SD戦国伝 天下統一編 その3
■No.89 隼頑駄無 (2007.10.27.)
頑駄無四獣王の一人で、鎧が変形する守護獣は青隼。初代七人衆の摩亜屈の父親。
舞鳥峠の特定の場所で呼び子笛を使うと現れる黄金バットかゼルダのニワトリみたいな人で、初代大将軍に飛翔の剣を渡し、パワーアップイベントのヒントを教えています。なお、初代はたまたま助けた小鳥から呼び子笛を使う場所を教えてもらっているので、龍や犀と違って一応は試練を与えたと言えなくもなさそう。
四獣王共通要素の特殊素材は金属製の爪で、成形色は白と青のみ。ちなみに四獣王の残り3人は間に騎士等の他シリーズのキットを挟んでいるものの天下統一編としては連続リリースされていますが、三番手の犀とラストの隼の間に未来編関連の流用キット2種が挟まっています。
軽装。初代七人衆の父親にあたるキャラはほぼ全員が息子に似た顔ですが、この人だけ摩亜屈ではなくガンダムMk-Uに似せたデザインになっています。そういうわけで中身の白い部分をライトグレーにして鎧は原色の白のままにしておけばMk-U+Gディフェンサーっぽくて良いのではないか、と試してみたのですが、鎧を着ると顔がほぼ隠れるのもあって見た目の印象はほとんど変わらなかったのでした。
同時期の他のキットの軽装と比べても、胴体に対して腕が小さいような。
青隼。羽根のせいで他の3種よりかなり大きく見えます。
武者形態。アゴのパーツがやけに大きくて顔は眼以外ほとんど隠れます。あと尾翼を折り畳むとジョイント穴が隠れるので、この状態で背面に大砲を装備することは不可能。
武器は飛翔の剣と、あと異様に巨大な大砲が付属。天下統一編の武器はほぼオリジナルデザインですが、どういうわけかこの大砲だけZガンダムのメガランチャーによく似たデザインになっています。持ち主はMk-Uなのに何故ゼータなのか。
弾丸の発射機構は前半1/4くらいに収まっていて、後部は飛翔の剣の鞘も兼ねています。グリップには上下スイング可動まで入っていて大きさの割には持ちやすいです。
で、この巨大な大砲を支えるためか、隼は武器のグリップが他のキットより若干太くなっています。飛翔の剣も同様で、これら2つは他の武者と互換性がありません。ただ、飛翔の剣は柄の先端が先細りになっているので、保持力は安定しませんが他の武者にも持たせられなくはないです。
あと剣の鳥みたいな模様は両面にモールドが入っていますが、付属のシールは片面の分のみです。
戦闘形態・隼王の陣。バックパック基部のヒンジの保持力は充分なので水平に維持できますが、重心が後ろに寄って自立不可能なので結局バックパックを何かで支える必要があります。そういうわけで支持用に後ろに置いてある緑色っぽい物体は特にBB戦士とは関係ありません。
で、四獣王の装備を初代大将軍に装着してみましたが、連動ギミックなんか最初から想定されていないので見た目も割とグダグダです。
■No.90 龍将飛将 (2006.11.07.)
天下統一編では唯一の、完全新規設計の敵キャラ。武者シリーズにおけるガンダムではなくラスボスでもない敵キャラのキット化は結局この人が最後になっています(三国伝を除くと)。500円キットでは珍しくメッキ不使用で成形食は赤と黒の2色のみですが、その代わりに2体合体を盛り込んだボリュームのあるキットです。
2006年に久々に再版されていますが、出荷がアソート限定だったこともあって速攻で狩られたので、以前よりはマシとはいえ相変わらずレアです。ふう。塗装はしたものの、シールの余白処理に迷ったので腰装甲の文字は省略したままに。
分離形態。特に飛将が小さいので他の武者と並べるにはアレですが。
合体。龍将のバックパックを取り外して腕につける必要がありますが、それ以外は差し替えなしで合体できます。飛将の脚部は変形ギミックに加えて足首が2軸で可動するので、脚を開いてもちゃんと接地したりと地味に出来がいいです。
初代武者頑駄無との対比。初期武者は天下統一編の新規武者より小柄なので、並べると龍将飛将が強そうに見えていい感じです。
■No.93 黒魔神闇皇帝 (2007.09.24.)
