SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors その9

■No.031 真 典韋アッシマー・賈詡アシュタロン・攻城兵器セット (2010.10.10.)
 ※「賈詡」の2文字目が環境によっては表示できないかもしれませんが、読みは「かく」です。
 船、象と続いた新規2体+のりものセットですが、今年は戦車でした。典韋と賈詡とザメル的な攻城兵器の他に、商品名ではスルーされている部隊兵も2人付属します。

・賈詡アシュタロン
 賈詡は董卓に仕え、その後は董卓配下の武将について、それから張繍の配下になった武将。張繍は賈詡の計略で曹操を一度は追い詰めています。その後の官渡の戦いの際に袁紹・曹操はともに張繍を引き入れようとしますが、賈詡の提案で張繍は曹操につくことに。
 以降は曹操の軍師的なポジションにつき、後継者選びに際しては嫡男の曹丕を薦めています。曹操の死後も曹丕に重用され、最後は病死。
 演義でもだいたい同じ扱いで、曹操が賈詡の智謀を評価して引き抜きを図るも、賈詡は張繍を捨てることは避けて上記の経緯に至っています。
 なお、三国伝では張繍が袁術軍に下った際の対孫策戦で登場した「偽撃転殺」と「虚誘掩殺」の計略は、元ネタでは張繍が劉表と組んで曹操と戦ったときに使っています。

 三国伝では丸っきり別方向のキャラ付けで、旧シリーズではケロケロ版の第3部のみ登場で司馬懿配下の頭がおかしい妖術使い的なキャラ。機駕三公では唯一説明書漫画で全く出番がありませんでした。
  BBWでは元ネタと同様に張繍配下として登場。子供っぽい口調と腹黒い言動で旧シリーズでの郭嘉(※公式サイト版は除く)みたいな感じです。あと他の旧シリーズ登場済みでBBWでキット化された武将はデザインの変更がかなり少ないのに対し、賈詡はそこそこアレンジが入っています。

 軽装。顔は眼とアゴの別パーツ化に加えてマスクも別パーツという豪華な構成です。首から下はダークブルーの濃淡2色のみですが。
 説明書の設定によると「幼い外見」らしいです。他のキットとあまり違わない気がしますが。

 サポートメカ・毒蠍機。

 箱や説明書にはこの形態の呼称が書いてありませんが、ホビーサイトの商品説明によると「武将形態」のようです。
 兜はツノが金色、基部の五角形が赤で色分けされていますが、やっぱり首から下はダークブルーの濃淡2色のみ。赤い模様を塗るのが大変でした。
 胸部装甲は腕を外して左右から貼り付ける構造。背中の笠の左右に付くハサミはこの形態以外では常に余剰になります。逆にこの形態では使わないパーツもあるので、どの形態でも何かパーツが余っています。

 背負い物が背中から少し浮いていて、そのせいで重心も後ろにずれていて立たせにくいです。

 で、笠と腰をつなぐジョイントパーツを外して、笠を直接後頭部に挿してみるとこんな感じ。他にもパーツと穴の組合せで対処は色々と可能っぽいです。

 武器は震星杖が付属。ライトグレー単色成形です。ちなみにこの写真の笠は後頭部に挿した状態です。

 暗殺者形態。正面から見るとガンダム顔がほぼ隠れるので印象がかなり変わります。
 笠は兜のチョンマゲ部分に固定していますが、ツノは外す必要があります。

 魔蠍形態。本体はほぼ寝そべっただけです。

 ところで武将形態で笠と腰をつなぐジョイントには脚基部のポリパーツに対応した軸があり、これを使うことで脚を外した他の武将を賈詡の腰に接続できます。

 というわけで、郭嘉を合体させてサテライトバスターランチャー的な感じにしてみました。

 どうもジョイントの配置に余裕があるので、今後の別売りキットとの連動が想定されているのかも。

・典韋アッシマー
典韋は曹操配下の武将で親衛隊を率いていました。武勇で知られ曹操の対呂布戦でも活躍していますが、上記の賈詡の計略で犠牲になって討ち死に。曹操はこの敗戦で死んだ息子より典韋のことを嘆いたとされています。巨大な双戟を使っていたとも。
 演義では賈詡の計略の一環で愛用の武器を盗まれ、敵から奪った武器で奮戦するも討たれてしまいました。

 三国伝旧シリーズではボンボン版第1部のみ登場し、対董卓戦で華雄に斬られるという元ネタとはかなり違う扱いになっています。
 BBWアニメ版では対董卓戦では背景扱いで、その後キット化も決定して死亡回避かと思いきや発売前に賈詡の計略で死亡。一方、説明書漫画では計略の件が丸ごと省略されて張繍軍と直接戦っています。

