BB戦士三国伝外伝 武勇激闘録 その4
■No.353 楽進ガンダム (2009.12.31.)
楽進は曹操配下の武将で、魏の五将軍の一員ともされています。小柄だが勇猛だったとされ、多くの戦果を残しています。
なお、これまた外伝で登場予定の于禁と、あと本編に登場の張遼・張コウ・徐晃が五将軍に数えられていますが、三国伝では機駕五将に夏侯兄弟が含まれるため代わりに楽進と于禁が外されています。もっとも当時は特に五将軍という呼称は無かったようですが。
三国伝では流用元キットの武者形態が全然小柄ではないせいか、以前は小柄だった武将、という設定に。
キットは○伝Vの破牙丸と超将軍闘我の共通ランナーの流用。破牙丸と闘我それぞれの専用ランナーの代わりに、ガンメタ単色の新規ランナーが追加されています。
見本写真だと本体色は純白と普通の青に見えますが、成形色は白い部分が濃いめのライトグレー(MGデスティニーみたいな色)で青い部分は写真より明るい色(エクシアとかフリーダムとかあの辺くらい)。
あと今回もシールに擬音が付いています。しかも2種類。で、今回は顔にパテを盛って形状を変えてみました。
左が楽進で右は闘我(素組み)。
アストレイの前に尖った形状や楽進の説明書漫画の正面顔を意識して顔の左右幅と眼の上のラインをいじってみたというか、秀吉の改造に使ったエポパテが余ったので二次利用したという経緯ですが。
ついでに楽進では使わないサブカメラのジョイント穴も埋めていますが、追加パーツで隠れるので割と無意味です。
バッキー形態は子供時代の姿と設定されています。本来は胸以外バッキーそのままなのですが、ここから楽進(大人)への換装は肩装甲を分解して交換するようになっていて、バッキーの肩装甲は通常形態では丸ごと余ります。
で、いちいち組み替えると破損が怖いし面倒臭いので最初から楽進の肩装甲で済ませてしまいました。あと大人形態の後頭部がカリメロっぽくなるのが○伝はともかく三国伝的にはどうよ、と思ったので眼の上のラインを直線状に変更。
なお、通常形態の眼シールは専用のものになっていますが、子供顔の眼シールは○伝仕様の絵を流用していて瞳の描き方が他の三国伝キットとは異なっています。
通常形態。角が他のキットと比べて大きすぎる気がしたのと形状的に破牙丸そのままなのが気になったので、切り刻んでちょっと小型化しています。あと後頭部の触手パーツが丸ごと余るのが勿体無いので、削除されたリード線をTFの梱包用の針金で代用して組んでみました。
破牙丸から肩、胸、足先のパーツが差し替えられ、ツノの中央に飾りが追加されています。
破牙丸や闘我のような変身ギミックは搭載されていません。
足先は爪が無くなって、演者を設定していない外伝には珍しく素直にアストレイっぽい形状にアレンジされています。かなり靴底が分厚いので配色もブルーセカンドを意識してアレンジしてみましたが、あれが元ネタというより単に流用元キットの構造上これ以上足の甲を薄くできなかっただけかも。
アストレイ系BBとの対比。
○伝の中でも手足が長いキットなので三国伝キットとの体格差は少ない・・・というか、むしろ三国伝より小顔で頭身が高いです。
武器は獄炎剣(新規の両刃剣)と流星闘牙(流用の片刃剣)が付属。いずれも1パーツで特にギミックはありません。獄炎剣は裏面の刃の根元付近に肉抜き穴があります。あと刃の模様のシールは片側分のみ付属。
獄炎剣は暗黒剣という設定なので、刃を光沢の黒で塗って暗黒っぽくしてみました。ところで発売前の情報だと名前が黒鳳冥星刀だったような。
流星闘牙は破牙丸と闘我ではそれぞれ違う色のクリアパーツでしたが、今回は不透明のうえにツノ等と同じ銀色なので流用元キットより成形色が減っています。
あと胸中央装甲の下端が腰中央の逆三角形の凹部にはまって固定されるので、胴と腰の接続部を少し浮かせないと腰が回りません。
■No.358 厳顔ガンダム (2010.01.23.)
