MG1/100ガンダムMk-X
 プレミアムバンダイ限定キット。パッケージは新規イラストを使ったカラー印刷で、説明書も機体解説や開発系譜も掲載された一般販売キットと同じフォーマットになっています。
 今ではあまり珍しくはなくなった完全新規設計の限定キットですが、その中では最大級のボリュームです。そしてMk-Xとしては初のキット化。一応不知火頑駄無が明言されてはいないもののあの顔であの胸だから多分Mk-Vだろう、というくらいで、GジェネではMk-Wだけキット化されたりSガンダムがいた三国伝にも呼ばれなかったりとSDでもほぼキット化されていなかったりします。
 ドーベンウルフやシルヴァ・バレトとは似ているようで共通する部分は少ないわけですが、全身フレーム構造のMGということもあってフレームは使えそうなパーツと明らかに無理なパーツが別ランナーに分けてあったり、外装も脚部等の一部は流用を意識したランナー構成になっています。
 あとライフルのパーツは割と無理なく差し替えられそうな配置なので、白い方もありそうな気はします。

 全塗装しています。キットの成形色の色味や配色はセル塗りの設定画に準じていますが、センチネルの場合基本的に彩色設定画は存在しなくて(というか「作例が決定稿」というスタンス)、この彩色設定画はMS大全集への収録の際にモデグラ編集部から提供された未彩色画稿を編集スタッフが彩色したというものなので(その辺の経緯は「MSV The Second-Generation」掲載のインタビューを参照)、連載当時の作例とは配色や色味が必ずしも一致していません。
 で、Mk-Xの場合連載時は足先等と同じダークブルーだったバックパックがグレーになっていたり、ライトグレーだった膝の四角いディテールや前腕下端が白くなっていたりするうえに、青の色味がだいぶ明るくなっていたりもしますが、個人的な好みというか刷り込みで作例版の方に寄せる方向で白とフレームのグレー以外は色味を変更して塗りました。ただ、バックパックの青の色分けについては作例の写真で影になっていて青いのかグレーなのかよくわからなかったので、とりあえずキットのデフォルトの色分けに合わせましたが。
 ちなみにROBOT魂Ka版はMG版より当時の作例に近い配色と色味ですが、リニューアル版は逆に作例と比べても青がちょっと暗すぎる感じです。
 そういうわけで作例版を基準にするといくらかの相違もありますが、彩色設定画を基準にするならセンサー類が無色クリア成形+シールで処理されているのを除けば色分けは完全に近いです。せいぜい側頭部とスネ左右外側の白いパーツの穴の中身が足りないのと、あとシールド尾部の白い開口部の中身がグレーではなく青いくらい。
 関節部はKPSとポリの併用。最近の新規キットとしてはポリパーツも多めで、まだ組んだばかりなので断定はできませんがKPSのみの関節よりは耐久性がありそうな気もします。
 あと肘には一応ガワラ曲げ関節もありますが、曲げ幅は狭いので素立ちの微調整に使える程度。

 ところで最初は青はとりあえず成形色より濃いめでコバルトブルー寄りじゃなければいいだろう、ということでガイアのウルトラブルーをそのまま塗ってみましたが、やっぱり違う気がしたので結局作例の写真を見ながら調合して塗り直しました。で、その最初の状態がこんな感じ。

 そして塗り直しのためにガワを外せるだけ外したので、その状態の写真もついでに撮ってみました。噛み合わせがきつかったり弾力ではめ込む形式だったりで一部外装が残っていますが、基本的には爪先以外ほぼ全身がフレーム構造です。

