HG1/144ガンダムジェミナス01
 いわゆる旧キットですが、アナザー系1/144では初のHG扱いで、価格帯がちょっと上がった代わりに仕様も豪華になっています(クリアパーツやマーキングシールの採用等)。
 ただ、パッケージはこれ以前のHGの標準だった黒を基調にしたデザインではなく、この時期の普通の1/144キットに近いです。
 なお、今回組んだのは2020年4月再販分で、パッケージの社名ロゴが従来の赤からバンダイスピリッツの青に変更されていましたが、説明書はボンボンとHJでの連載に言及した部分も特に変更されていませんでした。
 初版が1997年なのでざっと23年前のキットなわけですが、歪みやバリはほとんど無くてパーツの状態は良好です。ただ、丸ごとクリア成形のサーベルの柄だけは金型の合わせ目にバリが出ていますが。

 
設定上は換装が特徴の機体で、キットも素体の肩、スネ、背中に装備を追加可能な構造。このキット自体は地上用ユニットと宇宙用ユニット(アサルトブースター)の2形態に換装可能ですが、同じ素体を流用したアスクレプオスとLOブースターは単一の装備のみが付属する仕様なので互換性は限定的です。
 なお、この3種で共通するパーツは胴体(胸元以外)、腕(肩装甲は内側のもののみ)、脚部(スネ以外)、バックパック、ビームソード(クリア成形)ですが、ジェミナス以外の2種ではバックパックは余剰パーツ扱いになっています。また、アスクレプオスのみ肩のインナーアーマーも未使用。
 ちなみにマーキングシールにはシールド用のものが「01」と「02」の2組付属するので、塗装すればジェミナス02の初期型も再現可能。あとホイルシールは白と黒以外全部メタリックなので赤や青は質感が不自然になりがちですが、黄色に関してはそもそもカラーガイドでも金色をさらにクリアイエローでコートするように指定されています。

 地上用ユニット。なお、ジェミナスは宇宙の資源衛星で開発された機体で、G-UNIT自体もずっと宇宙が舞台の話でしたが、運用上はコロニーと資源衛星の内部は地上扱いという設定になっています。
 ポリ以外は全部塗っています。成形色は白がこの時期多用されていた明るめのライトグレー、青がウイングガンダムに近いかなり暗めの色味で、赤は標準的な色味です。
 HG扱いとはいえだいぶ前の定価1000円未満のキットだけあって、頭部は真っ白だし足先は真っ赤だしで色分けはこの時期の標準的な1/144と大差無いです。また肘、膝にポリパーツが露出して手が丸ごとポリなのも同様。ただ、膝のポリパーツが上下で挟み込む構造なのは相変わらずですが、膝下とスネの分離が可能になっていて、換装に使える他に組立作業にも便利です。
 そういうわけで関節構造も90年代後半の1/144キットとだいたい同じですが、足首はボールジョイントの軸が左右内側にオフセットされているので接地性は90年代のキットとしては高めです。あと股関節は太股のボール受けの穴の縁を削れば可動範囲がいくらか拡大します。

 顔は中央が突き出ていて前後に長い形状で、正面から見る分には特に問題無いですが横から見ると特に眼の長さが気になります。
 この時期はツノのいわゆるフラッグはまだありませんでしたが、全体として厚くて丸い感じなのでいくらか削っています。

 設定上の機体サイズはG〜Xの頃の標準程度なので、宇宙世紀の機体よりはやや小柄。

 武装はアクセラレートライフル、Gユニットシールド、ビームソードが付属。ライフルとシールドはグレー単色、ソードはクリアピンク単色成形です。
 ライフルは2パーツ構成で、この時期の1/144としては珍しく銃口が造形されています。
 シールドは手で持つ構造。グリップが別パーツで丸軸接続なので回転可能です。

 サーベルは柄まで一体成型。軟質ですがPSなので塗装も可能で、柄には念のためにプライマーも塗っておきましたが噛み合わせがかなり固い手と着脱しても特に剥がれたりはしませんでした。
 刃の造形はややシャープさに欠けるのと突き出しピンの跡が露出しているのが難ですが、現行キットではあまり無くてリニューアル版ジェミナスでも再現されなかった幅広の刃をクリアパーツで再現してあるのは貴重です。
 
シールド裏面にライフルを収納可能。ただ、このためにライフルの右側面に穴が露出しているのと、着脱の際にシールドのグリップを着脱する必要があるので何度もやっていると軸が削れて緩くなってきます。

 ここから換装するわけですが、ついでに外す必要があるものを全部外した素体的なものの写真も。
 肩とふくらはぎの外装は説明書ではAアーマーという名称が記載されていますが、ふくらはぎに関してはデザイン的には着脱せずにそのまま追加装備を被せるのが本来の意図だったようで、肩と違って外した状態での展示は想定していなさそうなざっくりした造形です。

 宇宙用ユニット。肩とふくらはぎの外装を交換し、バックパックは元のものは外さずにその上からブースターを追加します。
 この形態の専用パーツはグレー単色整形なので、白と黄色を塗る部分が多いです。なお、黄色の一部はシールが付属しますが白はシールも無いです。

 肩装甲に付いているハッチは可動式で、展開して上下の丸ノズルを露出できます。
 背面のフィンの基部はポリパーツ接続で2軸可動ですが、可動範囲にはやや制限があって例えばフィンを寝かせずに斜め上に向けたりはできません。

 武装は地上用のものをそのまま使います。
 古いキットなので台座の類には対応していないし股間の中身はそもそも幅が3ミリ程度しかないから穴も開けられないので、浮かせて飾るには挟み込むようなジョイントの付いた台座が必要です。

 

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