 キットのパーツは一部が賈詡と同じランナー上に配置されており、個別での販売は想定されていないようです。

 軽装。股関節は横軸+ポリボールで構成され、腰用ポリパーツは胸に入っています。脚の付け根の可動は通常の三国伝キットよりやや制限されます。
 顔の赤は別パーツ。手の成形色は黒やガンメタではなくオレンジです。
 前腕は2パーツ貼り合わせで、そのため手首に負荷がかかるとパーツの合わせ目に隙間ができて保持力が落ちてしまうので、接着してしまった方が武器の保持が安定します。

 鎧装備。兜、肩、腕装甲はそれぞれオレンジとライトグレーが別パーツで(後頭部は設定上はオレンジなのでパーツも色分けされていません)、三国伝としては異例の細かい色分けです。腕装甲は左腕のみ。あと胸鎧が左右2パーツ構成になっています。
 胸と腰の緑、左胸と足先のオレンジは色分けされていません(シールは付属)。あとライトグレーはガンダムカラーのプロヴィデンス用がほぼ同じ色でした。

 他の三国伝キットとは体型がやや異なっています。

 武器は豪大斧のみ。6パーツ構成です。
 塗装が必要な箇所は三国伝としてはかなり少ないですが、腰と斧の模様がすごく細いのでそこだけはかなり面倒でした。

 大斧形態。この形態のために台座(三位一体や紅蓮曹操と同型の色違い)が付属します。
 パーツの位置関係はアッシマーのMA形態に準拠しているため意外と無理が少なく、頑張って各部にヒンジを仕込めば本体は完全変形も可能かも。どのみち斧をバラバラにして装着するのでそこは組み替え必須ですが。

 胸鎧と手首は余剰パーツになりますが、胸鎧は脚に装着できます(説明書には記載なし)。あと手首も付けたままだとやや収まりが悪いですが変形できなくもないので、余剰無しで変形させると↑こんな感じに。

 大斧形態は本来は体当たりのための形態のようですが、他の武将が手に持つことも可能。右腕から手と鎧を外して攻城兵器の剛力手甲を装着し、これで保持します。そのため腕装甲用の共通ジョイントが無いキットには未対応。
 普通に柄を手で直接握ることも可能ですが、専用パーツよりグリップの負荷がかかる位置が集中したり手首のポリボールの保持力が不安だったりで安定感は落ちます。
 あとスタンド無しでの保持は難易度高め。

 ところで胸に入っている腰用ポリパーツは腰関節の穴のみ使いますが、脚の付け根用の穴も残っているので、

 別のキットから脚を持ってくればこんな組み換えも可能です。

・攻城兵器&曹操軍部隊兵
 BBW創世記にもほぼ同じものが厳白虎軍の兵器・震天榴として登場していたそうですが、説明書では特にその辺は言及されておらず、典韋隊が使用した兵器という以上の記載はありません。アニメではまだ出ていないので詳細は不明。
 攻城兵器は演義で官渡の戦いに色々出ているので元ネタはその辺かと思われます。

 攻城兵器はパーツが全て典韋・賈詡とは別のランナーに配置されています(ポリボールは典韋と共有)。成形色は茶系2色+ポリボール。
 例によって変形は各部をバラバラにして組み立てる構成です。

 部隊兵は成形色も含めてBBW版3体セットの曹操軍モデルと全く同じものですが、旗のみ紙+シールから全体がシールで構成されるように変更されています。
 なお、以下の写真の部隊兵は旧シリーズ版を使っています。塗るの面倒臭かったのよ。

(1)衝車形態

 正面がものすごくザメルですが、他は案外そうでもなかったり。
 上部に付く剛力手甲は1個しか付属しないので左右非対称になります。

 部隊兵と並べるとこんな感じ。人が乗れるようなスペースはありません。

(2)投車形態

 衝車形態から衝角ユニットを取り外した状態。投石器が邪魔でやっぱり人は乗れません。

 輪ゴム(透明で断面が平たいもの)による投石器の動作ギミックがあります。石は一体化していますが、本体との間に2段階に伸びるアームが入っているので意外と遠くに飛びます。案外楽しいです。

 外した衝角ユニットは部隊兵に持たせることも可能。手の穴のサイズは共通なので他の武将でも持てます。衝角は差し替えで前に伸ばした状態にできます。

(3)井蘭形態

 っていうかビグザムだこれ。
 剛力手甲およびその基部の四角いパーツ2個が余剰になります。

 上に部隊兵が乗れます。この場合は戟より弓矢だよなあ、ということで水軍セットから借りてみました。
 通常サイズの武将でも一応乗れますが、部隊兵でも2人乗せるには狭いです。

(4)闘艦形態

 ・・・艦?
 強いて言えばヒルドルブに若干似ているような気がしないでもないです。
 指示通りに組むと剛力手甲と衝角ユニットは余剰になりますが、ジョイントは空いているので取り付けることも可能。
 この形態でも投石器のギミックは動作可能です。
 後部に人が乗れそうなスペースがありますが、実際に乗せると重心が崩れて後ろに倒れます。

 大きさは轟強襲水軍セットの軍船とだいたい同じ。
 衝角ユニットを乗せて重心を前にずらすと、後ろに部隊兵を乗せても倒れなくなります。

 

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