SD戦国伝 (武者七人衆編)その2

 

■No.39 闇将軍 (2007.09.08.)
 時穏の国主で殺駆一族の頭領の殺駆頭が、闇の鎧を装備した姿。闇軍団のリーダーにして闇皇帝の傀儡。闇将軍そのものが正体をぼかされていて登場が遅かったうえに後で闇皇帝が出てきたせいで印象が薄かったような気もします。
 なお、殺駆頭は若い頃は「殺駆」という名前で、天下統一編の過去編にも登場しています。
 三兄弟の今殺駆が明確にMS-06ザクU、いわゆる「普通のザク」をモチーフとしていたせいか、殺駆頭はザクっぽいけどモチーフを特定しにくいデザインになっています。また、息子や今殺駆共々ザクシリーズ伝統の「右肩が盾で左肩はトゲ」という配置を逆にして、右肩にトゲが生えています。
 キットの発売は殺駆三兄弟より前ですが、BB戦士武者シリーズ初の非ガンダムタイプは彼ではなく影忍者射殺駆なのでした。

 キットの成形色は緑と赤、あと紫というかダークブルーというかそういう色のメッキの3色。後で出た息子の若殺駆頭と同様、緑は本来濃淡2色ですが成形色は単色になっています。また殺駆頭と専用武器は全て緑、闇将軍用パーツは赤・メッキとランナーが完全に分割されていますが、別に鎧だけを差し替えた流用キットが発売されたりはしていません(※下の追記参照)。あとシールはホイルシールではなく白地で、金・銀は黄色・白になっています。
 それとメッキパーツが多めのせいか、BB500円キットとしてはパーツが少なめのような。

追記:web拍手のコメントで、闇の鎧が付属しない殺駆頭単品のキットがヤフオクに出品されていたという情報を頂いたのでちょっと調べてみたのですが、とりあえずHJ別冊巻末の一覧の「キャンペーン賞品」のところに「殺駆頭」というのがあったのでそれのようです。別冊には写真はおろか仕様や配布時期等の記載も一切なく、ネット上にもちょっと調べた程度では確定的な情報が見つからなかったので詳細は未確認ですが。

 また、風林火山編のキットと組み合わせて復活闇将軍を組むことも可能。

 殺駆頭。一応ツノと肩鎧は外せますが、設定上は軽装状態は存在しません。バックパックには闇将軍形態で剣を取り付けるジョイントの他に、用途不明な穴が開いています。ここに闇将軍形態では余剰になる殺駆頭の刀を取り付けることも可能。
 この状態の付属武器は刀のみです。

 サイズ比較。一応闇軍団リーダーなのに本体は他の300円武者と比べても若干小さいです。脚が伸びて若干大型化する闇将軍形態でも将頑駄無や若殺駆頭にはサイズ負けしてしまうありさま。

 闇の鎧。脚のパーツは合体できないので丸ごと余ります。またメッキパーツの裏面は銀色なので、未塗装で後ろから見るとちょっと違和感が。

 闇将軍。殺駆頭のツノ、肩鎧と刀、あと脚も装甲追加ではなく差し替えなので余剰になります。

 武器は剣と大砲が付属。剣は背中にも装着可能です。

 

■No.41 将ガンダム (2007.10.13.)
 設定上の表記は「将頑駄無」。最終的な設定としては初代大将軍となった鳳凰頑駄無の弟であり殺駆一族を率いる殺駆(後の殺駆頭)の戦友でもあった雷頑駄無の後の姿であり、鳳凰の死後に雌伏を経て頑駄無軍団を編成・統括した人物、ということになっていますが、将ガンダムの説明書には初代大将軍の親友で殺駆頭とは国を奪い合った好敵手と記載されています。そんな設定があったのはすっかり忘れていました。
 あと武者頑駄無・農丸兄弟の実父で、他の武者七人衆メンバーにとっても「パパと呼ばれている」という設定があるので父親的存在みたい。戦国伝第1部終了後(厳密には「天と地と」事件の後)に精太に後任を委ねて引退、横井版ではその後もご隠居として顔を出していますがコミックワールド版では以降の消息は不明。コミックワールド版ではライバルのはずの殺駆頭がさらにパワーアップした闇将軍を一撃でぶちのめしているので統率力だけでなく武勇にも優れているようです。そして闇将軍の紙装甲っぷりは風林火山編でも繰り返されることに・・・。

