BB戦士三国伝 英雄激突編 その5

■No.319 陸遜ゼータプラス (2009.01.17.)
 元ネタの陸遜は呉の武将。陸氏は有力な豪族で、孫策の代では孫家と対立関係にありましたが、孫権の代で和解して陸遜が配下に加わっています。
 関羽の騙まし討ちの件には呂蒙に献策するなど積極的に関与、またそれが原因で劉備自ら蜀軍を率い侵攻してきた際には、孫権に軍権を委ねられ夷陵で蜀軍を壊滅させています。演義ではその後追撃をかけて孔明の石兵八陣で死にかけるという恒例の噛ませ犬コースですが(なお、正史でも演義でも夷陵での合戦自体には孔明は参加していません)。
 その後は呉の丞相になったりしていますが、晩年は孫家の後継問題のグダグダでひどい目に。
 呉軍においては全体を統括していた周瑜の後継的ポジションで、また対蜀強硬派という点も共通していますが、特に弟子だったとかそういう話は無いようです。

 三国伝では轟の武将で周瑜の弟子ですが、本編中では孫尚香の従者扱いのような。あと公式サイトによると孫尚香に同人誌を作らされたりと妙な苦労をしているようです。
 周瑜と共にシリーズ最初期から設定が公開されていましたが、2人とも後でデザインが修正されています。

 キットは轟関係者恒例のクリアブルーのパーツが今回も採用されています。元ネタが同系列の張飛が流用されたりはせず、ポリパーツ以外は完全新規造形。

 で、成形色は普通の白と赤ですが、そのままだとイメージが張飛と被るような気もしたし、とりあえず買っておいてあまり使う機会が無かったガンダムカラーのZプラスA1用があったのでそれで全塗装してみました。

 軽装&サポートメカ・飛燕。腰装甲は固定ですが胸装甲は一部キットと互換になっています。
 スネは孔明等と同様にフレームにガワを被せる構造。足先は変形のために爪先が曲がるようになっています。
 手首は右が開いた手、左は丸穴の拳のみで交換用パーツはありません。

 鎧装備。・・・なんか全塗装した割に印象はほとんど変わっていないような。
 兜は翔烈帝に続いてヘルメット型です。肩鎧正面の虎マークはパーツにモールドが入っています。
 腰装甲の形状はZプラスA1型に準拠していますが、バックパックはC1またはD型に近い、というかA系列の機体にはバックパックがありません。

 張飛と並べてみました。最近のキットは細かい部分が改良されているので、今見ると初期キットは脚の可動範囲とか色々少しずつ足りない感じです。

 武器は燕戟・宝旋霞と飛燕盾(飛燕に肩装甲の一部を取り付けたもの)が付属。武器名が「ほうせんか」なのはゼータでレコアが使った降下カプセルと関係・・・無いか。
 槍の丸いクリアパーツは中空の一体成形。槍の柄はパールイエロー成形で設定上は手指等と同じガンメタですが、柄と手の穴のかみ合わせがきつめなので、塗装する場合は表面を軽く削っておかないと塗装が剥げたり手が外れなくなったりしそうです。私は削りすぎてゆるゆるになりましたが。
 飛燕盾は腕の装甲用ジョイントに取り付ける構造。説明書では左腕に付けるように指示されていますが、槍も左手にしか持てないので盾は右にした方がポーズがつけやすい気もします。

 宝旋霞と飛燕盾は合体して両刃形態になります。
 あと後述の飛行形態では兜の前立ての位置を変えて眼を隠すようになっていますが、通常形態でも同様に前立てを下げることが可能。

 飛燕とバックパック、肩鎧の一部が合体した跳燕機。

 陸遜と飛燕が合体した燕迅形態。余剰パーツは発生しません。
 上に1人くらい乗れるボリュームがあるので、とりあえずセンチネルつながりで関平を乗せてみました。

 

