HG1/144ザク・デザートタイプ
 プレミアムバンダイ限定キット。パッケージは単色で、説明書はモノクロの専用のもの。
 原型機との相違箇所を一部省略することが多いMSD版MSV機としては異例の元デザインに近いアレンジになっていて、脚部ケーブルの端部が太くなっているところまで再現されています。ただ、元デザインだと2種類あった頭部は1種類のみに。
 外装はそのまま流用できそうな上腕や太股や足先も含めて完全に新造されていて、オリジン版ザク派生キットとしては余剰パーツがかなり少なめ。ただ、膝関節のシーリングを再現したために脚部フレームは元のパーツがほぼ余りますが。
 そういうわけでガードカスタムの実質的なリテイクや、既存MSVに元ネタが無いMSD独自機体のリリースがかれこれ2年ほど途絶えていることからも(2018年4月のガンダムFSDが最後。あれをガンダムAの漫画からのキット化と考えるなら同年1月のキシリア部隊のアクトザクまで遡ります。ちなみに同年11月のブースターが無い方のインターセプトカスタムが今のところ最後の一般販売のMSD関連キットで、これ以降は限定キットしか出ていません)、MSDの企画の方向性が変化してきているのが伺える内容でもあります。
 あと頭部の上半分のパーツがスイッチで区切られている他、多色成形ランナーには配色パターン変更のためらしきスイッチが大量にあるので、バリエーション展開も想定されているようです。
 ちなみに当時のカラー設定画のうちセル塗りではないものは、シングルアンテナでデフォルトカラーのもの、シングルアンテナで胸板や右肩のシールドも含めてデザートピンクで塗られたもの、ダブルアンテナで部分的に迷彩パターンが入ったカラカル隊仕様のものがあります。

 全塗装しています。キットは3種類ある当時の画稿のうちデフォルトのカラーリングに準拠しているので、だいたいそんな感じで塗っています。手等はイラストからは他の黒っぽい部分と違う色なのかどうか判別しづらかったですが、そこはMSD版に準じています。あとモノアイ手前のアンチグレアらしき黒いペイントはMSD版には無いですが、そこは塗っておきました。
 MSD版設定における色分けはモノアイと頭部機銃付近が足りないくらいでほぼ色分け済み。リアスカートのグレーまで別パーツです。ケーブルのパーツはこのキットでは頭部の赤いケーブルのみ別ランナーにして色を変えてありますが
構造上はスイッチを使って1枚のランナーに全部まとめることもできるみたいです。
 成形色はサンドカラーがハーフキャノンでは黄色寄りだったのに対し、どちらかというとデザートピンクっぽい色味。あと関節部はオリジン版ザク標準のダークグレーでもキャノン系に多いグレイズフレームっぽい色でもなく、ポリパーツと同じガンプラの標準的なグレーになっています。武器類はともかく関節部にこのグレーを使っているのはオリジン版キットに限るとかなりレアです。
 で、普段はそのグレーにはガンダムカラーのMSグレー ジオン系を合わせていますが、実際問題としては色味が一致していない(ジオン系グレーの方が若干明るい)ので、今回は関節まわりも全部塗りつぶしてしまいました。あと膝関節のシーリングは他と同じ材質ではないだろう、ということで色味を変えています。
 上述のように外装は全部新規パーツで、肩シールドやスパイクアーマーの形状の相違、脚の各部のダクト等も再現されています。腹部の赤も色分け済み。肩装甲の接続は左右ともに他のザク系と同様で、左肩のスパイクは中央のものが別パーツ化されていて、さらに装甲そのものも角ばったデザインのために合わせ目が段差で処理されているので、分割線が目立たないようになっています。
 関節部はだいたい従来のザク系と同じパーツですが、膝のシーリングを再現するために膝関節付近は新造されています。

 頭部はMSV版に2種あったもののうちシングルアンテナの方を再現したもの。ちなみに前端の開口部の中身のスリットは通常のザクが横向きなのに対し縦になっています。
 頭部と首もほぼ新造されたため、ブグで導入された首の横回転にモノアイが連動するギミックも搭載されています。あと今回はモノアイレールに凹凸がある他、モノアイ自体も造形されています。

 そういうわけで外装は新造ですが、骨格は大半が従来のザクと共通で新造された膝付近も長さや太さは特に変わっていないので同じ体形です。
 ちなみにザクキャノンだけサンドカラーの色味が違うのはハーフキャノン(シールド交換)を塗った時点でこの色を使い切っていたからですが、いずれサンドカラーのザクキャノンのバリエーションキットがさらに増える可能性も無くはなさそうだし、こっちはMSD版準拠ということでMSVに寄せて塗り直したりせずにそのまま置いておこうかと。
 あとハーフキャノンの左肩や足先は当初はフィールドグレー(2)で塗っていましたが、今回オリーブドラブっぽい色を調合して使ったのでそれに合わせて塗り直しています。

 サンドカラーの色が濃い方はROBOT魂版です。

 手持ち武器は新造のM-120ASザクマシンガン、ラッツリバー式P-3 2連ミサイルポッドと、流用のヒートホークが付属。他に固定装備として左腕のシールド、その上に取り付けるラッツリバー式3連ミサイルポッド、腰の両サイドに付けるSA-712クラッカーポッド(これのみ2組あります)が付属します。
 そういうわけでオリジン版ザク系には珍しく他のキットと共通の火器は一切付属しませんが、新規パーツの肩シールドには従来のものと同様、バズーカのマガジンを付けるための穴が付いています。
 手は今までのザク系と全く同じ内容。ランナー構成の都合で手指は普通のPSなのに手の甲だけKPSという珍しい構成になっています。
 左腕のシールドは構造上は右腕にも付けられますが、肩のシールドと干渉しそうです。
 3連ミサイルポッドのシールドへの接続には専用ジョイントを使います。

 マシンガンは標準型よりストックが大幅に小型化したおかげで構えやすくなっています。なお、ストックは上に90°曲げられますがそれ以上は畳めません。
 マガジンは通常のものとはディテールがやや相違する他に若干大型化しています。なお、予備のマガジンはありません。

 2連ミサイルポッドはサイドスカートの3ミリ穴に接続しつつグリップを手で握る構造。グリップは折り畳み可能。左右選択式ですが、組んだ後での組み換えも可能です。
 なお、ミサイルの弾丸はいずれも周囲と一体成型ですが、好みで赤く塗っておきました。
 クラッカーポッドもサイドスカートの3ミリ穴に接続する構造で、他のザク系にも装備可能です。開閉式で、中のクラッカーはグレー成形の別パーツですが2個が一体化しています。
 あと写真では付けていませんが、ミサイルやクラッカーで本来の装備位置が塞がるヒートホーク(収納状態)もリアスカートに付けておけば余りません。

 

 

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