BB戦士三国伝 英雄激突編 その2

 

■No.311 趙雲ガンダム・飛影閃 (2008.07.19.)
 元ネタの趙雲は劉備配下の武将で、演義における五虎大将軍の一人。当初は公孫瓚に仕え、後に袁紹陣営にいた頃の劉備に合流してそのまま蜀の武将になっています。
 劉備の息子・劉禅を保護しての長坂での単騎駆けが有名。いかついヒゲ面の関羽や張飛に対し美形のイメージが定着していますが、横山版ではなんか凄いことになっていたり別の漫画では関平の母親だったりで色々です。

 三国伝では割と早い段階で設定画が公開されていたものの、登場は第2部から。やはり当初は公孫瓚の配下で、彼から巻物を託されて劉備に合流。劉禅が存在しないため単騎駆けの経緯が変更されています。
 原作では特に名前の残っている馬に乗ったという話はなく、飛影閃は三国伝の独自設定。他にもほぼ同じデザインの馬に乗っているキャラがいます。
 キットは趙雲と馬の飛影閃のセットで、クリアー版を除くと呂布セットに次ぐ高価格です(1ヵ月後には水軍セットに抜かれますが)。呂布とは違い説明書の漫画は他のキットと同じ4ページです。
 あと他のキットに無い仕様として、眼シールが通常のものと必殺技使用時っぽいタイプの2種類入っています。

 なお、飛影閃のパーツは趙雲の本体・装備とは完全に独立したランナーに配置されていて、ランナーのタグに記載の名前は「センバ」(たぶん「戦馬」かと)となっています。そのため後々他のキットに流用される可能性もありそう。あと首のパーツの付近にパーツ差し替え用のスイッチがあるため、夏侯淵が乗っていた眼がモノアイの馬もキット化の可能性がありそうです。

 軽装。ホンタイ1流用の関平とは違い、初期キットと鎧の互換性はありません。今までのキットと違い肩ブロックがスライド金型で一体成形されています。
 額には「趙」の文字っぽい模様が。

 鎧装備。頭の防具は劉備や関平と同様の2ピース構成です。背面には左右で大きさが違う羽根がつきます。
 劉備以外では唯一のトリコロールカラーに金銀ガンメタも入ってかなり派手かつ主役っぽい配色になっています。

 武器は2つの槍・山(赤)と風(青)が付属。これらを合体して武双戟・嵐になります。
 あと手首は断面が長方形の穴が開いた拳が1セット+指を開いた手が左のみ付属。

 特に設定が記載されていないのでどういうものなのかわからない“オーラの龍”が付属。
 槍に龍を合体可能な他、龍を3つに分解してバックパックに装着可能です。 

 龍は他のキットの武器にも取り付けられないこともないです。

 続いて飛影閃。ランナー1枚の単色成形でポリパーツ不使用です。成形色の白はライトグレーに近く、趙雲の白とは違う色味です。
 
脚の付け根と膝、首の根元が軸可動。

 鞍の部分から生えた板に足裏を乗せる構造で、特に固定はされません。リード線の手綱が付属。他のキットも乗せられますが腰装甲の形状によっては干渉する場合があります。
 アクションベース2対応で、ある程度傾けても手綱をつけておけば乗せたキットの落下は防止できます。
 あとこの写真で背中に付いている金色のパーツは先述のオーラ龍の一部です。というか外し忘れていました←おい。

 呂布と騎馬戦っぽく。

 

■No.312 呂蒙ディジェ・甘寧ケンプファー・轟強襲水軍 (2008.08.10.)
 キットは標準仕様の呂蒙と甘寧、簡易構造の水軍兵士3人、および戦闘艇のセットとなっています。

