新SD戦国伝 地上最強編 その2

 

・第三章 地獄牙兄弟の反乱

 第3部はインドをモチーフとしたことでデザインがかなり独特になっています。また、武者形態からの強化ギミックとして変形を導入しているのも特徴です。連動ギミックとしては合体盾の作成、脇2人のパーツによる阿修羅の強化の他に、3人で合体するという新ギミックが導入されています。
 なお、地獄牙は「ベルガ」で、この時点でかなり強引な当て字ですが、この兄弟の個人名は地獄牙羅刹(ベルガ・ギロス)と地獄牙夜叉(ベルガ・ダラス)で既に当て字どころか意訳ですらないです。

■No.104 阿修羅頑駄無 (07.02.25.)
 地上最強編・第3部の主人公。デザインモチーフはF90・1号機ですが、兄弟機のF91モチーフの弓銃壱が次作でも主役を張って大将軍に昇格、それ以降もその血統が大将軍を継承したのに対し、この人は次作では脇役に降格、さらに子供を30人も作ったことにされたうえに嫡子の轟炎王は大将軍の強化パーツのおまけ扱い(しかも在庫)、という妙な扱いに・・・。
 キットは例によってメッキを含めて3色で、塗装は手間です。

 軽装。兜がヘルメットではなくマスクというか冠というかそういう扱いなので、軽装状態の頭はツルツルではなくサイズも大きめになっています。

 武者形態。槍の刃はメッキパーツですが、製品状態では赤いのでこの配色にするには赤を落とす必要があります。左手の盾は左右対称なものが2個1組ですが、この形態では手に持つ以外の装備方法はありません。

 阿修羅王形態。第2部では余剰パーツが大幅に削減されていましたが、この人の兜は交換式で片方余ります。ポリパーツは他のキットと同じものが2組入っていて、サブアーム基部は全てポリ接続です。あと槍には和魂を装着可能。

 

■No.105 仁王頑駄無 (2007.07.16.)
 赤流火穏の領主・鐘馗頑駄無の息子で阿修羅の弟。戦国伝には兄弟キャラはけっこう多く、二人ともそれなりに独自のキャラ立てができている場合が多いですが、仁王は割と例外的に影が薄いです。というか阿修羅もコミックワールドだとあまりキャラが立っていませんが。設定上はカタブツで努力家の兄に対し大らかな楽天家ということになっています。
 地上最強編ではメッキ込みで成形色3色が基本でしたが、仁王はメッキが廃止され、白・赤・青の3色になっています。

 軽装。阿修羅と同様に兜は後頭部が露出するデザインなので、頭もやっぱり大きめです。胸以外は全体に阿修羅とよく似た形状ですが、細かいディティールが違っていて差別化されています。

 仁王は付属武器が割と豊富で、メインギミックの「飛鳥の盾」の他に曲刀、槍、縦に連結可能なライフル2個が付属します。というかどの形態でも1人では持ちきれないので余った分は阿修羅のサブアームにでも付けておけばいいと思うよ。なお、ミサイル発射ギミックは分離状態のライフルの後ろ半分に搭載されていて、合体したロングライフル状態では発射できません。

 武者形態。メッキパーツが無い代わりに、額にはジュエルシールが使用されています。

 盾は本体と手を接続するフレーム(というか棒)が付属しますが、取り付け位置を体の正面と左側面の2箇所から選択可能です。このフレームのおかげで巨大な盾を問題なく保持して構えられます。重くて重心が偏るので安定感はやや悪いですが。
 なお、背中には半月状のパーツが2つ付いたバックパックがついていて、このパーツを変形させて阿修羅や不知火と同様に背中にリング状のパーツが展開した状態にできますが、正面から見るとリングが頭でほぼ隠れるのであまり意味がないような・・・。

 武器鳥(メカニバード)形態。・・・鳥? この変形のために胴体が180度回って折れ曲がるギミックが内蔵されています。

 

■No.106 不知火頑駄無 (2007.11.03.)
 第3章メンバーの三番手で、阿修羅・仁王兄弟の父親の鐘馗頑駄無の側近。伝統・格式を重んじるとか身分の低い家柄の出身とか武者シリーズでは割と見かけない設定の持ち主です。
 武器獣(メカニマル)モードへの変形機能は龍・牙髄に与えられたとされていますが、本人も後で鋼動甲冑(パワーローダー、轟炎王の装備)を開発していたことが4作後の輝羅鋼編で判明しています。
 キットは500円サイズではシリーズ最後のアイテムとなっています。仁王同様にジュエルシール付属でメッキなしのいろプラ仕様。

 軽装。変形ギミックの都合で独特のスタイリングかつ首が回りません。素顔はゼータ系。

 武者形態。兜は顔面を覆うマスク+頭頂のカメラで構成され後頭部のみ露出するという独特の構造になっています。

 武器は武者シリーズではかなり珍しい長柄の斧と、あと銃、盾、直剣が付属。

 武器獣モード。例によって何が何だかわからない形状ですが。
 前脚を構成する金色のパーツは武者形態では丸ごと余剰になります。

 で、3体連動ギミックその1・光輝の盾。盾というか半分がた乗り物扱いですが。

 そして3体連動ギミックその2・三位一体(トリプルスクラム)モード。武器獣と武器鳥を前後につないで、2人分のパーツを装着した阿修羅が上に乗る、という構造。
 阿修羅が乗るスペースが狭くて前傾姿勢でないと収まりません。あと正面から見るとボリュームがありますが横から見ると意外とスカスカだったりも。
 でもまあ10年越しのネタだけに割と満足しております。

 

・第四章 地上最強の決戦!

