ムシャ戦記 光の変幻編

 ムシャ戦記はその前の天星七人衆編からの流れで、組み立ててシールを貼るだけで設定に近い状態になるように設計・・・というか、パーツ分割で可能な範囲の色分けから逆算してカラーリングが決定されたようです。いかにも色分けしそうなディティールがあるのに単色だったりしますし。いや、アゴの赤い部分や足の甲と靴底が別パーツ化されたりして、それ以前の武者と比べるとパーツ状態での色分けは実際に改善されていますが。
 また、ムシャ戦記のアイテムは基本的に軽装→武者形態→カスタム武者形態の2段変化が可能(一部例外あり)で、ギミックも比較的豊富です。

 で、ムシャ戦記は最初期以外の武者では珍しく、元ネタになったモビルスーツのデザインやカラーリングをかなり素直に残していますが、結果として見た目の印象が元ネタと大して変わっていない気が個人的にはしていたので、とりあえずディティールに合わせて色分けを増やす方向で塗ってみました。なので以下の写真は基本的に設定通りの配色にはなっていません。

 あとムシャ戦記の大将軍以外のアイテムには幼年期または本体の子供キャラのミニフィギュアが付属しますが、これはモナカ割り前後2パーツ単色成形+眼シールという構成で、塗装が面倒な割には並べて飾っても大して面白くない(個人的見解)ので以下では省略しました。というか組んでいません。

 

■No.192 武者ウイングゼロ (2007.01.20.)
 ムシャ戦記の主人公。普段は子供だけど変身して武者になるという人。ボンボン版だと逆に妖術で子供にされて一時的にしか武者の姿に戻れない、という設定らしいですが。

 軽装。肩鎧は外せないので何かバランス悪いですが。一度兜をつけると妙に外れにくかったです。

 武者形態。第一印象は「ツノが金メッキのゼロカスタム」ですが。
 羽根のボリュームがある分、付属武器はシンプルな刀が2本だけとやや地味です。

 羽根と角に追加パーツをつけたカスタム形態。
 上腕にポリパーツが入っていて、武器の構えポーズは他のアイテムより自由度高めです。

 飛行形態。爪先にポリパーツが入って足首を折りたためます。

 

■No.194 武者ナタク (2007.01.20.)
 名前の元ネタを意識したのか、この人だけ生身ではなく「マシン武者」という分類になっています。そのため変形が可能。

 変形ギミックの都合でこの人だけ頭の中にスキンヘッドが入っていなくて軽装になれません。武者形態は両腕のドラゴンハングのおかげで価格帯が同じにしてはやけにボリュームがあります。槍が長めで腕にロール軸があるので構えポーズも割とよく決まるし。

 リアル等身形態。変形方法は例によって全身バラバラにして組み替えるアレです。ヒジと股関節が曲がらないのでほぼ棒立ちしかできませんが、従来では1000円以上のキットについていたギミックを500円で実現してプロポーションもそれなりにまとまっているのは凄いと思うよ。
 そういうわけで500円キットの中でもかなりボリューム感があるし、ムシャ戦記の中から1個だけ買うならこれがオススメです。武者番長編で再販されたせいか店頭でけっこう余っていますし。

 

■No.195 武者ヘビーアームズ (2007.01.20.)
 設定上は智将タイプらしいのですが、コミックワールド版だと作風のせいであんまりそういう印象はないような。

 軽装。腕はガトリングガン装備+ゼロの強化形態への流用のために長めになっています。
 腰は可動。肩と腕は別パーツ化されていますが、ゼロと違ってこの部分はほとんど動きません。あと、バックパックは軸がタイトで一度取り付けると外しにくいです。

 武者形態。ムシャ戦記でも武装が元ネタそのままなことにかけては際立っていますが、そのせいか頭は摩亜屈みたいな牛角が追加されて肩鎧もミサイルを外した状態だとアレンジの強いラインになっています。この状態でも腰は可動。
 前述のように腕が長いのですが、ゼロ強化形態で余った素ゼロ腕をこっちに装備するとちょうどいいバランスになります。写真もその状態。あとダブルガトリングガンは手ではなく腕に固定する方式なのでこの状態だと持てませんが、バックパックにも固定可能です。

 カスタム形態。肩のミサイルランチャーは差し替えなしで元ネタと同じ展開が可能ですが、胸は開くのではなく胸鎧を上から装着しています。

 

■No.196 武者サンドロック (2007.01.20.)
 設定上は5人のリーダーらしいのですが、例によってコミックワールド版だと特にそんなこともない人です。あと「おれだーっ!」の台詞で人気だとかそうでもないとか。

 軽装。ムシャ戦記では珍しく胴鎧も外れて、フル装備との印象は他のアイテムより大きく変わります。ただ、軽装では腰が左右に回りますがフル装備だと腰が固定されてしまいます。

