MG1/100真武者頑駄無
　真というネーミングに引っかかる心情も理解できますが、そういうことを言い出すとそもそもSDじゃない時点でそれは武者ガンダムではあっても武者頑駄無ではないだろう、と思わないでもないです。モビルスーツ戦国伝は仁宇が出てくると武者頑駄無がお払い箱になるうえにかれこれ20年近く再販されないので除外←そういう問題だろうか。
　そういうわけでMGガンダムVer.2発売直前というタイミングで型落ちのガンダムOWY0079のフレームを流用するというちょっと残念な仕様で非SD武者の2回目のプラモデル化です。いや胴とか腕は別にいいけど脚はVer.1.5の流用だからいい加減古いというか、バンダイ的にはリアル武者のキットにはシステムインジェクションのフレームを入れないといけないという内部規定でもあるのでしょうか。

　なお、Ver.KaブランドではないMG通常ライン扱いで、説明書は最初の機体設定部分が削除されて代わりに武者ガンダムの解説が載っています。
　マーキングはドライデカールとシールで、GFF版と同じカトキデザインのものとプラモデル用別デザインの2セット分付属。以下の写真では貼っていません。

　デザインはガンダムVer.Kaに鎧を着せたようにも見えますが、キットは鎧の着脱はできません。部分的にVer.Kaと同じデザインのパーツもありますが、OYW版とはデザインが異なるため外装は完全に新規パーツで、あとバックパックの中身も新規です。細部の形状が設定画から若干変更されています（腰正面のV字マークが付く白いブロック等）。
　フレームは流用ですが、股関節のボール軸のみ新規パーツと差し替えで、あと脚のフレームは下端に延長パーツが追加されてスネが伸びています。
　OWY0079は胴体が可動優先でコアファイターの収納およびコクピットを再現しない仕様でしたが（コクピットハッチは開閉可能ですが中にはコアファイターの機首的なパーツが入っているだけ）、真武者はそもそも人が乗っているのかどうかも怪しい機体なせいかハッチも開閉しません。
　3種類付属する刀剣類の刃は銀メッキ（表面に薄くスモークが吹いてあります）で、金色は成形色。この写真の状態は金だけ全塗装で他は成形色仕上げです。金色はパイプっぽい部分だけ色味を変えてみましたが写真だと違いがよくわからないといういつものパターンに。

　色分けは眼とサブカメラ、バルカンの銃身とその付近の赤、兜の吹き返しの金、胸と膝の家紋っぽいモールドの黒、バックパックの丸モールドの白、腰装甲の段落ち部分の黒、あと武器に若干省略がありますが、他はほぼパーツ段階で色分けされています。顔に省略が集中していますが、その分はシールが付属。
　あと手の甲は見本写真だとグレーですが、GFF版に合わせて黒く塗ってみました。

　OYW0079版との比較。フレームは上記の変更点以外全く同じなのですが、スネが伸びたり胴体の外装が小型化したりでプロポーションはけっこう変化しています。

　で、脚だけ基本的な構造はVer.1.5のままで股関節と足首の可動範囲が最近のキットと比べるとどうにも狭いので（足首は前後には大きく曲がりますが、横曲げが制限されます）、とりあえずフレームのスネ下端内側と太股のボールジョイント周辺を削りこんで開脚の範囲を拡大してみました。

　↑上段が足裏を接地できる限界、下段は接地を無視して股関節を限界まで開いた状態です。加工前の写真を撮っていなかったので素組のOYW版と比較してみました。とりあえず外からほぼ見えない部分を削るだけでもこのくらいは開くようになります。
　足首をこれ以上曲げるには装甲の干渉する部分を削り込む必要がありそう。あとスネの元のフレームと延長パーツの間に関節を仕込んだりもできそうです。

　両肩の盾はABS樹脂の多重可動フレームで接続されていて自由度が高めです。

　武器は刀、薙刀、槍、ライフルが付属。刀は鞘を腰に、他は背面に装着可能。
　手首はOYW版そのままで、これは最近の新作と同じ手の平のジョイントで武器を固定する仕様ですが、刀と槍にはこのジョイントの受けがありません。槍は大きいうえに柄に凹凸が無いので握っても滑ってしまう場合があり、他の武器より保持がやや不安定。

　OWY0079もVer.2のプロトタイプ的な仕様ですしVer.1.5もヒザは大きく曲がるので、股関節と足首以外の可動範囲は素で広いです。

　

　パッケージにアクションベース1を使った写真が載っていますが、専用のコネクタは付属しないのでアクションベース付属の汎用ジョイントを使うことになります。

　GFF版はシリーズの持病としてパーツが外れやすいのと顔が歪んでいるのが気になったので、その辺の問題が無いのは有難いです。どうせなら脚のフレームも新造してほしかったですが、おおむね満足。