SD戦国伝 風林火山編 その1

 武者七人衆編完結の後を受けたシリーズ第2弾。時代設定を15年後にして世代交代を行い、新生武者五人衆を主人公に・・・って、初代主人公チームが五人衆なのか七人衆なのかはっきりしていなくて斎胡と農丸の立場があやふやだったことがうかがえるというか。
 前作では将軍格キャラやコンパチ、2体セットを除いては300円で統一されていた標準価格帯を500円に底上げし、これはそのまま烈伝(の途中)まで継承されていきます。ボリュームアップに伴い大半のアイテムに武者形態からもう一段階の強化形態が設定されています。新生五人衆にはメッキに加えていろプラを標準採用するなど、素組み状態ではシリーズ通してもけっこうカラフルな部類だったりも。
 また、闇軍団のキットと闇将軍を揃えることで復活闇将軍を組むことができる等、複数のキットによる連動ギミックを本格導入したのもこれが最初です(豪華大将軍二代目にも軍配の合体ギミックがあったけど、あれは後付けっぽいし)。
 あと風林火山四天王(+番外の天地城編)で七人衆編のキットの色を変えてパーツを追加した「だけ」の流用キットも大量投入されていて、子供の頃は実質同じキットを2個買うのは経済的に厳しかったのですがー。

 

■No.50 武者風雷主 (2007.09.30.)
 風林火山編の記念すべき第1弾なのに普通に脇役ですが、戦国伝ではその後も七人の超将軍編と武神輝羅鋼で主役が後回しにされています。
 旧五人衆の摩亜屈と同じ猟師出身という設定かつ元ネタのMSが精太の派生機で顔も似ていますが、その2人のどちらとも特に関連はなく仁宇の弟子。
 新生武者五人衆のメンバーですが初登場時は荒烈駆主の協力依頼をあっさり断って逃走、結局疾風の仁宇の指示で荒烈駆主と合流することに。ポジションはゴレンジャーで言うところのアオレンジャーですが合流後は割と背景扱いです。そういえば外伝でもプラスは序盤に登場してその後は空気化していたような・・・。個人的には風雷主も勇剣士も好きなのですが。

 キットはメッキ+いろプラ仕様でポリパーツは3個入りランナーを2枚使用。純白のパーツとライトグレーのパーツが入っていますが、このグレーがガンダムMk-Uやブルー3号機と同じような色でZプラスにしては妙に白っぽいので(実際箱絵や漫画でも色白です。ただし横井画伯のイラストだともっと色黒)個人的趣味で以下の写真は色黒に塗装してあります。

 軽装。胴体にメッキパーツが3つも入っていて軽装にしては妙に派手です。
 変形ギミックも含めてBB戦士版Zプラスを参考に設計されたみたいで、顔もかなり似ています。

 サポートメカ・風雷王。どう見てもGディフェンサーです。

武者形態。肩鎧が片方にしかつかないデザインが特徴。

 

 武器は刀、槍、スマートガンが付属し、槍は背面にも装備可能。
 また、風雷王の獣顔または光の玉のパーツを取り外して兜に装着可能です。あとツノは上下に可動。荒烈駆主とは逆に光の玉そのものは緑色で中に貼るシールは青なので、いっそ交換すると丁度いいかも。

 波走機(ウェーブライダー)形態。風雷主と風雷王をバラバラにして組み直して合体変形します。首から下は余剰パーツが刀だけですが、頭と兜が丸ごと余ります。
 なお、スマートガンにつけるクリアグリーンの弾丸は2個付属。他に不透明な普通の弾丸も付属します。

 

■No.51 武者荒烈駆主 (2007.09.22.)
 風林火山編主人公、かつパワーアップして天下統一編でも主人公として続投(過去編では実質脇役ですが)。
 二代目大将軍が闇皇帝と相討ちになったときに飛び散った5つの光の玉のうちの一つとともに農丸に発見された赤子が成長した姿、という設定で、初期3部作の4人の大将軍のうち唯一鳳凰(初代)との血縁関係がなかったり専用銃のデザインが二代目大将軍の大砲に酷似していたり真悪参/騎士ガンダムと同じケンタウロス形態への変形機構を有していたりと、その出生には何らかの秘密がありそうな気がものすごくするわけですが、結局最後までその辺は不明なまま。
 養父は農丸ですが武術は漣飛威に師事しており、でも別に長い刀を使ったりファンネルを飛ばしたりはしません。ちなみに幼名は荒五郎。
 あと個人的には当時初回出荷分を買いそびれまして、再販スケジュールなんか当然知らなかったというか知りようもなかったので入手には結構手間取った思い出があります。で、ようやく買えたと思ったら直後に新荒烈駆主が発売されたという。