厳顔は蜀の武将。元は劉備の益州奪取の際の敵将で、張飛に敗北した後で主君への忠誠心から降伏を拒否し、逆にそれが元で厚遇され劉備軍に迎えられています。
演義では黄忠と共に戦った老将とされていますが、正史では上記の件以外の事跡は少なく、また黄忠と同様に年齢が特定されていないので特に老けてはいなかった可能性もあります。
三国伝でも劉備への帰順の経緯や黄忠との共闘など、原作をなぞった設定になっています。ただしその辺のエピソードは文章で紹介され、説明書漫画は項羽に関する話。
ちなみに馬謖ガンダムの説明書のイラストではνガンダムの姿だった孔明が、こっちではリガズィになっています。
∀流用ですが例によって演者設定は無く、外伝ではターンXが重要ポジションにいますが特に対になるキャラでも何でもありません。
キットは外伝の他のムシャジェネレーション流用キットとは異なり、Gジェネ版との共通パーツ以外に武者ターンエーの胸装甲パーツも流用しています。
例によって流用元でクリア成形だったパーツは不透明に。流用パーツの一部に銀とパールイエローが使用され、追加パーツは白単色です。武器以外の新規パーツが顔に集中して体は流用元そのまま。
シールは眼が別表情タイプを含めて2種と、あと恒例の擬音も1つ付属。なお、イラストで腰装甲に追加されている模様はキットではディテールが無くシールが付属しますが、見本写真では模様そのものが省略されています。
あと最近は発売順とナンバーが一致しない例が増えていますが、今回も番号が先の郭嘉や呂布より2週前に発売されています。
ところで流用・青い・元キットの顔を覆う追加パーツ・弓の名手で武器が飛び道具のみ、ということで百烈将頑駄無に似ているような。あっちも作中の他のキャラより年代が上だし。
元キットの時点で腰が回るうえに前腕が2パーツ張り合わせで肘にロール軸もあり、天星編仕様のポリパーツを採用したキットとしては可動箇所が多めで肉抜き穴の露出も少なめになっています。
でも黄忠と並べるには身長が足りないよなあ、ということで以下は改造でお送りします。
胴体はこの時期のキットとしては大きめ(胸部ブロックは上下幅が三国伝の標準サイズとほぼ同等)なので形状は未加工。頭もそのままです。
腕は肘に関節技ボールジョイントを入れて関節追加&延長。肩が横に上がらないので自由度は今ひとつですが。
脚はこれまた関節技ボールジョイントで関節追加&延長、あと胴体側の基部を外側にずらして左右の脚の間隔を開き、スネ正面と側面外側をパテで延長してボールジョイントを隠しています。後ろからは丸見えですが。
ボールジョイントの軸を挿す部分は空洞をパテで埋めてからピンバイスで穴を掘っています。
そういうわけで塗装した状態を。
腰装甲の模様をてきとうに手で描いたついでに、腕と脚にもぐにゃぐにゃな模様を塗っています。
胸部は武者∀の流用なので鎧を外せます。ついでに顔のも外すとこんな感じ。
顔は元キットでヒゲを取り付ける部分を介してマスクや角が一体化したものを貼り付ける構造。眼は元キットのパーツをそのまま使います。
顔の追加パーツは顔面基部(額の大きいツノも一体成形)・マスク(ヒゲとマスク側面の∀的なツノが一体成形)・額の龍の頭と小さいツノの計3パーツ構成。マスクとヒゲに対しアゴの赤い部分が別パーツ(成形色は白)で塗装しやすいです。
ただ、元の顔の上からさらに顔を貼り付ける構造なのでマスクに対し眼がかなり奥まっています。というか顔面基部に眼も一体成形して元の顔を完全に覆う構成でもよかったような気が。
なお、元キットでは胸の青と胴の赤が別パーツで色分けされていましたが、厳顔では両方黄色成形です。正面からは胴がほぼ見えませんが。
黄忠と並べてみました。なんか身長を揃えただけでは済まない問題がある気がしないこともないですが。
武器は月光盾のみ付属。グリップが軸接続の別パーツで、向きを調整できます。
盾が変形して月光弓になります。先端の尖った部分は別パーツ(ターンエーのライフルの赤い部分の流用)を追加、側面と矢の展開は差し替え無しで変形。
矢は後半部分のみ造形されていて、取り外しはできません。
また、エフェクトパーツ(これまた流用。元キットではクリアピンクでしたが銀色に変更)の装着も可能。
ところで必殺技の名前は月綱跳(げっこうちょう)。ヒゲじゃないのかヒゲなのかはっきりしません。
接近戦用の刃物とかそういうのは無いので、とりあえずエフェクトパーツの接続ジョイントの根元を少し削って手に持てるようにしてみました。
■No.359 凌統ガンダム (2010.01.24.)
