BB戦士三国伝 英雄激突編 その3

■No.314 張遼ゲルググ (2008.09.20.)
 元ネタの張遼は董卓が健在の頃からの呂布の配下で、呂布が曹操に討たれた後に彼の配下になり、多くの武功をあげています。
 演義では呂布が討たれた際に死を覚悟した張遼が関羽の説得で思いとどまる、というくだりがあり、正史でも官渡では客将として曹操軍に参加していた関羽と共闘するなど関羽と縁があります。また、演義では太史慈を討ったのも張遼。

 三国伝でもボンボン版では当初は呂布の配下として登場、呂布が消息を絶った後で赤兎馬と共に曹操軍に参加しています。説明書漫画ではその辺の経緯は省略され、曹操軍の武将として第2部で初登場。ただし赤兎馬の件はキットのパッケージの設定にも記載されているため共通の設定のようです。
 なお、正史では赤兎馬は呂布の愛馬としてのみ記録され、演義では呂布を討って赤兎馬を入手した曹操が関羽に与えたことになっているので、張遼が赤兎馬に乗ったという話は特にありません。

 あと三国のいずれかに所属するキャラは所属勢力に応じて龍、鳥、虎のいずれかの意匠が鎧や武器に入っていますが、張遼のみ兜・鎧に鳥、武器に龍、さらに鎧の一部には呂布と同じ亀甲状のパターンも入っていて変則的なデザインになっています。

 軽装。手首は左右の拳(丸穴)の他に右の平手が付属。脚は広がった装甲を骨格に被せる、孔明や呂蒙と同じ構造です。
 胸鎧は着脱式で、桃園チームと胸鎧の互換性があります。ただし腰装甲は固定。

 鎧装備。兜は額冠+チョンマゲの2ピース構成で、肩鎧は若干の上下スイングが可能。
 腕は青成形ですが、設定では爪先や手と同じダークグレーに指定されています。また、足の甲の青は色分けされていません。なお、青は甘寧、緑は関羽と同じ成形色。
 配色は例によってアレンジしていますが、肩鎧から下に伸びた装甲は亀甲状のモールドが入っていて呂布と共通の意匠になっているので、そこだけ呂布と同じ配色にしてみました。

 鳳龍双刃刀(武器)と鳳凰天舞(マント)が付属。鳳凰天舞の中央には機駕の紋章が刻印されています。
 なお、鳳龍双刃刀の柄を塗装する場合は事前に少しパーツの表面を削っておかないと、手に持たせたときに塗膜がはがれたりかみ合わせがきつくて持てなかったりします。

 鳳龍双刃刀は通常の薙刀形態の他、分離して鳳鉤刀・龍身刀(柄が長い方が龍身刀)、組み替えで両長巻形態へ変化します。

 鳳凰天舞は組み替えで盾に変化。盾を手に持たせるためのグリップは裏面に収納スペースがあるため、マント状態でも余りません。

 赤兎馬に騎乗。パッケージでも写真付きで紹介されていますが、腰装甲の前後幅が大きいせいで安定感が若干悪いです。

 関羽と対決っぽく。

 

■No.315 周瑜ヒャクシキ (2008.10.26.)
 周瑜は孫策と孫権に仕えた武将。孫策とは親友であったとされています。赤壁においては圧倒的な戦力差を覆し曹操軍を撤退に追い込んでいます。赤壁の後はそのままの勢いで西進し天下二分を目論見ますが、益州(蜀)の攻略に着手する前に病死。
 孫家の部将の中では若手でありながら指揮官として多くの戦果を残したことから、天才軍師的なキャラ付けが一般的。演義では孔明の噛ませ犬1号ですが、赤壁の後に戦死ではなく病死(というか憤死)したのは同様。

 三国伝では轟の部将として最初期にデザインが発表されていますが、ボンボン版描き下ろしエピソードで孫策と共に活躍したものの第1部本編では本国に残っており未登場、第2部前半は轟に関わるエピソードがほとんど無いため本格的な登場はかなり遅いです。

 キットは一部のパーツが轟関係者定番のクリアブルー成形。百式ですがメッキは採用されておらず、本体は三国伝で金色の部分に多用されているパールイエローではなく普通の黄色。
 眼のシールは三国伝でのデザインを再現した緑地に瞳入りのものと、従来の百式系キャラで一般的な黒いバイザー的なものの2種類が付属し、選択式になっています。
 あと初回出荷分にはレッドクリフの告知ペーパーが封入されています。映画の他に無双と蒼天と三国伝が一緒に紹介されていてちょっとしたカオスです。

 眼の色をどちらにするかと本体を金色に塗るかどうかで迷いましたが、漫画だと緑眼だし1人だけ全身金色だと浮くよなあ、ということで結局無難にデフォルトで。鎧の配色は相変わらず好き勝手にアレンジしていますが。

 軽装。チョンマゲ部分は着脱式ですが、設定上は軽装でもつけたままです。
 手首は親指と人差し指を軽く伸ばした状態で武器穴の断面が長方形のものが左右と、あと右手のみ武器穴が円形の拳が付属。
 足先の赤はブラウンに近い独特の成形色ですが、手持ちの塗料に同じ色が無かったのでとりあえずサザビー用レッドで塗っています。

 フル装備。背面写真の2枚目は後頭部とバックパックが見えやすいように武器の片方とチョンマゲを外した状態です。
 額の装飾と肩鎧はクリアパーツ。胸、腕鎧と足の甲は未塗装だと白成形です。
 胸鎧は左右から挟みこむ構造で互換性は無く、また着脱の際には腕を外す必要があります。肩鎧も他のキットとは互換性無し。