 キットはメッキ+クリアパーツを含むいろプラ仕様。なお、イラストや見本写真で原色の黒になっている部分のパーツは黒ではなくダークブルー(νガンダムの胸とかの色)で成形されています。
 主役級かつ新荒烈駆主にもパーツが丸ごと流用されたこともあって、最近の再販分は金型が老朽化しているっぽくて一部パーツの成形が若干粗いです。普通に組む分には問題ないですが、段差や合わせ目を全部消すのはちょっと手間かも。

 軽装。見本写真だと顔両脇のダクトは二重構造になっていますが、パーツにはそういうモールドは入っていないのであれは手で描いてあるみたい。

 専用強化パーツの武神の鎧は台座にディスプレイ可能です。この台座には薙刀とケンタウロスの後ろ足になるバックパックも装着可能ですが、薙刀は軽装の背中にも直接装着できるしコミックワールドでは武神の鎧を装備せずにケンタウロスになったこともあるので、この2つはどちらも武神の鎧の一部ではない独立した武装のようです。
 なお、台座は白で成形されているので塗装しないと見映えが今ひとつかも。

 武者形態。兜と胴体・脚はダークブルー成形ですが、白とか赤を塗る必要のある部分が多いのでラッカーならともかく水性塗料やマーカーで仕上げるには覚悟が必要です。
 武器は刀と銃、薙刀が付属。2つある薙刀は刃(クリアー成形)の形状がそれぞれ違います。背中へ装着するためのジョイントは一体化されておらず着脱式。
 あと箱絵だと刀の刃も薙刀と同じ水色なのですが、こっちのパーツは白色。

 武神着装形態。地上最強編以降はインドや中国(をモチーフにした国)の武者も登場しますが、この時点で既にデザインは日本から離れつつあるような。鎧は全て上から被せる構造で、余剰パーツは台座のみです。
 胸の光の玉は水色のクリアパーツですが、中に貼るシールは緑色なのでシールを使うと水色が緑色に負けてしまいます。

 ケンタウロス形態。ギミックは前述のように騎士ガンダムと同じ構造です。

 

■No.52 武者江須 (2008.07.21.)
 新生五人衆の3人目で、風林火山四天王の鎧が保管されていた宮司の息子。出自に加え神通力を使えるという設定もあり、仁宇と近いタイプのようですが、何故か技術屋の駄舞留精太の弟子になって火の鎧を継承することに。
 デザインは個性的なのですが、ギミックが他の新生五人衆メンバーと被り気味でやや地味な印象。

 キットは新生五人衆標準のメッキ+クリアパーツを含むいろプラ構成。白が純白ではなく薄緑色っぽいアレになっています。
 で、白の塗装が必要な箇所もあるのでそれに合わせて薄緑のパーツも全塗装していますが、新生五人衆の残り4人は全員顔の色が違うので荒烈駆主(純白)との差別化も兼ねてライトグレーで塗ってみました。

 軽装。額の金ラインが後頭部を経由して頬までつながっています。
 この時期の武者としては脚がゴツいですが、腰側面装甲と干渉して可動が制限されます。

 武者形態。

 武器は刀と薙刀剣が付属。薙刀剣は風雷主と同様に別パーツのジョイントを介してバックパックに接続可能です。

 サポートメカ・雷神号。強化パーツ・龍輪の鎧と鬼破砲から構成されます。
 江須本体を乗せ、足裏の穴をジョイントに接続して固定することが可能。

 雷神着装形態。肩、胴体、背面に装備が追加されます。コミックワールドの描写ではこの形態で飛行も可能。

 兜と肩鎧が干渉するのでポーズが制限されるうえに、鬼破砲はかなり長いので構えにくいです。
 あと軸がゆるいのか組んだ後でスプリングが抜けてしまい、スイッチ部分が開きっぱなしになってしまいました。

 

■No.53 武者百士鬼改 (2008.06.29.)
 新生五人衆の4人目で、前作の百士貴と玖辺麗の息子。後に摩亜屈から林の鎧を継承することに。
 風林火山編は七人衆編から1世代後の話ですが、頑駄無軍団側で前作キャラの実子として設定されているのは彼だけです。叔父にあたる百鬼丸からも修行を受けていて、さらに摩亜屈の弟子でもあり、新生五人衆の中でも特に前作キャラとの関連が強くなっています。
 ちなみに七人衆編終了後の百士貴と玖辺麗についてはコミックワールド版では百士鬼改の両親という設定があるだけですが、横井版ではいくつか描写があります。
 母親と叔父が忍者という出自のため、剣技の他に忍術も修得しています。二刀流は摩亜屈から継承したらしいですが、外観的には百鬼丸の忍刀の影響もありそう。
 そういうわけで設定的には特殊なのですが、前作キャラとほとんど接点が無い江須と存在感は似たような感じだという。