 キットは闇将軍に続くBB戦士2個目の500円サイズで、闇将軍よりメッキパーツが少ない分ボリュームは増えていて武者七人衆より一回り大柄で、さらにいろプラも採用されています。

 軽装。顔のマスクは着脱式で、中身にはRX-78ガンダムの旧設定を意識したっぽいモールドが入っています。また、合体ギミックのために胴体は上下分割されていますが、接続部が平面ではないため無可動。

 サポートメカ・武者タイガー。厳密には鎧装備時が「武者タイガー」で、中の人は説明書には「軽装タイガー」と表記されています。しっぽを上下に動かすと口が開閉するギミックあり。ちなみに全身真っ白で塗装は割と面倒です。

 フル装備。兜が頭から若干浮いているのは仕様です。サイズが合っていないみたい。
 武装は刀、槍、銃(頑ショット)、肩部ガトリング砲が付属。銃器2種はそれぞれ専用の弾丸を発射可能で(頑ショットの弾丸は矢型)、弾丸を背中の矢筒に入れることも可能(固定はできません)。また、当初の設定では兜の前立てを弓として使えることになっていますが、キットでは前立てを頑ショットに装着して頑ボーガンになります。

 タイガーと合体したハリマオスペシャル形態。元々将頑駄無は他の武者より横幅があるので、この形態だと下半身の左右幅がちょっと足りないような気も。
 槍には一度に50人の敵を串刺しにしたことがあるという設定がありますが、どう考えても長さが足りないような。

 長男および以前の本人と比較。

 

■No.44 頑駄無大将軍 (07.07.14.)
 いわゆる二代目大将軍。最初に登場した大将軍なので商品名には「二代目」が付いていませんが、父親である初代の存在については割と早い時期から話だけは出ていた・・・ようなおぼろげな記憶が。
 頑駄無軍団の真打として終盤まで姿を隠していたうえに登場するなり自爆してそのまま退場、さらに歴史改変で復活した頃には他に3人も大将軍がいたせいで割と印象が薄いですが、横井版では頑駄無明王として妙な方向で大活躍です。

 キットはメッキ+いろプラ仕様ですが、何故か他のキットと同形のポリパーツをプラパーツのランナーに一体化していたり金色やパールイエローではなく普通に黄色いパーツを使っていたりします。
 ちなみにこの二代目と初代には、通常サイズと拡大+パーツ・ギミック追加の「豪華」バージョンの2種類のキットが存在します。他には騎士ガンダムにも同様のDX版あり。

 で、キットの顔の造形が個人的に当時から気になっていたので、パテで整形しています。顔の中央部分が幅広な気がしたので左右のほお当てっぽい部分を増量、あと鼻と口(とおぼしき部分)の形状を変更しています。

 軽装。兜と肩鎧のクリアランスを取るためか、この状態だと頭に対して胴体の左右幅がえらく大きいです。

 サポートメカ・鳳凰(フェニックス)。

 武者鳳凰。鳳凰に鎧を装着した状態ですが、兜だけ余ります。なお、豪華版キットだとさらに大将軍本体が合体した武者フォートレス形態への変化が可能ですが、やっぱり兜は余ります。ちなみに豪華版のみの要素には他に軍配やバトルマスクの追加があります。

 フル装備。戦国伝第1部は大半のアイテムに兜と肩鎧の互換性がありますが、この人は体格が違うこともあって完全に非互換です。
 両肩の大砲は前に倒すことが可能。スプリングによる発射機構もあります。闇将軍や闇皇帝が独特な形状の刃物を持っていたのに対し、この人の主武器は至って普通の刀。
 あと写真のように鳳凰の一部を手に持つことが可能ですが、これがどういう使い方の武器なのかは不明。しかもこれを手に持つと鳳凰の羽根パーツが余ってしまいます(武者鳳凰時と同様にキャノン側面への装着は可能ですが、バランスが悪いような)。