 元ネタの武将1人目の呂蒙は孫策の時期から仕えていた武将で、赤壁等の主要な合戦に大将として参加しています。元々は戦闘一辺倒だったのが後に教養も身につけて「呉下の阿蒙に非ず」と評された件で有名。
 また、謀略によって関羽と関平を捕縛・処刑した武将でもあり、そのため演義を含む派生作品では亡霊に取り殺されたり悪役扱いされたりで割と散々です。正史では最後は病死。
 呉自体が国土の条件もあって水軍が充実していましたが、呂蒙は他の武将と比べて特に水軍との関係が深いとかそういう話は特に無かったようです。
 ちなみに三国伝での演者がアムロ搭乗機という共通点のある陸遜は、史実においては呂蒙の後任を務めています。
 なお、正史や演義においては呂蒙が隻眼だとか眼帯をしていたとかそういう話は全くありません。

 二人目の甘寧は若い頃はゴロツキの親玉みたいなことをしていて、その後武将になって成り行きで黄祖(孫堅を討った武将で孫家の怨敵とされてました)の軍に協力するも色々あって孫家に寝返っています。以降は呉の部将として呂蒙の下で戦功を重ねることに。正史ではやはり病死したとされています。基本的に粗暴だけど筋は通す、みたいな人だったみたい。
 演義では武将になる前は水賊だったとされ、また病死ではなく戦死となっています。なお、羽根と鈴を身につけていたという話は正史にもありますが、これは武将になる前のことのようです。あと黄祖側にいた頃に呉の武将・凌統の父親を討ち取った件も史実とされていますが、その後の凌統との対立と和解の話は演義が出典。

 で、三国伝では2人まとめて特攻野郎Aチーム水軍担当キャラ。甘寧は最初から海賊キャラですが、呂蒙は元々轟の正規武将に共通する青いクリアパーツがついたデザインで、後に設定が変更されて元々は傭兵で強襲水軍創設時に将軍に抜擢されたことに。

 なお、呂蒙、甘寧、戦闘艇のパーツは主に金色(パールイエロー)等の部分が同じランナー上に混在していて、ランナーにスイッチも入っていないため、呂布セットと同様にバラ売りは想定していない設計のようです。

・呂蒙ディジェ

 軽装、およびコミックワールドでの強襲水軍への抜擢直前の装備。顔はディジェの開発系譜を元ネタにリックディアスっぽいデザインになっています。で、設定上は頭は眼以外黒の単色ですが、よりディアスっぽく見えるように色を足してみました。しかしそれは孔明の罠だったという・・・。
 眼はクリアブルー成形で、中にピンクのシールを貼るようになっていますがあまりピンクに見えないような。写真ではガイアカラーの蛍光ピンクを透明感がなくならない程度に塗っています。

 鎧装備。よく見るとわかるように、中身に塗った赤がモノアイスリットからチラ見えしています。うう。
 右の肩鎧はクリアブルー成形で、側面には虎顔の模様入り。左肩の鎧は基部の軸で上下に若干可動です。兜はマスクとトサカの2ピース構成。バックパックは汎用ジョイントで着脱式。腕には装甲はつきません。
 背中に武器をつけた状態だとトサカが武器に挟まれて首の可動がかなり制限されます。
 左肩鎧(パールイエロー成形)の緑はR3ウォーカーギャリア用グリーン、カカトに必要な青はガンダムカラーのブルー21(マスターガンダム用)がほぼ同じ色でした。

 武器は一対の碧斬斧が付属。しかし呂蒙の右手は平手しか付属しないため(左右とも予備なし)両手持ちにするには右手首を借りてくる必要があります。甘寧はデザインが左右非対称かつ右手に武器を持つのがデフォルトだし。左手なら甘寧は鮫装備なら不要なのになあ。
 斧は連結可能。斧と連結用パーツはそれぞれディジェの背面スタビライザーとビームナギナタがモチーフのようです。

