HG-UC1/144メッサ―F01型
 閃光のハサウェイ名義では2番目のキット化。第1弾のペーネロペーは発売の時点でアニメの公開時期がいまだに未定という有様でしたが、その後一旦は7月公開予定になった第1部が諸般の事情で延期されたのでまたキットが大幅に先行する形になっています。メッサ―自体も諸般の事情で最初の発売予定から延期されていたりしますが。
 あとペーネロペーのパッケージに使われていた作品名ロゴがずいぶんシンプルな書体とレイアウトだと思っていたら仮デザインだったようで、メッサ―のパッケージでは別デザインになっています。
 アニメ版準拠のキット化。グスタフ・カールは原作初期デザインからゲーム用リファイン版でのデザイン変化が激しくてアニメ版(閃光版は未公開なのでUC版の方ですが)はリファイン版を微調整したという感じだったのに対し、こっちはパーツ形状はスネ下部を除いてリファイン版に準拠しつつ、シルエットをある程度原作版に寄せた、といった感じのアレンジになっています。
 ちなみに閃光のハサウェイ出身MSのガンプラはスケールキットに関してはUC版グスタフが最初でしたが、それ以前にBB戦士でクスィーが出ていて、そのおまけとしてメッサ―も一応キット化されてはいました。かなりのミニサイズでしたが。
 なお、F01型という名称はアニメ版で設定されたもので、説明書の解説では用途に応じた別タイプの存在も示唆されていますが、具体的にどういうものなのかは不明。
 あとランナー構成的にはライフルとシールドのパーツがスイッチで区切られている以外には特にバリエーションを意識している様子は無いですが、1つの金型で成形したランナーを2つに折り分けてあるものが2組入っているうえにそのそれぞれにスイッチで違うパーツが継ぎ足してあったりする結果としてパーツ配置がかなり複雑になっているのと、あと赤いパーツの半分くらいは同じランナーが2枚入っていて、1個しか使わない頭部や胸板、リアスカートのパーツもそれに入っているのでごっそり余る、という新規キットにしてはちょっと変わった構成になっています。

 関節周り以外は全塗装しています。元々の原作ではモノクロの画稿しか無かったしアニメはまだPVしか無いしで個人的にはメッサ―の色について明確なイメージが定まっていないので、配色は成形色に合わせました。なお、アニメ版はリファイン版の配色を基調にしつつ個々の色の彩度を落としてあって、だいぶ派手だったリファイン版より抑えた色調になっています。
 モノアイと左右非対称でトゲがある肩からしてジオン的だし緑系にするのがそれっぽい気もしますが、そもそも当のジオンもUC80年代以降は割と色使いが定まっていないところもあるし、所属を考えると目立たない色にすべきなのかむしろ示威的に派手にすべきなのかも迷うところですが、今後全く違う色でF01型以外のタイプが出る可能性もあるのと、あと単純に塗装面積がHGとしてはかなり広いので下地に近い色の方が作業が楽だとかいう理由も。
 それと青いグスタフ(リファイン版)と並べるなら赤系統の方がバランスがいいか、というのもあります。青いのがギレンの野望版としてキット化されているのでアニメ版グスタフのデザインやカラーリングがどうなるのかは読めないところもありますが。
 色分けは頭と肩のケーブル両端の黄色がシールで、あとフロントスカートやバックパックのノズルの黄色も足りませんが、他はセンサー類や武装、開口部の中身が足りない程度。ちなみに椀状のノズルは腰やスネの装甲の内側にもある他、バックパックの上下にも小さいものが2つずつ付いていますが、中が全部黄色いのはバックパックの球状部に付いている分のみ。見本写真だと他のノズルも奥の穴の周囲の円周だけ黄色いような気がしないでもないですが、塗るにしても手間の割に見えにくそうなので気のせいだということにしておきました。
 成形色はおおむね設定に近い色味。最近はグレーの成形色は鉄血のガンダムフレーム色やグレイズフレーム色等が多様される傾向ですが、今回はポリパーツと同じプレーンなグレーです。
 ちなみにリファイン版グスタフとメッサ―に共通する特徴として黄色いダクトやノズルは内側がオレンジ色、というのがありますが、アニメ版メッサ―の設定およびゲーム版グスタフのキットの色指定ではいずれもその点は踏襲されていません。
 リファイン版では腰とスネの装甲がフレア状に下に広がった、ドムからサザビーまで続くジオン重MSによくあるフォルムを踏襲した感じになっていましたが、アニメ版ではスネ下部のフレアが丸ごと削除されて、ドムよりはザクに近い中央がやや膨らんだ起伏のあるラインに変更されていて(原作の元デザインもアウトラインはそんな感じ)、キットはそのアニメ版設定よりさらにスネの起伏を抑えた象脚みたいな印象になっています。個人的にはもうちょっとメリハリがあってもいい気もしますが、四角いフォルムの機体に曲線的なカウルを被せてジオン系に偽装した的な表現なのかしら。
 なお、リファイン版ではスネ下部のフレアが赤く塗られていましたが、アニメ版ではフレアが無くなったうえに元々あった色分けの境界の位置にはパーツの段差やスジ彫りも無くなっているので、その色分けが無くなったうえに塗り足すのも難しくなっています。で、個人的にはもうちょっとスネに色分けが欲しかったので、とりあえずパネルラインに沿って少し赤を足してみました。
 ちなみに説明書の解説だと、アナハイム製でギラドーガ等のネオジオン機の系列とされている一方で出自を偽装するために意図的にジオン的な外観にしたとも記載されていて、素でジオン寄りの設計なのか偽装した結果なのかよくわからなくなっています。
 関節はポリ不採用でKPS主体。経年でヘタる可能性もありますが、組んだ時点ではグスタフより保持力は安定しています。