■No.107 頑駄無大光帝 (2008.02.03.)
 黒守暴穏(クロスボーン)島に封印されていた、よくわからないけどとりあえず強くてでかい武者。コミックワールドでは大光帝自身の回で唐突に出現、3章までの主人公が所持していた3個の和魂が揃うことで復活し、ラスボスでこれまた唐突に登場した闇大帝頑駄無と対決し決着をつけるまでが2ページに圧縮されています。
 戦国伝シリーズにおいては主人公サイド最強でキットも大型という大将軍ポジションのキャラでありながら唯一大将軍ではない、という割と特殊なキャラです。
 元ネタは眼の上の黒いラインやマスクの横に付いた丸いパーツ、腰側面から生えたパーツ等のデザイン、また一部の武器に「大輝主(オーキス)○○」という名前が付いていることからもGP-03で確定のようです。
 また、闇大帝はキット化されていませんがデザインが大光帝に似せられていて、地上最強編名物「パテなどで」で何とかすることを意図していたようです。骨格・ギミックは似ていても表面形状はほぼ別物なので自作には覚悟が必要ですが。

 キットはそれまでのBB大型キットが豪華またはDXという位置付けで通常サイズのキットの上位種という位置付けだったのに対し、これ以降は同一キャラのサイズ違いが廃止され大将軍ポジションのキャラは大型キットのみとなっています。
 「新SD戦国伝」としての仕切り直し以降初の大型キットということもあって、プリズムシールやメッキ、クリアー、蓄光樹脂、多色成形といった特殊素材を入れられるだけ入れ込んだ豪華仕様になっています。後に大将軍キットの定番になるインモールド成形の派手な羽根パーツはこの時点ではまだ採用されていませんが。あとポリパーツは専用設計ですがDX騎士と同じレモンイエロー。
 異様に色分けが細かいデザインが特徴の地上最強編にあって大光帝は比較的細部がすっきりしたデザインで、元々色分けが多めのキットでもあるので塗装は意外と楽な部類です。

 多色成形のランナーはこんな感じ。
 そういう仕様もあって定価は税別2600円で、セット商品を除くと歴代BB戦士で2番目に高額です(最高額は獅龍凰の税別3000円)。キット間の連動ギミックを全部揃えるのに必要な金額も加算すると合体武器3種で500円キットが9個必要なため税別7100円と圧倒的な数字ですが、超将軍7人と大鋼(飛駆鳥大鋼への組み替え用)が必要な飛駆鳥大将軍は合計7500円なのでやっぱり2番手。ちなみに號斗丸は本体が500円ですが本人の最強形態を組むには天鎧王、武零斗、羽荒斗が必要で+2500円、さらに超機動大将軍と合体可能で鋼丸&爆進丸とも連動しているので全部合計すると7500円で大光帝を抜いて同率1位、実に本体の15倍というものすごい事態になります。

 で、普段はプリズムシールとかはとりあえず使わずに温存しているのですが、今回はせっかくなのでシールもある程度使っています。いや、肩装甲とかシール貼らないと穴が空いている部分もありますし。でも何かシールの形がパーツの形状と若干ずれているような・・・。

 兜が脱げないので軽装になれませんが、とりあえず外せるものを外した状態。肩、ヒジ、脚の付け根がボールジョイントで、手首と首はポリの軸関節。首は上下にも若干曲がります。Gジェネ・烈伝以前のBB戦士としてはかなり可動箇所が多い部類です。
 フル装備時は上にも横にも後ろにも突起物が増えて相当なボリュームになりますが、中の人はDX騎士より若干縮んでいます。

 封印形態。この状態では胸の青いパーツが奥に引き込まれますが、引いた状態からスプリングで前に飛び出るギミック付きです。

 で、復活した大光帝。眼はクリア成形の表面に透明地のシールを貼る仕様で、手描きで失敗するとリカバーが面倒そうなので今回はシールを使っています。眼の奥には蓄光樹脂のパーツが入る構造。あと頭頂部サブカメラの奥に貼る銀のホイルシールも付属します。
 前立ての中央には和魂が付いて、その上からクリアパーツのカバーを被せる構造です。和魂は蓄光樹脂のものが付属しますが、3章までの主人公に付属するメッキパーツを取り付けることも可能です。

 武装は両肩の発射ギミック付き大砲・大輝主撃砲(オーキスマッシャー)と、あと燐光剣が付属。大砲の基部はポリパーツ接続。燐光剣はクリアー2色にメッキも使った豪華仕様です。

 光帝鳳(シャイニングバード)形態。本体が大きいうえに羽根も大きくてものすごいボリュームです。
 この主翼・大輝主翼(オーキスウイング)は他の形態では余剰パーツ扱いです。というか通常形態で背中に付けるなり鳳凰の首と合体してサポートメカになるなりできなかったものなのか。
 大輝主翼は基部のヒンジがポリパーツで可動式。あとクリアパーツの中には特にホイルシールを貼ったりする仕様にはなっていません。

 で、通常形態に強引に羽根を付けるとこんな感じ。

 そして3章までの合体武器を装着した完全武装頑駄無大光帝。

 天龍馬にはそのまま乗せるだけですが、最強破壊砲と光輝の盾は手に持たせるためのジョイントパーツが大光帝に付属します。

 メッキ和魂を装備した状態でカバーを外すとこんな感じ。

 再販も小出しだったし、全部揃うと感慨深いですよ。

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