 武者形態。ガンダムWで一番地味だったサンドロックは武者になっても武器に特徴が集中していて本体はやっぱり地味というか元ネタとほとんど変わっていないというか。

 武器は大きすぎてサンドロック自身に持たせると取り回しが悪いですが、一部では武装神姫への流用パーツとして大人気という噂も。実際あんまり武者っぽくないデザインのおかげで汎用性は高めです。盾や銃、バックパックとの組み合わせも可能なので武装のバリエーションは豊富。 

 

■No.197 武者デスサイズ (2007.06.30.)
 他の連中が再販される中で1人だけ後回しにされてレア扱いされた人です。コミックワールドではゼロと同様に子供が武者に変身していますが、説明書の記述だと子供形態は過去の姿のようでもあって、要するによくわかりません。

 軽装。ゼロと同様に腰は固定。

 武者形態。羽根と刀、および鎌の刃はスモーククリア成形。

 羽根は基部が前後に可動。

 羽根を閉じた形態。腰の刀は外す必要あり。意外と色が薄いので中身が見えます。

 

■No.199 ファーストガンダム大将軍 (2007.01.14.)
 「これまでの武者シリーズにおける真の黒幕で最強の敵、闇皇帝とかあの辺は全部彼の配下だった」という仮面ライダーの岩石大首領みたいな後付け設定を持つラスボス・天魔大帝をコミックワールド版では登場するなり一撃でぶちのめした理不尽な人です。
 その設定と描写を鵜呑みにするなら歴代大将軍でも最強なはずですが、新世以降の大将軍のキットが軒並み2000円オーバーだったのに対しこの人は1000円と大変お求め安い価格になっていて、しかも半分は馬なので本体サイズは500円キットと同じです。さらに羽根とかは付いていないので、見た目は歴代でもかなり地味な部類。あと主人公のパワーアップ形態ではない、という点でも大将軍の中では例外的な存在。
 なお、SDガンダム英雄伝の「騎兵伝説 武者ガンダム」はこのキットの成形色とシールを差し替えたものです。

 軽装形態。胸と腰のメッキ鎧も取り外しが可能です。

 初代RX-78がモチーフかつカラーリングがトリコロールの武者というのは実はけっこうレアだったりもするのですが、大将軍はやっぱり白+金だろうという個人的見解に基づき配色を変更しました。でも赤と銀色のせいでRX-78-2のロールアウトカラーっぽくなったような気もしますが。
 馬には大将軍をまたがらせることも可能。馬が付属するキットは他にも色々ありますが、この馬はBB戦士ではかなり大きめ。

 馬を全身バラして全部合体させたカスタム武者形態。何か腕と脚の長さのバランスがちょっと変な気もしますが。
 股関節が前後には動かなかったりヒジは固定だったりしますが、可動箇所そのものはけっこう多いし足裏の接地や武器の構えはきっちり可能です。BB戦士としてはポリパーツも多めでヘタりの心配も軽減されています。

 

■連動ギミック
 ウイングゼロには他の4人のカスタム武具を装着することが可能で、これによってファースト大将軍のカスタム形態と同等の大型化が可能です。もっともナタクが脚、ヘビーアームズが腕、サンドロックが武器、デスサイズは羽根担当なので、とりあえずゼロとナタクとヘビーアームズの3人だけで本体は組めますが。なお、腕は追加パーツだけでなく中身の腕そのものもヘビーアームズと交換する仕様。

 BB戦士はシリーズをまとめて再販することが少ないので、こういう複数キットの組み合わせが必要なギミックを再販で完成できるのは割とレアなケースです。ああうれしい。
 プロポーションはファースト大将軍のカスタム形態と大体同じですが、こっちの方がポリパーツが少ないので可動範囲や耐久性はやや落ちます。また、各部のパーツのジョイントは大将軍と同じ仕様なのでパーツの入れ替えも可能。

 そういうわけでファースト大将軍にパーツを流用した形態。

 逆にゼロに大将軍のパーツをつけることも可能ですが、主に背面側に大将軍にはあってもゼロにはないジョイントがあるので、どうにも不完全です。

 あとゼロにパーツを提供した後の4人には大将軍のパーツを代わりに装着いてパワーアップすることが可能。

 射撃担当の2人。サンドロックは明らかに武装が小さくなっていますが。

 格闘担当の2人。・・・何か、余ったパーツを無理矢理押し付けられたような雰囲気が・・・。なお、ナタクはこの状態からはカスタム形態に変形できません。

 

 そういうわけで全体にギミックは豊富ですし、パーツ段階でそれなりに色分けされているのでこの程度に塗装しても他のシリーズのキットよりは楽だしで、意外といい出来だと思いました。

 

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