MG1/100ガンダムMk-U Ver.2.0(ティターンズ)
 2006年3月発売。2005年10月に先行したエゥーゴ仕様のカラーリングを変更したものですが、エゥーゴ仕様に付属していたアーガマのカタパルトデッキ付近を模した台座と整備員のフィギュアは削除されています。
 既にMGで一度キット化されていた機体を再度新規キット化するVer.2.0の初のキット(のバリエーション)。それだけに後続のガンダム2.0やザク2.0と比べるとフレームの設計がやや古くて詰めが甘い面もありますが、その辺のキットは全身にそれっぽい造形のフレームを詰め込んだうえに後々の拡張性も考慮してあったせいでパーツ密度がピークに達していたので、こっちはそれなりの可動範囲は確保しつつ相対的にシンプルなつくりで組み立てに手間がかからない、という利点もあります。
 なお、厳密には2004年のMGパーフェクトガンダムの素体も既存のRX-78系キットとは別物の完全新規設計だったので、Ver.2より先行したフルモデルチェンジの例と言えなくもないですが。
 ちなみにVer.2.0シリーズではそれまでVer.Ka以外では統一されていた説明書の表紙デザインや設定解説のレイアウトが変更されていて、これ以降しばらくは従来型と2.0系の2種類が並走していますが、最終的に2.0系に近いデザイン(表紙が黒枠付き)が主流になっています。
 あとバリエーションとしては上述の先行した白い方の他、一般流通で限定販売されたHDカラー版(白黒2種)やビルドガンダムMk-U、そしてフレームの一部を流用したMGヘイズル系があります。なお、スーパーガンダムは1/100では最初に出たMG1.0ベースのもの以来全くキット化されておらず、2.0にもその1.0準拠のGディフェンサーに対応したジョイント自体はあるものの、Gディフェンサー単品もしくは2.0とのセットでの販売も無ければ1.0仕様のスーパーガンダムも最近はほぼ再販が無くなっているので、今から入手するのは困難です。
 それと箱絵は原作2話でカミーユの3号機がカクリコンの2号機をビルに叩きつける場面を題材にしていますが、見本写真はマーキングが1号機のもので統一されています。

 脚部シリンダーにはメッキパーツが入っていますが、それ以外はだいたい全塗装しています。Mk-Uとクゥエルのティターンズカラーの薄い方の色味は、アニメ版設定とガンプラの成形色(標準的なものとAOZ系MGで使われている色のいずれも)がけっこう相違していますが、ティターンズカラーの機体が現状クゥエル以外にはAOZ関連しか存在しないのとMGのラインナップ的にAOZ関連との整合性を優先した方がいいかな、ということでそんな感じに。
 なお、フレームは設定だとパープルグレーですが今回は何故か若干緑寄りの暗めのブルーグレーになっているので、これもAOZ関連キットに合わせて標準的なグレーにしました。この色だと缶スプレーで一気に塗れるから楽というのもありますが。
 センサー類や開口部の中身、あと爪先の凹部やサイドスカートのマウントラッチの赤を除けばだいたい色分け済み。なお、アニメ版設定に合わせるなら手の甲は黒でシールドは赤以外の色分けが無いですが、その辺はMG1.0以降のリニューアルキットでは常に無視されていますね。
 グレーの部分はフレームの大半と細かい可動に関わる部分(サーベルラック基部とかシールドのスライドレールとか)がABSで、足の甲やライフル銃身等はPS。
 関節はポリとABSの併用で、膝関節の曲げ可動に膝や太股の装甲が連動、足首の可動にスネ正面の装甲が連動する他、肘下正面の装甲が肘を曲げると引き込まれてフレームの露出を減らしつつ可動範囲を稼いでいたりと、当時のMGとしては先進的な構造が取り入れられています。
 ただ、股関節はガンダムやザクの2.0以降に普及した軸関節の組み合わせではなくボールジョイントで、さらに股関節軸の前後移動ギミックはあるけどロックできなかったりもするので、どうも脚の付け根の保持が若干あやしいところはあって、これはだいぶ後のヘイズルにも継承されてしまっています。
 まあ追加装備で重くなるスーパーガンダムやビルドMk-Uやヘイズル系はともかく、素のMk-Uなら自重を支えるのに問題は無いですが。
 なお、ガンダムやザクの2.0と違ってアクションベース用ジョイントパーツも無いので、台座に乗せる場合は挟み込み方式のパーツが必要。

