SD戦国伝 (武者七人衆編)その1

 元々は単に「SD戦国伝」だったのですが、シリーズ化に伴い「武者七人衆編」というサブタイトルが追加されています。シリーズ第2弾にしてパッケージに戦国伝ロゴがついた初のアイテムでもある武者ゼータの段階で「従来のポリパーツ3個入りランナーを2枚に増量して全身ポリ接続化」「メッキパーツ標準装備」という風林火山編まで継承されるフォーマットが確立されていますが、結果的に先行した武者頑駄無だけメッキなし・脚部はプラ接続という格落ちの仕様に・・・。あと300円でメッキまで付けたせいか、いろプラを使用したキットは少ないです。
 それと初期BB戦士の6アイテムに武者っぽい装飾パーツを追加したアイテムも販売されていますが、当時店頭で見かけてわーい新製品だ、と思ってよく見たら中身がガンダマンだったときの絶望感といったらなかったぜ。しかも手首の穴の径が違うから武器の互換性がないという二段オチ・・・。

 

■No.17 ムシャガンダム (2006.11.07.)

 武者ガンダムの始祖にしてBB戦士の最初の武者。設定上の表記は「武者頑駄無」ですが、商品名はカタカナ。
 モチーフは一般に初代ガンダムということになっていますが、初代ガンダムを特定のモチーフにしているのは農丸の方で、この人の場合は「Zガンダムとかウイングガンダムとか同列の、武者タイプのガンダム」みたいな感じ・・・ではないかと思うのですが、農丸もボンボンの都合で初代武者のマイナーチェンジみたいなデザインになったしどうでもいいか。
 キットは七人衆では唯一メッキパーツがなく(農丸に武者用のメッキ角も同梱)、サポートメカも付属しません。代わりに鎧を飾れるスタンドが付属し、兜をスプリングで射出するという妙なギミックを搭載。
 あと、武者ガンダムそのものの初出はプラモ狂四郎ですが、いわゆる軽装形態はBB戦士のものが最初です。

 軽装。タネガシマライフルにも発射ギミックがあるので、このキットにはスプリングが2個入っています。

 武者形態。パーツ構成はシンプルですが色分けなんか全然考慮されていないので塗装はけっこう手間です。特に兜のリベット的な部分。あと接続部の軸径がタイトなので、ナギナタの柄に塗った塗料が手に持たせるとごっそり剥げたりバックパックを一度取り付けると外せなくなったりしがちです。適当に削って調整するといいですが。
 初期武者には頭と兜のフィット感に問題があるキットも多いですが、これはBB戦士の中でもスタイリングはかなり良好なキットだと個人的には思っています。大好き。
 ただ付属の眼シールがかなりアレなので、眼は自分で描かないとしんどい出来ですが。

軽装状態で余った鎧は付属のスタンドに装着可能です。

 

■No.24 ムシャガンダムMk-U (2008.06.14.)
 漢字表記は武者頑駄無摩亜屈。元「七人の頑駄無」、現「武者七人衆」の一員。
 元々は「ガンダムMk-Uの武者化キャラ」ではなく狂四郎が作った「武者ガンダムのMk-U」。初期のイラストでは兜が黒かったり額の赤い五角形が無い場合があり、カラーリングやデザインがやや不安定です。あと精太の馬とは異なり、摩亜屈のイーグルはSDで新たに追加された要素です。
 後に「七人の頑駄無」とのすり合わせのために、武者になる前は狩人で農丸から二刀流を継承し今はバトルマスクを装着している、といった設定が後付けされています。
 あと横井版初期ではZ、ZZ、νの3人は語尾が方言っぽくなっていましたが、彼は普通に喋っています。
 ちなみに落雷で行方不明になった真悪参は、横井版によると本来なら摩亜屈と精太の間に入っていたとのこと。

 キットは300円武者シリーズ標準のメッキ+2色成形で、プラは白とメタリックブルー(精太と同じ色で、駄舞留精太等の青より暗くて金属光沢強め)。

 軽装+サポートメカ・イーグル。

 二刀流キャラということで、今回は腕に可動軸を追加してみました。肘の部分で切断して断面にパテを詰めてからプラ棒でつないだだけ。

 鎧を装着した武者イーグル。サポートメカの武者形態は軒並み兜を持て余している印象ですが、これは兜が上手く処理されていてフォルムがまとまっています。ただ、本体と兜をつなぐジョイントが他の形態では余剰に。

 上に乗ることも可能。イーグルの小さい羽根は軽装の肩に取り付け可能です。

 武者形態。

 武器は刀が2つと薙刀、あとリボルバーっぽい銃が付属。薙刀はバックパックに取り付け可能。
 腕にロール軸を入れると武器が構えやすいです。

 