黒魔神は闇皇帝の過去の姿で、風林火山編終了後の闇皇帝が過去に飛んで黒魔神と合体した姿が黒魔神闇皇帝。荒烈駆主が過去に飛んだ影響で初代大将軍が死ぬという事実が回避されてしまったため、それを打ち消すために作中2回目の歴史改変を闇皇帝が実行した、という話ですが、えーと、1回目の歴史改変で初代大将軍が黒魔神を倒したんだからその時点で未来の闇皇帝も死んだことになって武者七人衆編以降の歴史も変化しているはずで、とか考えだすと収拾がつかなくなるので気がつかなかったことにします。
闇皇帝本人は天下統一編ラストで滅ぼされていますが、その後のシリーズでも闇的な何か(つながりがぼかされていたり後付けがあったりするので正体はあやふや)が共通して裏で糸を引いていたようで、闇皇帝に顔が似ている悪役が何度か登場しています。キット化されたのは魔殺駆に付属するクラヤミだけですが。
キットは新荒烈駆主や初代大将軍と同じ「既存の500円キットにパーツを追加した800円キット」という仕様。具体的には闇皇帝の両腕と背負い物を新規パーツと交換した黒魔神と、余った腕と大砲を新規の胴体・脚と組み合わせた「闇の本体」の2体セットという構成になっています。
ノーマルな闇皇帝に組むことも可能ですが、頭のツノはパーツを分解しないと取り外せないので完成させた後で組み替えるのはちょっと手間です。ツノ以外はジョイントの差し替えで済みますが。
一時期は品薄でしたが、2006年頃に連続して再販されたために現在では比較的入手しやすくなっています。黒魔神形態。肩とヒジがそれぞれ2軸可動ですが、横ロールがヒジより下でヒジは左右にしか曲がらないため、腕のポージングはかなり制限されます。あと手の爪も開閉。
腕を付け根から前に回せば手を前に出すことも可能。
「闇の本体」。・・・顔に相当するパーツが無いし、独立したキャラクターとして見るには無理があるような。
で、合体。ほとんど縦につないだだけですが、左右幅はそのままで前後長が約2倍になって何だかよくわからない異形っぽさと巨大感が。
実際300円くらいの武者と並べるとかなり大きいですが、大将軍クラスとは大差ないわけで、これで4対1ならそりゃ負けるよなあ、とか。
■No.94 四代目頑駄無大将軍 (2007.10.08.)
過去から帰還した新荒烈駆主が頑駄無結晶に認められてパワーアップした姿で、二代目と三代目を死ぬ前の時代から呼び出して初代の死亡前に戻ることで作中3回目の歴史改変を起こし、黒魔神闇皇帝を倒しています。
・・・というか頑駄無結晶が最初から力を出し惜しみしなければこんなにややこしい話にはなっていない気もするのですが、この結晶さんは次の地上最強編でさらに進化して「自分で戦乱の原因を仕込んで武者に試練を与える」という暴挙をぶちかますのでした。
今までの3人の大将軍が白を基調に赤+金という配色だったのに対し、四代目は青が入っているのが特徴。背負い物もさらに大型化して初期三部作のトリに相応な派手っぷりです。また、初代武者と三代目、鳳凰と初代にはデザイン上の共通点が少なかったのに対し、四代目は荒烈駆主(武神着装形態)の意匠を取り入れたデザインになっていて同一人物だということがわかりやすくなっています。
三代目に続いて豪華版以外のBB戦士の最高価格をさらに更新した大型キット(税別1000円)でメッキにクリアパーツにいろプラと派手ですが、設定上の配色も複雑なので塗装の手間も初期三部作ではトップクラスだぜ。今ならガイアカラーの隠ぺい力の高いゴールドとホワイトとコバルトブルーがあるのでまだマシですが。
軽装。他の初期大将軍と同様に大柄です。
三代目のような中間形態はなく、いきなりフル装備。とにかく羽根の塗装が面倒臭いです。なお、頑駄無結晶は他の3人の大将軍とは違って前立てと一体化していて、サイズは若干大きめです。
武装は両肩の大砲(背中ではなく肩装甲に固定されています)の他に、手持ちの鳳凰砲(フェニックスキャノン)と刀、盾、軍配が付属。盾は腕に固定しますが、左腕に装着するガトリングの上から装着する構造で、腕や手に直接装備はできません。
鳳凰砲は以前の大将軍が軒並み持て余していた鳥の首を上手いこと武器に組み込んだデザインだと思いますが、このカラーリングで砲身の大半の成形色がガンメタというのはどうなのか。
前立ては風雷主の角みたいに左右が連動して上下可動になっています。設定上は四代目の怒りを表わすらしいのですが、実用的にはこのギミックで前立ての左右幅を減らすことで両肩の大砲を差し替え無しで前に倒すことが可能。荒烈駆主からの流れで、バックパックが展開してスーパーケンタウロス形態に。後脚のボリュームが増えて見た目が改善されたかと思いきや、そもそも巨大な羽根のせいで後脚がさっぱり目立たないのでした。
超破鳳凰(スーパーフェニックス)形態。何か最初は強そうだったけど途中から急に卑怯者になったというか、印象としてはマンモスマンの方が強そうな気が、などと世代限定のボケを。
初代と二代目はうつぶせ、三代目はあお向けの姿勢で変形合体していましたが、四代目は直立姿勢で合体します。ところでバックパックだけでも独立したメカに見えないこともないような。
この羽根の塗装が面倒臭いったら。過去の本人との比較。
初期大将軍全員集合。1人だけパールで質感の違う初代がちょっと浮いているような気もしますが、1人だけ眼が黄色い人とか1人だけ体が青い人もいるし案外気にならないかも。