 頭部センサーは無色のクリアパーツ。ガンダム2.0以降は側頭部の開口部の中身も色分けされるようになっていますが、この時点では一体成型です。

 コクピットは開閉可能。組むと全く見えなくなりますが球状のコクピットブロックが入っています。
 素立ちのパイロットも付属。ヘルメットを被った状態で、エゥーゴ仕様と同じものです。
 なお、作中ではジェリドやカクリコンのノーマルスーツはバイザーが青緑でしたが(クワトロ用を除くエゥーゴ仕様各種と同じ色)、ヤザンやレコアのスーツはほぼ同じカラーリングなのにバイザーのみオレンジになっていて統一されていません。

 骨格はMGヘイズルと半分くらい共通ですが、今回はMk-Uとしても比較的細身のアレンジなので下半身がゴツいヘイズル系とはだいぶ印象が違います。

 武装はライフル、バズーカ、サーベル、シールドと、あと頭部バルカンポッドが付属。
 手指は根元のみ可動式で、掌の突起をグリップの溝に入れて補助する構造。その後主流になった親指以外を交換するタイプやエモーションマニピュレータ―SPと比べると、武器の持ち替えの手間が比較的少ないのと専用武器以外でも軽いものなら持てるという利点がありますが、ガンダム2.0みたいな指の中途部の関節も無いので素手にしたときに自然な表情がつけにくいという欠点もあります。
 なお、掌と指はヘイズル系に流用されているので、手持ち武器には互換性があります。他にシールドも接続パーツが共通なので互換ですが、バルカンポッドは側頭部の凹部の形状が違うので流用できません(ヘイズル予備機以外は首の両脇に増設されたパーツと干渉するのでどのみち装備できませんが)。また、サイドスカートのマウントラッチも構造が相違するため互換性無し。あとHG-UCでは互換性があったバックパックも基部の形状が変更されたため交換できなくなっています。
 ライフルはサイドスカート、バズーカはリアスカートに取り付け可能。いずれもカートリッジが着脱式で、ライフルのはシールド裏、バズーカのはサイドスカートに取り付け可能。

 ライフルはフォアグリップの可動の他、センサーの折り畳みも可能。成形色はグレーの濃淡2色の他、センサーにはクリアパーツも使われています。
 シールドはまず下部を前にスライドさせてロックを外し、そこからレールに沿った上下のスライド可動で伸縮が可能。スライド範囲がかなり広くなっている反面、このギミックとジョイント基部のポリパーツの収納との兼ね合いでジョイント付近がかなり分厚くなっていてシールドが腕から浮き気味になっています。

 

 バズーカは主グリップが前後可動。こっちはセンサーの色分けは無くて、あと砲身のエゥーゴ仕様で白かった部分はそのままダークブルー成形になっています。見本写真ではその部分も周囲と同じダークグレーで塗られていますが、単色というのも単調な気がしたので白く塗っておきました。
 シールドの腕への接続は腕に対する向きを2箇所から選べるジョイントを介したもので、このジョイントパーツとシールド本体との接続はスライド固定式の専用ジョイントなので不自然に丸軸が露出したりはしません。

 サーベルの刃は汎用パーツ。サーベルラックは基部で前に曲がる他、肩と肘の可動範囲も広いので収納状態で手がサーベルに届きます。

 ヘイズルと武装を入れ替えるとこんな感じ。

 

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