凌統は呉の武将で、孫策および孫権に仕えていた父親が当初は敵陣営にいた甘寧に討ち取られたという因縁があります。演義では後に甘寧と和解するエピソードも。あと戦場で傷を負いながら孫権を助けたという逸話が・・・って周泰の件と被っているし孫権さんは自重した方がいいと思った。
三国伝でもその辺のエピソードが取り込まれていますが、例によって説明書漫画はその辺ではなく項羽に関する話で、外伝全体のストーリーが山場に差し掛かる一方で凌統自身の出番は3コマで終了します。
流用の都合もあって、三国伝のガンダムタイプには珍しく眼の下に赤いラインがあるデザイン。あと丁奉と同様に配色が元機体に近いです。成形色は微妙に違いますが。
それと他のキットではパッケージ側面のバーコードがある側に配置される必殺技紹介が反対側に移されて見本写真のスペースが圧縮され、代わりに最近のガンプラでは珍しいシリーズの既出アイテム紹介スペース(縮小した箱絵がずらっと並んでいるアレ)が設置されています。
キットは武者とGジェネのマークWの共通ランナーの流用。ちなみにムシャジェネレーション関連キットではマークWのみGジェネ版が武者版より先に発売されていて、そのせいか胴体には鎧が追加されない構造になっています。
新規パーツは銀単色成形で、頭の装飾と肩装甲、武器。胴体部分とバックパックはそのままで、インコムも残っています。
腰装甲の模様はディテールが無く、シールで処理されています。眼のシールは2種類ありますが、今回は擬音はありません。
あとGジェネ系キット特有の眼の下の赤いラインがそのままデザインに取り込まれています。
なお、ポリパーツは天星編のアレで胸と腰は別パーツ化されていますが、腰とバックパックが干渉するので腰の回転軸はほぼ固定です。
で、甘寧との因縁もあるしってことで例によって身長を伸ばしてみました。最初は三国伝キットと混ぜるつもりでしたが結局パテと市販ジョイントのみで。
厳顔と違って胴体はかなり上下に短いので、胴の部分を延長。あとフロントスカートも大型化しています。
一体成形の腕は切断して裏の穴をパテで埋めてからコトブキヤABSユニットのWジョイントで接続。
脚は胴との間にWジョイントを挟んで、膝装甲的なものをジャンクパーツででっち上げて隙間を埋めています。
あと腰のリアスカート(別パーツ)の位置を下にずらして、胴の延長と合わせてバックパックとリアスカートとの干渉を回避して腰がある程度回るようになりましたが、これでもバックパックと腰本体が干渉します。ノズル基部をてきとうに削れば回避できますし、そもそもそこまで腰を回す必要もあまり無さそうですが。
で、他のパーツも付けて塗装した状態。
眼の赤いラインは残したうえでマスクの方にも伸ばして、体にも赤を増やしてみました。腰の模様はてきとうに手描きで入れて、ついでに脚にもにょろにょろと。
肩鎧はマークWの肩装甲+新規パーツ3で合計4パーツ構成。
コクピットハッチ的な部分の左右にある突起はマークWの設定画を見るとケーブルのようですが、延長せずにそのまま丸い突起として残してしまいました。
天星編のポリを使っているキットは三国伝のものより胴体の左右幅が広いです。
武器は白銀十文字槍が付属。マークWのアンテナが流用されています。
尾部とアンテナを除く本体は1パーツ構成で刃は薄め。アンテナが付く楕円の部分は裏円に穴が開いています。
尾部にマークWのサーベルを取り付けることも可能。他の外伝キットもグリップの軸径は共通なので別の武器を連結することもできます。
説明書漫画の登場コマっぽいポーズにしようとしましたが、肩越しに後ろから刃先を見せるには槍の長さがちょっと足りない感じです。
ところでキット発売前に公開された設定画だと丸ごと省略されていたバックパックは箱絵には描かれていますが漫画だとやっぱりありませんね。ということで上の写真では槍の邪魔になるので外しています。