプルで、武者系の変形・合体アイテムとしてはギミックが簡単でストレスが少ないのは良い出来だと思いますよ。大型アイテムの中ではプロポーションも良好な部類ですし。
 ただ、パーツの色分けは最低限で、しかも実質3体分のボリュームなので塗装はかなり面倒ですが。

 

■No.260 超将軍闘我 (2008.09.21.)
 破牙丸の最終形態にして○伝三部作の最終キット。もっとも破牙丸と闘我の間に入る超将爆牙(が合体した鳳凰似帝)の方がどう見ても最終形態的で強そうで、キットも新規大型の鳳凰似帝に対しこっちは破牙丸の流用で500円サイズだったりしますが。
 武者丸と若神丸が初期形態・後期強化形態の両方を2007年前後に再販されていたのに対し、破牙丸だけ初期形態のみで闘我は再販されていなかったため一時期はややレア化していました。
 破牙丸のランナー1枚分差し替えで、メッキパーツはありません。破牙丸で黄色だったパーツはパールイエロー成形。

 バッキー。初期形態ではリード線だった触手的なものはプラに変更されています。肩幅が妙に広かったりしてプロポーションは変ですが、可動箇所は多め。

 バッキー本体以外の付属パーツ。破牙丸にあった鎧でサポートメカを組むギミックは削除されていて、バッキー形態では使い道が無いパーツが山盛りです。

 腕・脚にパーツを追加し頭を組み替えた武者形態その1。この形態でもパーツがいくつか余ります。あと兜というか額冠のようなパーツはツノも含めて赤成形の1パーツ構成です。

 ツノを交換し両肩にパーツを追加した武者形態その2。この形態では余剰パーツが発生しませんが、以前の破牙丸と色以外大して変わっていない印象なのと右肩装甲が外れやすいのがちょっと難です。

 武器は剣が付属。他に左肩装甲を腕に装着することも可能。武者丸や若神丸よりポリパーツの量が大幅に増えたので可動範囲も拡大しています。

 超獣王武神形態。口が開閉可能です。

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