■No.320 張コウザクV (2009.02.21.)
 ※「コウ」をカナ表記していますが、実際には「合+おおざと(部首)」です。
 英雄激突編の最後のキット。
 張コウは元々は袁紹配下で(その前にも別の武将のところにいた経歴がありますが)、曹操軍との官渡の戦いにおいて袁紹に献策を却下されたうえに自分が反対した方の作戦に投入され(つまり勝ったら自分の案が間違っていたことが証明される形になるので、勝っても負けても張コウの立場が無い状態)、結局曹操に降っています。
 その後は曹操軍の部将として活躍し、曹操が死んだ後も魏軍の重鎮として戦場に出ています。馬謖が失策をしたときの敵将でもあり、蜀の第1次北伐を阻止していますが、蜀軍撤退時の追撃戦で死亡。
 吉川版で合計3回戦死していることでも有名です。

 三国伝でも袁紹軍から曹操軍へ移動した設定ですが、説明書漫画でもケロケロ版でも初登場は袁紹の滅亡より後になっています。出番は少ないですが、とりあえずザクV改の中の人よりは落ち着いた性格のようです。
 キットはホンタイ2こと司馬懿サザビーのランナーを1枚流用していますが、司馬懿の兜の前半分(交換可能な2種)と胸部正面に相当するパーツが余ります。

 軽装。腰・スネおよび胸部の後ろ半分が司馬懿と共通です。足先は一体成形で色分けされていません。腰は正面に上から新規パーツを装着。
 手首は左右とも穴が長方形の拳のみ。穴には斜めに角度がついています。
 配色を変えるついでにほぼ全塗装しています。ザクV改の配色に近づける方向で明るい方の緑色を増やしつつ、色味も好みでてきとうに変更。
 ちなみに成形色はガンダムカラーのザクV改用セットのグリーンと同じ色のはず(現物を持っていないので未確認)ですが、ハイザックとは違う色です。設定どおりの配色で成形色仕上げなら緑を塗る必要はありませんが。
 明るい方の緑はMGザク1.0用を使ってみましたが、もっと彩度が高い色を使った方がザクV改っぽいかも。
 頭は兜を外した状態だとザクVより素のザクに近い印象。オリジナルでザク系武将を作る場合の流用パーツとしても使えそうです。

 鎧装備。兜は前半部分以外司馬懿の流用で、ヘルメット型です。設定ではトサカ状の部分に赤い模様がありますが、この部分も司馬懿のパーツなのでモールドは無く、シールで処理されています。
 バックパックに相当するパーツは無し。
 機駕武将恒例の鳥の意匠は、左肩装甲に入っています。
 司馬懿と同様にスネは3パーツ構成で、新規パーツの腕も前後貼り合わせなので肉抜き穴の露出は少なめになっています。

 司馬懿と比較。パーツ流用率の割に印象は差別化されているような。

 武器は曲鋭剣(双剣)と超重戟が付属。
 曲鋭剣はグリップが2箇所あり、トンファーっぽく持つことも可能。
 なお、写真ではカカトの上端の内側を少し削って、開脚の角度が広がるように加工しています。実際のところ大した効果はありませんでしたが。

 両肩の鎧をそれぞれ腕に装着可能で、右肩のは曲鋭剣と合体して裂鋭爪に、左肩のはそのままで突殴拳に。なお、肩鎧の腕への接続は他のキットの腕装甲用ジョイントとは規格が異なります。
 あと剣と戟が合体して狼牙・双重戟になります。

 司馬懿のパーツが勿体無いので、とりあえず軍師モードの兜パーツを使ってみました(武将モードのはツノが不足します)。

 ところでバックパックはBB新殺駆を作ると自動的に余るGジェネ版ザクV改のパーツがそのまま使えるのではないかと思ったのですが、

 大きさはそのままでも問題無いものの、ノズルやリアスカートまで一体成形だしタンクは成形の都合で角度がついていないしで形状修正が手間っぽいです。
 あとリアスカートは小さすぎて使えません。

 