■No.38 武者百士貴 (2007.10.06.)
 百士貴は頑駄無軍団所属の武者。字音大君(ジオンダイクン、貴族)の息子、という設定がありましたが、この字音は百ノ進という割と地味な武者だったことが天下統一編で判明しています。殺駆一族の本拠地でもある時穏(ジオン)とは特に関係は無かったみたい。父の死後は将頑駄無に養育されています。なお、設定上は「武者」の称号は持っていません。
 悪沈一族頭領の玖辺麗と以前付き合っていたことがあり、戦後に結婚してできた子供が新生五人衆の武者百士鬼改。なお、この際に玖辺麗は頭領を引退(砕虎魔亜屈と交代)しています。
 輝羅鋼編に登場した百烈将頑駄無も百士貴の子孫という設定がありますが、烈伝の黄金剣士百士貴およびその弟の百鬼丸との関連は不明。

 百鬼丸は百士貴の弟で忍者。横井版では殺駆雲斎という忍者に師事していました。ちなみにこの殺駆雲斎と同名で見た目もほとんど同じキャラが伝説の大将軍編の烈破頑駄無と百れろの師匠として設定されていますが、同一人物なのか襲名した後継者なのかは不明。なお元々はSDV枠でデザインされたキャラで、発表時に名前の由来は手塚治虫の「どろろ」だという横井画伯のコメントがあります。
 横井版だと百鬼丸の肩の梵字が二代目大将軍の頑駄無明王へのパワーアップに関連していたりもしますが、明王が存在しないコミックワールド版ではその辺の話も消滅。

 ちなみに戦国伝シリーズでは同一モチーフを複数のキャラに使うのを避ける傾向がありましたが、百式および百式改はキット化されたキャラに限定してもそれぞれ2回登場しています(百士貴と風車、百鬼丸と百士鬼改)。

 キットは百士貴と百鬼丸のコンパチで、胴体と手足は共通で胸装甲、肩鎧や頭部は差し替え。ただし手足は百士貴基準で金メッキで百鬼丸にするには塗装が必要なため、両方を再現するにはキットが2個必要です。
 なお、兜は頭部に固定されていて軽装形態は存在せず、肩鎧の接続も他の武者とは異なるため、鎧には互換性がありません。
 成形色はメタリックブルーで、2枚入っているランナーのうち1枚が丸ごと金メッキ。メッキパーツも中身はメタリックブルーのプラですが、生産時期によっては色が違うものもあるらしいです(※未確認情報)。あと付属シールもこの時期では珍しいホイルシールになっています。
 ちなみに武者シリーズも含め全て商品名がカタカナ(+英数)表記だったBB戦士で最初に漢字を使ったキットでもあります。

 あと全身メッキなので以下の写真をよく見ると手前で写真を撮っている人影が映り込んでいるような気がしないでもないですが、そういうのは見なかったことにするのが優しさだと思うよ?

 まず百士貴。金色です。

 武器は太刀とライフルが付属。刀も丸ごとメッキされています。

 で、百鬼丸ですが、キットでは頭部に一体成形されたツノが金型の抜き方向に合わせて真横に生えていますが、これは本来は斜め上に向けて反っているのが正解です。パテで丸ごと新造することも考えましたが、途中で面倒になって積み在庫化する可能性が否めないので今回はツノを根元から斜めに切断して角度を変えて再接着するだけで誤魔化しています。これだと反りの向きがおかしいのですが、左右合わせて10分程度で済む工作にしてはそれっぽくなったのではないかと自画自賛。

 あとせっかくのメッキを塗りつぶすのは勿体ないので、表面のクリアイエローを落としてからクリアブルーを缶スプレーで吹いています。メッキされていない頭部は下地にガイアカラーのスターブライトシルバーを筆塗りしています。どうもメッキシルバーは上からクリアーを吹くと光沢が落ちるらしいので。
 それと肩装甲のカラーリングは横井版イラストを参考にしましたが、横井版だと目の上のリベットみたいな丸モールドは銀色で塗らないということには後で気がついたのでした。
 バックパックは使い回しで、2種類の刀に対応したジョイントが両方付いています。

 武器は1対の短刀と専用銃が付属。

 で、2人分の銃を合体させることも可能。この状態は「ダブルバスター」という名前で、武者シリーズには珍しく漢字の当て字表記にはなっていません。あとコミックワールドでは銃を合体させずに2人で同時攻撃する「ダブルボンバー」という技を使っていますが、バスターの方は未使用。

 

 

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