1/144ガンダムラジエル(可動化改造)
 電撃ホビーマガジン'09年1月号('08年11月発売)の付録キットです。

 パーツはランナー1枚に全部収まっていて、白単色成形。前回のアストレアとは異なりこれのみで組むことが可能なフルキットです。
 付録が入っている箱にはFGのロゴが印刷されていますが、00のFGとは仕様が異なりポリパーツ未採用でほぼ全身固定キット。FGよりはSEEDのHGではない方の1/144キットに近い仕様ですが、各パーツの裏側にポリパーツを仕込むための軸受けが最初からついていて可動化工作が比較的容易になっています。
 (※2008/12/26追記:FGはFGでもFIRST GRADEではなくFUROKU GRADEでした)

 なお、使用が推奨されているガンプラ用ポリパーツのPC-123プラスの単品注文用紙が本誌に付属していますが、123プラスに入っているパーツ全部が必要なわけではなく、完全な状態の123プラスが無くても他のキットで余ったポリの寄せ集めである程度何とかなります。
 というか、このキットと123プラスだけでフル可動化が可能というわけではない点には注意。

 可動化工作については本誌に複数の作例が掲載されていますが、その辺を参考にしつつなるべく元キットのパーツを残す方向で可動化してみました。自作パーツの比率を増やすと精度が確保しにくいですし。いや結局は手抜きなわけですが。
 キットとポリパーツの他に丸プラ棒(キットのランナーを流用)、1ミリプラ板、5ミリプラ角棒、パテ、足首関節だけ既存キット(HGシグー)のパーツを流用しています(市販ボールジョイントでも代用可能なはず。というか後述しますがボールジョイント自体無くても大差無いです)。
 パテはWAVEの軽量エポキシパテとタミヤの光硬化パテを使いましたが、他の種類でも問題無いはず。あと工具にピンバイスを使っています。パーツの切断は細刃のノコギリがあった方が便利ですが、デザインナイフだけでも時間をかければ意外と何とかなります。

・頭

 首はポリパーツを入れただけ。これでも回転の他に前後に曲がるのでボールジョイントにしなくても充分かと。あと可動とは関係ありませんが、ツノは薄く削っています。

・胴体

 腰で切断、上にポリ(元から軸受けあり)を入れて、下側の隙間にパテを詰めてからプラ棒で軸を打って回転可動を追加。
 あと、腕と脚の取り付け軸には基部に肉抜き穴がありますが、強度が不安なので念のためにパテで埋めておきました。
 腰装甲はセンターブロックだけ残して切断し、フロントとサイドがつながった状態のまま太股上面に接着固定。裏側の脚を曲げると胴体と干渉する部分を削っています。
 脚をより大きく動かすにはフロントアーマーを可動にした方がいいですが、どのみち腰後部のブロックや足の甲の突起のせいで脚の可動が制限されるのでスルーしました。
 あとこの腰後部ブロックのせいで脚が垂直より後ろにほとんど曲がらないので、内側の突起のうち太股と干渉する部分をある程度切断しています。
 というか腰前後を覆うパーツのデザインはこういう仕様でのキット化を想定していないような気が。
 ちなみにキットの股間には最近のHGキットと同様のアクションベース接続用ジョイント穴が最初から付いていますが、蓋はありません。

・腕

 肩関節はポリを入れただけ。肘は前腕側にポリを入れて、∀以前の1/144キットと同様の構造で横ロールを可能にしました。
 HG級キットと同様のロール軸を入れようとすると上腕の大半を自作する羽目になるので、この方が精度も出しやすくて楽かと。ただ、ポリをプラ板のカバーで覆って露出を避けることはできますが、この構造だと肘フレームが2つに分割されてしまうのは避けられません。
 あと前腕にはHGキットの手首と同径のボールを受ける構造が中に入っていますが、プラ接続だとヘタりの問題があるし、そもそも手持ち武器が片手用ライフルだけなので手首が固定でもポージングに大して影響しない気がするので、加工や流用はせずに固定のまま仕上げました。

・脚

 股関節はポリを入れただけ。キットの軸が斜めになっている&ポリで2軸可動になるので、ボールジョイントに置き換えなくても意外と問題ありません。
 膝は中央で切断してフレーム部分をくり抜いて上下にポリを入れて、そのポリを自作フレームで接続。フレームを全部くり抜くと隙間が目立つので、スネ後面側のみ下半分ほど残しています。
 膝フレームはやっぱりこの仕様でのキット化を想定していないっぽい妙に複雑なデザインですが、再現はさっさとあきらめました。5ミリ角棒の両端にプラ棒を挿して、5ミリだと元のフレームより若干細いのでプラ板で幅増し、あと前後に長めのプラ板を貼ってポリパーツを隠しています。

・足首

 スネ側にポリを入れ、足首の中に123プラスの足首用ボール受けをパテで埋め込み固定し、これをHGシグーの足首フレームで接続。
 製作初期はHGキットの関節をそのまま移植する方向で考えていたのですが、他の部分は丁度いいパーツが無くて無理が出てきたので、結局HGキットのパーツはここにしか残っていません。
 というかラジエルの足首が他の機体より小さいせいでポリが入らなくて、ポリ自体と足首の裏側を削りこんで強引に押し込んだのですが、もう最初からサイズの合う市販ボールジョイントにしておけばよかったよ。
 で、割と手間をかけてボールを仕込んだものの、足の甲から生えた突起が邪魔で前にはほとんど曲がらないので、ボールを仕込まずに基部の軸接続だけで済ませても大差無いと思います。というかこの突起もやっぱり可動とか全然考慮していないような(以下略)。

・結果

 以上の工作をして塗装したものがこちら。合わせ目が残っているのは後日分解してメンテなり作り直しなりするための処置ですが、手抜きという面も割とあります。
 ビームライフルは片面の穴を埋めて、銃口をピンバイスで開口。あと足首の突起の裏面等の空洞もパテで塞いでいます。
 配色はてきとうにアレンジしました。白い部分は一部ライトグレーを塗っていますが明度の差が小さくて、写真だと塗った箇所の判別はほぼ無理っぽいです。というかアレンジというより胴体周辺の塗装が面倒臭くなって途中で投げたようにも見えますね。

 身長は他の機体と大差ないですが、やや細い感じです。

 可動はこんな感じ。突起が邪魔なうえにボールジョイントの位置がいい加減だったせいで足首が前にはほとんど曲げられないので、スタンドを使わないと脚を動かしたポーズが取れません。というか割と失敗気味のような。
 

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