HG-UC1/144ガンダムGP02A サイサリス(MLRS仕様)
 2007年2月発売で、前年7月発売のGP02Aの流用キット。なお、今回組んだのは2020年10月再販分。
 2006年に開始した、新たなMSVをゲームとプラモデルで連携して展開する企画「ハーモニー・オブ・ガンダム」の一環として設定されキット化された機体。先行してザクIスナイパータイプ(2006年11月発売)とジムストライカー(同年12月発売)がキット化されていてこれが3番目のキット。この他にドムキャノン(カラーリングとキャノン配置が相違する2種類が存在)とアクアジム(他の機体と違って元々M-MSVで設定されていたものをデザインのみリファイン)が発表されていてゲームには出ていましたが、キット化は上記の3つで終了したうえにこれ以上は機体が追加されることもなく、要するに1年足らずで打ち切られたようです。
 なお、後にガンダムUCでザクIスナイパーとアクアジムが多少の変更を加えて登場した他、ジムストライカーの後継機ともいえるジムUセミストライカーも登場しています。

 で、このキットはアトミックバズーカと本来のバックパックを削除し、代わりにMLRS(多連装ロケットシステム)とビームバズーカを追加したもの。MLRSは連邦軍でアトミックバズーカ搭載以外の運用プランとして開発されていたけど強奪でお蔵入りになったもので、ビームバズーカはデラーズ・フリートにおいて核を撃った後で使うために代わりの武装としてスキウレのビーム砲を転用して開発されていたけど核攻撃直後の戦闘で機体が全損したからやっぱりお蔵入り、という設定で、要するに2つともペーパープランで、ゲームや漫画には出たことがあるけど公式には実機は存在しないという設定。なお、ビームバズーカに関しては元々GFFに付属するおまけ装備としてデザインされたものが流用されています。
 そういうわけでMLRSとビームバズーカはそれぞれ別に開発されたもので、さらに構造上同時に装備することもできません。
 また、元々サイサリスのキットはランナー構成上アトミックバズーカとラジエーター・シールドを削除できるようになっていましたが、アトミックバズーカのパーツはABSの部分のみビームバズーカに流用されていて、核を使わないなら本来必要無いというか対核・冷却機能がデッドウェイトになるはずのラジエーター・シールドは設定上どちらの武装タイプでもそのまま装備していることになっています(ビームバズーカの方ではシールド裏の砲身収納スペースがそのまま転用されていますが)。

 成形色は素の2号機に対し、白が暖色系から寒色系のライトグレーに、青は明るめに、赤は柿色っぽい色味に変更されていて、グレーとクリアグリーン(サーベルの刃)以外全部別です。写真のランナーは左が素の2号機で右はMLRS。

 ※顔を若干加工しています。
 まずは武装を積んでいない状態。本体はバックパック以外に形状の変化は無いです。
 なお、本来のバックパックは丸ごと核弾頭の収納部になっていた(そのため付けられなくなったスラスターを肩に移動した)のに対し今回はMLRSのランチャーを付ける以外の機能は特に無いですが、スラスターの類はやっぱり付いていないデザインになっています。
 全塗装しています。成形色は素の2号機に対し、白が暖色系から寒色系のライトグレーに、青は明るめに、赤は柿色っぽい色味に変更されていて、グレーとクリアグリーン(サーベルの刃)以外全部別です。
 白っぽい部分は素の2号機の成形色の方がMLRS仕様の設定に近かったので、パーツを入れ替えて色味もそっちに合わせました。
 また、設定画だと素の2号機では白かったバインダー下端のノズルと手首フレームがグレーになっていて、バインダーのブルーグレーが胸と同じ青になっている他、ツノは白いようなのでそのように塗っています。ツノ以外は成形色の状態でもその色分けになっていて、つまり設定に合わせるなら色分けの不足は減っています(なお、見本写真ではツノはグレー)。

 顔はMLRS仕様の設定画に寄せる方向で、眼つきが緩くなるように眼の上を多少削ってみました。・・・なんかツノが基部から浮いているのには今気が付きました。

 MLRS装備。この状態だと右肩の後ろにもランチャーが重なるので、バズーカは装備できません。
 ランチャーは左右それぞれ3個がつながっているものを、バックパックにクランク状の支持アームを介して取り付けます。バックパックと背中の接続は他のキットと互換性は無いですが、ランチャーの接続はシンプルな丸軸とポリパーツなので、他のキットにも積めなくもなさそうです。
 なお、ランチャーは全部ほぼ同じ形状ですが、手前の2つの方が奥の4つよりちょっと長いです。

 ランチャーは上端付近と下端がグレー成形で、中途部の細い凹部は色分け無し。ハッチは計6個が個別に開閉可能で、弾丸は一体成型で先端のみ造形されています。
 シールドは上述のようにラジエーターシールドをそのまま使う設定。丸ごと流用パーツなので赤と黄色の色分けは今回も無いです。

 背中以外はそのままですが、MLRS装備だとその背中の差でかなりボリュームが増しています。代わりにバズーカが無くなっているわけですが。

 で、MLRS以外に火器が無いのもどうかと思ったので色々試してみましたが、まずトリガーガードのある武器は手を交換しないと持てないし肩と背中にボリュームがあるせいで標準的なバズーカだと小さく見えるしで、1号機や3号機のビームライフルあたりが無難かなあ、というところに落ち着きました。
 あとシールドももっと小ぶりでシンプルなものでいいよね、と思ったものの、グリップで手持ちできる(というか腕に3ミリ穴が必要無い)連邦系シールドが余るキットというのが意外と無いですね。
 で、形状的に「1号機用シールドをベースにジオン系技術(トゲ)を盛り込んで多機能化した」と考えればぎりぎりそれっぽく見えるかも、ということでドムR35のシールドを塗り替えて持たせてみましたが、・・・いや、どうなんでしょうかこれは。
 ちなみに素の2号機は「宇宙の蜉蝣2」ではオリジン版ザク用対艦ライフルとほぼ同じものを使っていたり、あとガンダムAの漫画ではドム系バズーカ各種を山盛りで積んだりしていたそうですが、MLRS仕様に関してはあくまで連邦の機体ということでその辺は除外しました(件の山盛り装備のときはMLRSに酷似したランチャーも積んでいたらしいですが、まあ)。

 続いてビームバズーカ装備。この場合MLRSは干渉するので外しますが(左側だけなら同時装備も可能)、バックパックはそのまま使うことになっています。
 砲身のシールドへの収納や展開・可動も含めてギミック面ではアトミックバズーカと全く同じですが、パーツは肩との接続部のみ共通で他は全部新造。
 センサーの展開ギミックも同様ですが、アトミックバズーカでは円形だったのが四角くなっています。

 アトミックバズーカに対し全体的に細かいディテールが増えた他、若干短くなっています。

 

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