 それにしてもディジェ格好いい。この調子でMG化とかしないものか。

・甘寧ケンプファー

 軽装。左が頭の装甲を全部外した状態、右は下半分の側面〜後面を覆う装甲をつけた状態です。左の状態だと他のキットの兜も被れますが、顔がケンプファーに見えないような。
 肩鎧は他のキットとほぼ互換性がありません。手首は左右とも武器穴付きの拳のみ。
 脚はスネがフレームにガワを被せる構造(孔明と同じような感じ)で、足先は1パーツ。これは呂蒙も同様です。
 で、この形態だけ見てモノアイを手描きしたのですが、これが孔明の罠パート2でした。

 鎧装備。兜を装着すると異様に目つきが悪くなってしまいました。うう。というか塗装ミスを孔明さんのせいにするのもどうかと思った。
 頭以外は左肩装甲と鈴が付くだけで、他のキットより軽装です。
 鈴はリード線に接続され、位置はある程度調節可能。頭は上述の下半分の装甲の他に、上半分の装甲と額冠、あと後頭部にハチマキみたいな布も追加されます。

 武器は烈鮫牙(大刀)と蒼鮫盾(手甲)が付属。蒼鮫盾は腕を挟みこむ構造ですが、固定には汎用ジョイントを使うので他のキットにも一部流用可能。手首は甘寧なら外さなくても中に収納できます。
 あと蒼鮫盾、烈鮫牙と左肩鎧が合体してサポートメカ・蒼烈鮫に。

 で、後日モノアイの位置を下にずらして塗り直したので、その写真も1枚貼っておきます。

・水軍衆

 水軍衆ザク改、水軍衆ズゴックE、水軍衆ハイゴッグの3体。対応する武将は存在しません。ケンプファーの配下ということでサイクロプス隊関係者が使った機体のみの編成。
 いずれも前後2パーツ構成で可動箇所なし。造形はいい感じですが他のキットと並べるにはちょっと小さいです。

 背面とザク改の手には三国伝共通ジョイントと同じ径の穴が開いていて、軍船の弩弓や旗竿を装着可能。これらのパーツは呂蒙と甘寧にも持たせることができます。
 なお、写真では付けていませんが、この旗竿に取り付けるための旗(紙製、というか説明書の一部。シールを使って固定します)も付属します。

・戦闘艇
 6つの形態に変形可能。余剰パーツは発生しません。

(1)甘寧専用強襲形態
(2)呂蒙専用強襲形態

 他の形態とは異なり、この2種は船体を2つに分割して構成されます。
 甘寧専用はジェットスキーっぽい感じですが、呂蒙専用は何なのかわからない形です。・・・アウドムラ?
 なお、甘寧専用の船首の鮫は腕装甲用の汎用ジョイントで固定しているため、他のキットの腕装甲も取り付け可能です。

 ということででっちあげてみた夏侯淵専用強襲形態。

(3)戦船形態

 基本的な形態。古代中国的な四角い船のプラモデルって割と前代未聞のような。
 船体後部に1人乗れるスペースがあります。BB戦士の乗用メカとしてはかなり大型ですが、やっぱり軍船にしてはちょっと小さいか。

 豪傑大全は未購入なので、サイズが近いらしいSDフルカラーを乗せてみました。
 船首の虎顔は設定上も金色ですが色分けされていません。

(4)楼船形態

 後部の台を艦橋に移した形態。
 通常サイズの武将でも乗れないことはないですが、ちょっと狭いです。

(5)強襲形態

 側板を展開して搭乗スペースを拡大した形態。

 6形態のうちでは搭載面積が最大で、付属の5人を一度に全部乗せることも可能ですがかなり無理があります。

 そしてSDフルカラー水軍再び参上。やっぱり小さいフィギュアを絡めた方がサイズ対比はそれっぽいですね。

 あと、初期のBB武者を乗せるとこんな感じ。

(6)前線基地形態

 色々展開したり差し替えたりして変形。

 見本写真にもありますが、前縁部の装甲を跳ね上げることで防壁っぽくすることもできます。

 そしてSDフルカラー水軍三度参上。基地玩具は楽しいと再確認しました。

 

メニューに戻る

inserted by FC2 system