 武器は長剣・白虎刀と弓矢・白爪弓が付属。剣は白成形の1パーツ構成。刀・剣タイプの武器としては既出の三国伝キットで一番長いです。根元の方には百式のビームライフルっぽいディティールが入っています。
 髪は基部が丸軸で、横に曲げることが可能。というか背中に武器がついている状態だと髪を曲げないと干渉して首が回りません。
 あとグリップは丸穴の手首で持つと穴とのかみ合わせがタイトなので、塗装する場合は表面を削っておかないと塗膜がはがれそうです。面倒なので私は指を伸ばした方の手首を使っていますが。

 弓は背中のバインダー的パーツの組み合わせで構成されます。弓は白成形、矢はクリアパーツ。弓を構成するパーツは両方にグリップがあるので、分離状態で双剣っぽく持つこともできます。

 天雷火砲・収納形態。収納形態といってもこの状態で持ったり背負ったりすることはできず、基本的に置物です。

 天雷火砲に武器と肩鎧、バックパックを合体して発射形態に。脚を展開した状態では重心が前に寄っているので、周瑜が後ろを支えないと自立できません。
 矢は後端を外して砲身に差し込みます。この穴は武器のグリップと同径なので他の武器を取り付けることも可能。説明書では孫権の合体武器との組み合わせが紹介されています。
 脚を畳んで上に乗ることも可能。そういう設定はありませんが。

 ロン毛、羽織に長刀で小次郎っぽい気がしたので、武蔵っぽい人と対決させてみました。

 

■No.317 周倉ドーベンウルフ (2008.11.22.)
 元ネタの周倉は演義に登場した武将で、官渡の後で劉備軍に戻る途中の関羽に遭遇してそのまま配下になり、最終的に関羽が討たれた際に自害しています。関帝廟では関羽の従者として関平とセットで祀られていて神様扱いですが、演義以外の記述が少なく正史には一切登場しないことなどから架空人物説が有力。
 体格がよくて怪力で赤兎に徒歩で併走したとか馬を担いで走ったとか足の裏に毛が3本あるとかそういう話があります。

 三国伝では曹操軍陣営で関羽に関わる人物として登場。ケロケロ版と説明書漫画では関羽の曹操軍との接触の時期や経緯が異なるため、周倉の扱いも異なっています。
 関平と同様にホンタイ1の流用を想定したデザインで、またドーベンウルフにはガンダムMk-Xの派生機という設定がありますが、特にマスクを外すとガンダム顔になるとかそういうギミックはありません。

 で、ドーベンウルフはモノアイを正面に向けるより左右に振った方が見映えがする感じですが、左右どちらかにモノアイを固定してしまうとポージングが制限されるしどうしたものか、ということでモノアイを可動化してみました。

 モノアイシールド部分を丸ごとくり抜き、後頭部の内側のパーツ貼り合わせ用軸受け穴にボールジョイント(パラベラム)を刺して、ジョイントの反対側にプラ材を取り付けてその先端にWAVEのHアイズを貼り付けています。
 なお、キットにはモノアイが正面を向いたものと左に寄ったものの2種類のシールが付属します。

 モノアイを正面に向けた状態で真横から見ると悲惨なことになっていますが、まあ気にしない。
 Hアイズは裏面にラピーテープを貼ってから両面テープでプラ材に取り付けています。というか裏を銀塗装してから接着しようとしたら見事に塗装が落ちたので方法を変えてやり直した次第。
 そういうわけで軽装ですが、顔と肩、爪先、スネの装甲のみ新規パーツ。
 スネはホンタイ1のパーツを前後逆にして肉抜き穴に装甲を取り付ける構造。肩は中身に装甲を被せたような造形ですが一体化していて、他のキットと装甲の互換性がありません。
 あと写真は撮っていませんが、足裏には恒例の名前スタンプの他に「3本の毛」を意識したモールドが入っています。

 鎧装備。兜は恒例の2ピース構成です。ホンタイ1を流用しているので胴鎧は初期キットと互換性があります。
 兜は赤、左肩はパールイエロー成形なので、未塗装でも割とそれっぽく見えます。ただ、ダークグレーやグリーンの上から赤を塗る箇所が多いので、完全に設定どおりの配色にするのは割と手間です。写真の状態は配色をかなりアレンジしていますが。
 なお、成形色のグリーンはガンダムカラーのグリーン16(カラミティ用)がほぼ同じ色でした。
 劉備の顔の他、顔の装甲とチョンマゲ(髪以外)のパーツが余剰に。劉備の武器ホルダーはバックパックに流用されています。

 武器は頑硬斧(長柄斧)と尖刃刀(片刃の双剣)が付属。それぞれドーベンウルフのメガランチャーと背面スタビライザーの要素が入ったデザインになっています。いずれもバックパックに取り付け可能ですが、干渉するので同時に全部は背負えません。
 両方ともダークグレー単色成形で、尖刃刀はシールも付属しません。
 手首は武器穴の断面形状が長方形タイプの左右の拳と、右の平手が付属します。

 頑硬斧と尖刃刀を合体させると大型武器・三爪戟に。

 で、関羽チーム集合。

 周倉には関羽と関平のような合体攻撃は特に設定されていませんが、斧の刃と柄の接続部が関羽、関平の武器と互換になっているため組み換えは可能です。

 あと、デザイン発表当時はこういうパワーアップをするのではないかと思ったのですが。前述のように肩鎧には互換性が無いので、肩の中身ごと組み替えないとこの形態にはできません。

 それと、顔を余った劉備マスクと交換するとこんな感じ。ガンダム顔に周倉の兜をつけると正面から眼が見えにくくなるのであまり似合わないような気も。

 

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