 モノアイは平面にシールを貼る構成。可動式ですがサンドイエローのパーツの前半分を外す必要があるのでちょっと面倒です。
 片側に3つあるバルカン砲は砲口が無いですが、凹部がこの大きさだと奥に穴だけ開けてもそれっぽくなさそうだし、極細のプラパイプを向きを揃えて6本埋め込むとか面倒臭いのでてきとうに塗るだけで済ませましたが、むしろ塗らずに茶色を流して影を強調するくらいの方がよかったかも。
 ちなみに肩装甲のスパイクは左ではなく右肩のみで5本あって断面形状が丸ではなく四角、というちょっと変わったデザイン。

 さすがにペーネロペーよりは小さいですが、グスタフよりさらに大型化していて普通に1/100サイズです。UC版グスタフは手が他の連邦機と同サイズだし上腕や腹部も既存機体に近いサイズで、肥大化してはいるけど一応ジェガンの延長上の機体という表現でしたが、メッサ―はシンプルな人型なのに全身どのパーツも大きいのでむしろ異質な感じが強いかも。

 腕も大きいですがそれにしても拳がかなり大きめというのもあって、むしろ火星独立ジオン軍がブッホ社あたりから供与を受けた小型MS(武装の互換性確保ために大型機サイズのマニピュレータを搭載)を1/100でキット化したもの、とか言われたら普通に納得しそうなところでもあるボリュームバランスとサイズ感です。

 武装はロングビームライフル、大型シールド、ビームサーベルが付属。手は左右の穴開き拳と右のライフル用で、1/100ギラドーガと同等のサイズですがいずれも手の甲とそれ以外の2パーツというシンプルな構成です。
 どうも右のライフル用だけボールの径が若干小さいようで、手首の噛み合わせが拳よりちょっと緩めです。

 ライフルは銃身がいわゆるモナカ割りで、センサーと銃口が分割された計4パーツ。設定ではリファイン版を踏襲した独特な色使いですが、成形色は関節部と同じグレー単色。それっぽい色がストックに無かったのとちょっと指定色が明るすぎる気もしたので、だいたい緑色っぽければいいだろう、くらいのノリでてきとうな色で塗りました。
 名前にはロングと付いていますが1/144のビームライフルとしても特に長い方ではないし、腕が大きいのでむしろ小ぶりに見えます。フォアグリップは無いし左の平手も無いので基本的に片手でしか構えられません。
 シールド本体もシンプルな2パーツ構成で、ジョイントを介して腕に固定します。腕のジョイント受けは肘の茶色の部分にありますが、これは左腕にしかありません。
 ジョイントはいつもの2箇所から向きを選べるタイプですが、肘関節の外側に付けると肩と干渉しやすいので、今回に限っては肘の後ろに付けた方が素立ちも含めてポージングしやすいです。

 シールド裏面はライフルと同じ緑っぽい色に指定されていますが、色分けはされていません。
 サーベルは説明書によるとジェガンと同型とされていますが、柄は手のサイズに合わせて大型化しているし(メッサ―の手がかなり大きい割には短いデザインですが、ジェガン用も手に対し短めのデザインなので結局サイズに差があります
形状もあまり似ていません。刃もHGジェガンのものとは異なり1/100サイズの汎用パーツで、しかもピンクではなく黄色。
 サーベルの柄はシールドの裏に2つ収納できる他、右肩の装甲の裏にも1つ収納できます。サーベル自体は2組しか付属しないので同時に全部埋めることはできませんが。
 ちなみに説明書によるとライフルのカートリッジも「ジェガンA型」と同じものを2つ並列に付けている、とのことですが、F91のジェガンAタイプのものではなさそうなので、ジェガンA2型から逆算すると素のジェガンがA型なんでしょうか。

 左右分割されたリアスカートはそれぞれ多重可動のアームで接続されていて、外側に開くことができます。中には小さい丸ノズルが2つあるだけですが。
 バックパックのノズルの上下の装甲はそれぞれ可動式でノズル自体も動きますが、いずれも左右でつながっているので違う向きに曲げたりはできません。
 それと腹部の曲げ可動の範囲が広くてだいぶ前傾できますが、他の写真で使わなかったのでここでついでに曲げておきました。

 あと写真では使っていませんが、台座への接続は股間に専用ジョイントを介する形でアクションベース5に対応。一応3ミリ軸接続ですが、自重がかなりあるので角度を選択して固定するタイプではなく可動式の支柱だと支えきれない場合があります。

 

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