MG1/100ドワッジ改
 プレミアムバンダイ限定キット。パッケージは単色、説明書は専用のもので表紙のみカラーで設定解説は無し。
 ドワッジ改という名称は少なくとも放映当時には使われていなかったようで、ロンメル機やH型といった呼称がされていました(形式番号がサンドカラーの方はMS-09Gなのに対し、赤い方はMS-09H)。
 なお、G型とは違って作中に登場したのはロンメル機のみでしたが、旧キットの説明書によるとH型はG型の改良型として少数が生産されたことになっているので他にも存在はしていたようです。ZZ-MSVのデザートザク ロンメルカスタムは普通にサンドカラーだったので赤い機体色もパーソナルカラーではなくH型のデフォルトだった可能性もありますが、ビームカノンは連邦軍から奪取したものという設定も旧キットの時点で存在していたので、「ビームカノンを装備したH型」はロンメル機独自の仕様だと思われます。
 で、キットはMGドムを流用したG型のさらに流用キットで、デザイン上の相違点以外はG型と同様の構成なので腕や股関節等も同様に新規パーツに置き換えられています。

 全塗装しています。椀状ノズルは肩に追加された分も含めてグレー単色成形で中身の赤が省かれているのと、あと左胸の緑色の丸パーツが無色クリア成形なのを除けばだいたい色分け済み。
 赤は設定だともっと明るい色ですが、機体の性質上あまり派手なのもどうかと思ったのと、明るい赤を均一に発色させるのは面倒臭いという消極的な理由に、あと赤+黒+挿し色に黄色だとライデンと被るような気が、というのもあって成形色に合わせました。ただ、背中の四角いノズルの中身も本体と同じ成形色ですが、ここと丸ノズルの中身はG型と同じ色の方が自然かと思って明るめの色味にしています。
 ダークブルーの部分は設定だとほぼ青くない黒ですが、成形色より青味を抑えつつ寒色の範囲内には収める、くらいに調整しています。あと関節はG型と同様に標準的なグレー成形ですがパープルグレーにしています。
 頭部、両肩装甲、左胸の丸パーツ付近、腰正面中央のダクトがG型との相違点ですが、パーツの取り付けや可動の都合で胸部前面とフロントスカートは丸ごと専用パーツになっています。
 関節構造はG型と同様。胸部の肩を受けるブロックと太腿上端フレームのパーツの噛み合わせが硬すぎて組みづらかったり動かしづらかったりするのもそのままでした。
 肩装甲正面の赤い部分は基部で上に曲げられるようになっているので、肩後部のノズルを真後ろに向けたままでも腕をある程度は前に上げられます。

 頭部は旧キットだとG型と同じパーツにバルカンとアンテナを付けただけでデザインが再現されていませんでしたが、今回は外装を新造してデザインを再現してあります。
 モノアイレールは設定画だと斜めに傾斜した十字状のようにも見えますが、旧キットの説明書用の画稿だとレールは逆T字状で下に伸びた部分にはモノアイシールドは付いていない、という解釈で、キットは後者に準じた造形になっています。
 G型と同様、クリアパーツはモノアイと後頭部、背面センサーがクリアピンクで他は無色成形。
 なお、アンテナが後頭部に被さる外装と干渉するので、首の左右曲げはG型より若干制限されます。
 あと、頭の両脇に付いているアンテナはG型と同様に基部が丸軸接続なので、回せば向きを変えられます。

 コクピットブロックの中身は素ドムと同じパーツで、ハッチの開閉も可能。ただ、G型には付属していた素ドムのパイロットがランナーごと削除されたうえに代わりのフィギュアも付属しないので、中身は無人になっています。
 で、とりあえず百式2.0派生キットで余るUC80年代の連邦系スーツをゲルググ(ユーマ機)に入れて「ジョニー・ライデンの帰還」仕様にしつつ、元々ゲルググに付いていたジオン兵をこっちに移植しています。ロンメルはノーマルスーツを着ない人だったので別人になってしまいますが、そもそもロンメル機も帰還仕様のゲルググもコクピットはリニアシート化されていて正確な再現は難しいので妥協しています。
 なお、どちらも背中のピンと座席の穴のサイズが合わないので、接着しないと固定できません。

 そういうわけでユーマ機の写真もついでに。ドム系もゲルググもMGの中ではコクピットの中身が見えやすい方ですが、それでも少し下から覗かないと頭までは見えないので写真だと全身は見えませんが。

 G型と比べると正面から見える部分にも素ドムとの相違点が増えていて、より別物っぽくなっています。

 武装はG型と共通のヒートソードとヒートトマホーク、あと新造のビームカノンが付属。G型に付属していたジャイアントバズは今回は削除されています。あと、ランナー構成の都合で今回もラケーテンバズのパーツがランナーに丸ごと入っていますが、やっぱり手のジョイントが合わないので保持できません。
 ヒートソードのホルダー自体はG型と同じものですが、取り付け位置は肩側面に変更されています。なお、背中の側面にあった取付穴は開いたままですが、ほとんどの場合は肩や腕で隠れるのであまり気になりません。
 手指は今回もエモーションマニピュレーターになっていて、素ドムより手が小さくなっていて武器の互換性も無いです。なお、素ドムの手指パーツはやっぱり削除されています。

 ビームカノンはセンサーが無色クリアパーツで、他は全部グレーのKPS成形。フォアグリップは可動式で、主グリップも前に倒せるので肩に担ぐポーズも取りやすいです。
 砲口付近とセンサー以外ほぼモナカ割りで砲身はど真ん中に合わせ目が出ますが、その分大きさの割には軽く仕上がっています。
 ところで連邦軍はこれをどの機体に積むつもりで作ったんだろうか、と思ったりもしますが、これを作っていた頃の連邦は鹵獲ジオン機だのその改造機だのも運用していたからその辺でしょうか。
 
あと肩装甲側面のスリットは開口していて、奥に入っているノズル基部のパーツ(特にエンジンを再現してあったりはしませんが、スリット状のモールドが入っています)が見えるようになっています。

 ヒートトマホークはG型と全く同じもので、刃の色分けは無いです。あと設定画を再現したフック状のパーツが付いていますがそれを使って吊り下げたりはできないのもG型と同様。

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