 ちなみに成形色との対比はこんな感じ。

 頭部のセンサー類は全部無色クリア成形。アンテナは予備が1組あります。

 コクピットハッチは開閉可能。球状のコクピットブロックが再現されていますが、ハッチと同じ高さに収納するには左右幅が足りないので上にずれていて、そのため中が見えにくいです。なのでフレーム状態でも写真を撮っておきました。
 ちなみに胴体にはコクピット左右の円筒状の部分を軸にして前後に曲げる可動があります。
 パイロットは白成形ですが、ニューディサイズの軍服はティターンズとだいたい同じみたいなのでスーツも同じだろう、ということでてきとうに黒っぽく塗っておきました(※センチネル原作はパイロットも基本的にモノクロ画稿しか無いです)。
 なお、胸のダクトは開口してありますが奥の青いパーツは開口していないので、中身のフレームのモールドにはつながっていません。まあ開口部の幅が狭いのでどのみち中身は見えませんが。

 体形は大型機としては異形感の少ないシンプルな人型ですが、かなり大柄です。そして撮影スペースにこれを含めて3機並べるのは無理でした。
 なお、Ex-Sはだいぶ前に組んだ旧バージョンのもの。新バージョンの方が顔の出来はよさそうですが、これはこれで特に造形が悪いわけでもないし、このサイズのものを2つも飾ってらんないというのもありますし、あとMk-Xと並べる前提ならEx-Sはトリコロールの方がそれっぽい気がするけどわざわざ新バージョンの青いパーツを赤く塗るのも面倒だし、ということもあってなかなか手が出せません。いやまあそのうちトリコロールのBst型対応キットとかが派生するんじゃないかと思って様子見していたら別にそんなことなかった、という経緯もあるわけですが。

 武装はライフル、シールド、サーベル、ミサイルランチャーが付属。あとバックパックにインコムも入っています。
 手は例の親指以外交換するタイプで平手と武器2種に対応していますが、それとは別に固定の拳も付属します。
 ライフルはMGでも割と省略されがちなセンサー類が全部クリアパーツ化されています。また、グリップが丸ごと着脱可能で、持たせる際にはグリップだけ外して手指に組み付けてから銃身を乗せるようになっています。
 シールドもセンサー類はクリアパーツで、さらに白い部分が全部色分け済みという異例に細かい分割になっています。グリップは無くて前腕にジョイントで接続するようになっていて、腕との間にコの字またはL字状フレームは入ったりしないので、腕に対する位置は肘の外側に固定されます。

 サーベルの刃はダブルゼータ等と同じ1/60サイズなので太くて重いです。
 シールドは前腕と同じジョイントがバックパック中央にもあるので、そちらにも取り付け可能。
 バックパック中央に対し左右のブロックがアームを介して動くので、サーベルの柄を脇に通してビームカノンとして使う姿勢も再現可能。基部が2軸で可動なので、バックパック自体を動かさなくても上体を多少前傾させれば正面に砲口を向けられますが。
 なお、左右から上に伸びている前後に白いダクトが付いたブロックはバックパックの一部ではなく、胸部から直接生えています。こっちは可動無し。

 インコムは着脱可能で、展開状態の再現のためにリード線の他に軌道を変えるためのウェイトも合計4個付属。もうちょっと小さい方がそれっぽい気もしますが、大きいので取り扱いに手間がかからないという面もあります。
 インコム自体は小さくて軽いですが、基本的にリード線だけで支えることになるうえに、他の有線誘導兵器と違ってワイヤーを直線状にする必要もあるので、自重での垂れ下がりを避けて自然な展開状態を再現するのは難易度高めです。
 台座への接続は、アクションベース1系に対応した専用パーツを股間に付けるMGでは標準的な仕様。

 ミサイルランチャーを取り付ける肩のジョイントは、肩装甲の外側のノズル付近が丸ごと斜めに展開して中に入っているジョイントが露出する、という独自のギミックを採用していて、ミサイルを外してもジョイントが露出しないしいちいち蓋を着脱する必要も無いです。ただ、構造上ミサイルの有無で白いノズルの角度が変化することになりますが。
 ミサイルランチャー自体は箱2つが基部フレームに対し左右に軸可動で、さらにハッチの開閉も可能。中身のミサイルは先端部しか造形されていませんが、赤成形で別パーツ化されています。

 

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