 サイズ比較。同時期の他の武者より大きいです。顔は三国伝のキットよりでかいよ。

 

■No.47 農丸頑駄無 天地大河スペシャル (2007.10.13.)
 初代武者のコミックワールドに登場した「七人の頑駄無」の設定が公式化されて斎胡と共に五人衆に追加されたキャラで、登場が遅くデザインも長らく未発表でしたが、結局ボンボンとのタイアップで「七人の頑駄無」当時の姿(後の設定における「若農丸頑駄無」)とはほぼ別人というか武者頑駄無のマイナーチェンジみたいなデザインになったのですが。
 戦国伝第1部当時には当初SDV枠で発表された隠密頑駄無として活動していたことになっていますが、肩に「農」の文字が書かれていることからも後付けではなく最初から同一人物としてデザインされたようです。というか忍者で隠密なのに自分の名前を堂々と鎧に書くのはどうなのか、と一応突っ込んでおきます。
 なお、「七人の頑駄無」では二刀流だったのですが、その後農丸が摩亜屈に二刀流を教えて自分では封印したという後付け設定が上乗せされています。また農民上がりという設定もありましたが、これは「将頑駄無は初代大将軍の死後、一時期2人の息子と共に素性を隠して農民として生活していた」という話になっています。・・・じゃあ将頑駄無に養育された百士貴も農民生活の経験があるのだろうか。

 また、ガンダム野郎には農丸のパーツで二代目大将軍をデコレートした「大農丸」が登場し、以降も農丸/副将軍ベースの武者がいくつか登場していますが、この辺の連中は戦国伝には登場しません。

 キットはSD戦国伝(無印)の最終アイテムですがコミックワールドは1つ前の豪華大将軍で完結しており、農丸付属のものは無印と風林火山編をつなぐ内容になっています。
 隠密とのコンパチ仕様で、百鬼丸とは異なり両形態の換装が前提になっています。また、ボーナスパーツとして雑兵の暴留と雑魚、あと初代武者用のメッキ前立てが付属します。
 成形色は白、ダークグレー、メタリックブルーの3色+メッキで、百士貴や二代目大将軍はホイルシールでしたがこれは付属シールが白地になっています。

 軽装&サポートメカ・スピリット。武者系の動物型サポートメカには珍しく眼の部分がただの平面なので、シールを使わないなら自分で瞳を描き込む必要があります。

 武者スピリット。兜の狛犬みたいなのが分離・巨大化したものなので、これが出現している状態では兜の狛犬を外しておくのが設定上は正解です。

 隠密頑駄無。農丸の兜と肩鎧を交換、胴体に鎧を上乗せして刀の位置を変更して換装します。肩鎧は接続方法が変更されているため農丸以外には装備不可能。なお、未塗装だと手足は丸ごと白いパーツなので、こっちの形態の方が配色は設定に近かったり。

 武者形態。

 付属武器は刀、薙刀、銃。薙刀だけ柄がちょっと太いみたいで未塗装の状態(ちなみに成形色は白)でも手の穴への差し込みがきついので、塗装する場合は事前に柄をヤスリか何かで削っておかないと塗膜がはがれます。あと武者や精太と違ってバックパックに薙刀を挟み込むジョイントがあり、薙刀には横棒が付いていません。

 前述のメッキ前立てをつけた兄と比較。

 で、隠密の手足が赤黒いのは嫌だったのでキットを2個用意して隠密に合わせて塗装しました。一応2個とも別のショップで買ったので見逃してください。
 というか、手足の形状も隠密と農丸では全然違うのですが、まあ。デザインはRX-78ガンダムのものが近いのですが、あれだとサイズが合わないので。

 あとついでに余った2個目の農丸鎧を若農丸っぽく塗装してみました。

 それと、おまけの暴留と雑魚。それぞれ前後貼り合わせの2パーツ構成です。

 

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