ムシャジェネレーション

 設定面では3回連続のリセットを敢行したうえに、∀ガンダムとGジェネの要素を取り入れて武者ガンダムを「人が乗って操縦する機械」として扱った異色シリーズ。設定が設定だけに従来からのファンには反発されたようで、しかも主役がヒゲのデザインを律儀にそのまま踏襲したせいで子供受けも今ひとつだったっぽくて(ローカルな話題で判断材料としてはアレですが、地元の玩具店で歴代武者の主役はほぼ全て在庫が無いのにこの人だけ4個もあったよ・・・)、キットは500円の標準サイズ5個のみの半年打ち切りという結果になり、武者番長がキット4個で打ち切られるまではレコードホルダーとして君臨していました。ボンボンの漫画も短期で終わって単行本化もされていないので、むしろ番長より不遇かも。
 ちなみに今作の後でこれまたSDガンダムを乗り物として扱った「SDガンダム英雄伝」が展開されていますが(武者と騎士の混成なので武者シリーズとしては扱われないことが多いです)、これも転んで(全5アイテム、しかも3種は既出キットの色を変えただけ。こけたというよりは最初から場つなぎの企画だったのかも・・・)、瀕死の武者シリーズは○伝で奇跡の復活を遂げることになるのでした。・・・○伝ってイロモノっぽいけど、実は原点回帰でもあったという話。

 ムシャジェネレーションのキットは「Gジェネレーション」シリーズの400円キットとの金型共有を前提としており、Mk-Wは既出のGジェネ版からパーツを流用、残りはムシャジェネレーションでの発売後にGジェネにパーツが流用されています(設定上も「∀ガンダム」のMSのように発掘された元デザインそのままのガンダムに、後付けで鎧を装備して武者化したことになっています。ボンボン漫画版のヒゲは最初から武者の状態で埋められていましたが)。また、クリアパーツの多用とパイロットのミニフィギュアの付属も特徴です。



■No.201 武者ターンエーガンダム (07.02.18.)

 ムシャジェネレーションの主役メカ。「天星七人衆」までのほとんどのシリーズでは主役がパワーアップする流れがありましたが、この人には大将軍的な強化形態のキットは存在しません。
 前述のようにこのキットも一部のパーツがGジェネ版ターンエーに流用されていますが、腕のパーツがけっこう豪快に元デザインを無視した形状になっているうえに差し替えなしでそのまま流用されたのでけっこう悲惨なことになっていました。というか私はヒゲだというだけで発売当時に即決で買ったけど同時発売の新規キットと比べると明らかにアレな出来でがっかりしたのですが、まあ別の話です。
 胸鎧を外すと胴体はターンエーに準じた形状になり、武装もターンエーのライフルとシールドにパーツを付け足したデザインになっていますが、ヒゲは武者仕様のパーツしか付属しないのでこのキットを素のターンエーとして組むことはできません。
 あと私はSDには瞳を描き込む派ですが、この人についてはちょっと迷ったけど結局そのままに。ちなみにボンボン版の最終話では眼に瞳が出現したそうですが。

 胸鎧を外した状態。額には本来∀ガンダム(アニメ)のタイトルロゴっぽい∀Gのエンブレムがつきますが、それは無視して元デザインと同じマークがモールドされています。で、不透明シールの余白処理も面倒だったのでモールドをそのまま塗装しちまいました。
 上腕にはロール軸が入っています。腰も回転可能。

 フル装備。ライフルの中に刀を収納可能。

 シールドの追加パーツには複数のジョイントがあって、ある程度自由に組み替えが可能です。設定上はこの形態がブーメランだとか。あとライフルは背面にも装備可能。

 月光戦神形態。刀に被せるビームっぽいクリアパーツが付属しています。

 

■No.204 武者マスターガンダム (2009.01.24.)
 侶蘭(ロラン)の師匠で黒の武士団の団長・東方不敗の乗機。「黒の武士団の団長」という文字列で思いつくネタが2つほどありましたが自粛しておきます。
 武者シリーズでは敵キャラの商品化は少な目ですが、これはシリーズ第2弾として登場。
 キット化された機体に限ると、主役機のヒゲ以外で唯一機体とパイロットの元ネタの組み合わせが原作に準拠しています。

 キットは素のマスターガンダムへの流用を想定した構成で、3枚+メッキのランナーのうち2枚はGジェネ版マスターと共通になっています。
 ムシャジェネレーションのキットではクリアパーツが標準採用されていますが、マスターは頭・手足がクリアパープル、鎧がクリアレッドで他のキットよりクリアパーツの比率が高めです。マスター本体と背中の羽根の赤は不透明で、胴体は黒でも紺でもなく普通の青。
 また、他のキットと共通の天七編以降のフレーム状ポリパーツ以外に円筒状のポリパーツが追加されて可動が充実しています。そのぶん武装にしわ寄せが出ていますが。

 設定では眼に瞳がありませんが描いてみました。眼がやや細いので下の黒い縁は眼ではなくマスクに塗っています。

 設定上は軽装形態はありませんが、色々外した状態。マスクが白成形で、設定通りの配色に仕上げるなら塗装は最低限で済みます。
 青い部分はガンメタで塗ってみました。

 フル装備状態。前立て中央にはモビルホース風雲再起の意匠が入っています。
 両肩には王者の楯が付きます。メッキパーツは頭ではなくこの盾に配置。
 武装は暗黒破砕手刀と後頭部の
弁髪型高熱刀のみ・・・というか要するに素手です。ムシャジェネの機体は全体的に頭の装飾以外はあまり武者っぽくないデザインですが、マスターは武装のせいもあっていよいよ武者に見えないような。ムシャジェネでの東方不敗はダースモール的な武器を使ったりしているのですが。

 で、手は手刀状に造形されていて穴が無いので他のキットからの武器流用もできませんが、肘下にポリパーツが入っていて構えポーズが可能です。
 背中の羽根も2軸で可動。
 
弁髪型高熱刀は後頭部に固定されているだけで特にギミックはありません。

 盾は基部にポリパーツ入りで、基部の軸は真横ではなく少し前に傾斜しています。肩装甲の可動と合わせて前に向けることも可能。
 盾のメッキパーツには「東方不敗」「風雲再起」の文字が刻印されています。

 あと組んでいませんが、他に2パーツ張り合わせの東方不敗フィギュアが付属。クリアレッド成形です。

 

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