 キットは新生五人衆標準のメッキ+クリアパーツを含むいろプラ構成。百士貴は全身メッキだらけですが、こちらは顔パーツがメッキになっています。あと脚が黄色だったり肩装甲が白だったり。
 なお、後に百烈将頑駄無にパーツがランナー1枚分(大砲本体と顔)流用されています。

 軽装。頭は前半分のみメッキです。後頭部は赤成形。

 武者形態。一対の刀が付属し、その鞘はバックパックに固定されますが、保持がちょっと甘いです。

 サポートメカ・対頭破砲(ツインバスター)。破守駄砲(バスターキャノン)と強化パーツの天昇翼から構成されます。

 百士鬼改を乗せることも可能。足裏のジョイントで固定されます。

 天翔翼装備形態。光の玉も翼に付いています。背中ではなく肩に固定されるため、腕を動かすと羽根が倒れてしまいます。

 破守駄砲発射形態。

 百烈将頑駄無には大砲を左右に分離して装備する形態がありますが、百士鬼改の破守駄砲も本体は同じものなので分離可能。ただし設定上は分離形態は設定されていないみたい。

 あと破守駄砲が大将軍の大砲並みに大きいので、とりあえず初期シリーズで1人だけ連装砲を持っていない人に背負わせてみました(ジョイントの径が天下統一編以降に変更されたため、無改造だと固定できませんが)。

 

■No.54 二代目将頑駄無 (2007.10.20.)
 精太が将頑駄無の後を継いだ姿。この時点では「将頑駄無にはヒゲが必要だろう」という認識だったようで、初代武者七人衆は全員が風林火山編に再登場していますがその中で精太だけがヒゲを生やしています。コミックワールドでは出番こそ多くないものの、漣飛威を圧倒する場面があったため脇役にしては健闘している印象。
 新生五人衆のうち所在不明だった砕虎摩亜屈以外の4人が出揃った後に続くシリーズ第5弾として、旧七人衆出身者では最初に発売されています。
 精太には割と早い段階から弓を使う設定があった割にはBB戦士でも元祖SDでも弓を持っていなかったのですが(BBでは後で「麒麟の神器」で追加)、二代目将は最初から自前の弓矢を持っています。というかフルキットとしてはBB戦士初の弓装備キャラ。この弓矢の名前は「厳戒の弓」「邪滅の矢」で、天下統一編の武神が持っていたものと名前は同じですが形状が若干違います。天下統一編後半に形状が変化したとかいう設定だったっけか。

 キットはいろプラ+メッキ仕様。兜や肩鎧はイラストや見本写真だと原色の黒ですが、パーツはブルーグレーで成形されています。以下の写真では紺色に塗装してみました。

 軽装。初代将頑駄無は着脱式のマスクにヒゲが生えていたのですが、二代目の場合顔面を外すことは可能なものの中にディティールとかは特に無いので、設定上はこれが素顔のようです。あとBB戦士では例外的に瞳がモールドされていますが(中の白丸や両目の境界線はモールド無しで黒目の輪郭線のみ)、私はそれは無視して上から描きました。

 超緒羅四恩(スーパーオラシオン)。緒羅四恩は普通の馬に近いデザインでしたが、パワーアップに伴い麒麟っぽく変化。緒羅四恩にあった鎧装着ギミックは削除されています。首としっぽの付け根が上下にスイング可能。

 背中には合体用ジョイントがある以外は平面なので、一応騎乗も不可能ではないですが、二代目将本人も含めて大柄な武者だと横幅が不足気味。

 フル装備。武器は刀の他に上述の弓矢、さらに薙雷威銃(ナギライフル)が付属。これは薙刀とライフルを一体化した新武器(要は「長柄の付いた銃剣」ですが)で、パッケージ側面には「二代目の特製」と記載されています。駄舞留精太は当時から武者戦車や天地城を作ったりする技術屋でしたが、精太にもそういう趣味があったのか。
 ナギライフルは柄が折り畳み式で薙刀形態からライフル形態に変形します。

 麒麟児着装形態。精太と違い馬の頭は兜に合体、首は胴体に収納され、さらに二代目将の腰後面の装甲も移動して超緒羅四恩に干渉しないようにデザインが改善されていますが、二代目将の脚が丸ごと余るのは相変わらずです。

 先代と比較。他の武者より大柄な先代よりさらに若干大型化していますが、脚のボリュームがちょっと足りないような気も。



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