■No.326 孫尚香ガーベラ (2009.05.23.)
 キットは戦神決闘編の徐晃サーペントと同時発売でしたが、パッケージのロゴは英雄激突編のものになっています。
  B-CLUBから三国伝では今のところ唯一のレジンキットが発売され、その後プラモデル化されたというちょっと珍しい経緯になっています。

孫尚香は孫策と孫権の妹で、劉備と政略結婚していて正史では孫夫人と記載されています。武装した侍女100人を連れていた、劉備の息子の劉禅を連れて帰国しようとしたが奪還されて結局1人で帰った、という記述は正史にもありますがその後の動向は不明。
 自身が武術に手を出していて弓腰姫と呼ばれた、という話は演義でのもの。やっぱり政略結婚(というか周瑜の陰謀失敗)に振り回される扱いですが、本人は劉備に対して好意的に描写されています。最終的に呉に戻ったままになるのは正史と同様。

 三国伝ではボンボン版第1部で長沙軍に同行して劉備と対面していて、ケロケロ版第2部でも再登場しヒロイン的な扱いです。第2部ラストの時点では益州へ孔明らに同行しています。説明書漫画では第2部で顔見せした程度で、第2部終了時にはまだ轟にいます。
 そういえばGP-04ガーベラはBB戦士では鉄斗羅、武者ガーベラに続いて3回目の登板ですが、GP-04そのもののプラモデルはGジェネ版しか出ていませんね。

 キットは箱の大きさは他のキットと同様ですが、パーツの量はランナー2枚分で実質2/3です。「新規パーツの量」なら関平等の流用組と同等ですが。漫画はちゃんと4ページあるので組立説明のスペースが余り気味です。
 轟関係者のほとんどに標準装備されている水色のクリアパーツは、今回は採用されていません。
 以下の写真では使っていませんが、眼シールは視線や表情が違うものが5種類も付属します。
 あとこれも写真は撮っていませんが、説明書の一部としてエプロンのペーパークラフトが付属。

 で、ピンクが隣接する部分に赤を塗っても目立たないなあ、とかGP-04を意識した配色に振りたいなあ、とか孫家のキャラはだいたい白系統だよなあ、とか考えつつてきとうに塗ったらこんな感じに。胴体はガイアカラーのラベンダーをそのまま使いました。・・・赤はもう少し弱い色味にした方がよかったか。
 瞳は例によって手描きで、今回は説明書漫画を参考にしています。
 頭や肩のガワは着脱不可で、軽装形態はありません。なので防具の互換性もほぼありませんが、背中のジョイントのみは他のキットと共通になっています。
 成形色は顔や腕がクリーム色っぽい感じで、頭の装飾やバックパックは純白になっています。パーツ段階での色分けはあまり細かくありません。
 頭のお団子的な装飾は左右それぞれ2パーツ構成。耳飾りは頭と一体成形されています。

 既出のキットより小柄で細身ですが、共通ポリパーツ内蔵で関節構造は同様になっています。

 女性型アクションフィギュアは爪先を内側に向けるのがポージングのコツだと聞いたのですが。

 武器は麗虎刀(薙刀)と虎影弓、矢が付属。弓は腰に装着されています。手首は左右で形状が違う武器保持用のみで、交換用パーツはありません。
 薙刀はかなり長め。柄の端についているパーツは着脱式で、左手で持つことも他のキットに持たせることも可能。成形色は丸ごと白です。

 弓は右手でしか持てません。

 劉備と一緒に的櫨に乗せることが可能。空きスペースに乗せただけですが、パッケージの見本写真や説明書でも紹介されているれっきとした公式なギミックです。

 なんか組んでみたら案外かわいくてびっくりです。

※追記(2009.12.26.)

 孫策と孫堅も出て孫家が全員揃ったので、1人だけ配色のアレンジが強いのもアレだなあ、ということで再塗装しました。
 ピンクの色味は変えてみましたが、赤ももう少し淡い色味の方がバランス取れたかもと思ったのは撮影後。

 

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