HG1/144ハイペリオンガンダム
 2004年7月発売。SEED MSVに分類されてはいますが、ASTRAYシリーズ2作目のX ASTRAY(機体名と作品名の区別がややこしいので、作品名の方は公式に合わせて英字表記にしています)に登場した新規デザインの機体で、バリエーション機ではないしキット自体も新規設計です。
 これ以降のASTRAYシリーズにもだいたい毎回ガンダム顔の新型機が登場していますが、ガンダムアストレイのバリエーションと、既存機体の流用キット化前提のデザインだったVS ASTRAYの機体群を除けば、作品の展開に合わせてキット化されたのは今のところこれと対戦相手のドレッドノート、あとはデスティニーインパルスRくらいです。他にだいぶ後になって唐突にウェブ限定MG化されたテスタメントもありますが。
 カラーリングとマーキングが相違する1〜3号機が存在しますが、キットの成形色はX ASTRAYの主要人物であるカナードが使用した1号機に準じたもの。ただしキットには2号機と3号機のマーキングも付属し、説明書には2号機のカラー設定画も正面図のみですが掲載されているので(3号機は2号機と同色でマーキングのみ相違)、塗装すれば1号機以外も再現可能です。
 なお、これ自体から派生した機体としては、1号機に核エンジンを外付けで追加装備したスーパーハイペリオンと、量産型のハイペリオンGが存在。ちなみにハイペリオン自体は最終的に3機とも破壊されています。

 全塗装しています。胸等のライトグレーは設定画だと成形色や見本写真より明るめで寒色寄りなのでそっちに寄せました。ちなみに以前組んだときは2号機にしたので、個人的には1号機として組むのは今回が初めてです。
 黄色の成形色のパーツは首回りと肩のノズルのみで他はシールも付属しない他、胸のダクトは一体成型だったり、背面バインダーは正面のライトグレーの部分も丸ごとダークグレー成形だったり、肩前後面やアンクルガードのノズルは周囲と一体成型だったりと、色分けはかなり足りていません。また、合わせ目が中央に出る部分も多め。
 サイドスカートとリアスカートには何か付けられそうなスリットがありますが、特に用途はありません。設計がもうちょっと新しければウェブ限定でパーツを追加したスーパーハイペリオンとかの展開もあったのかしら。
 関節構造はだいたいこの時期の標準的なつくりですが、スネが細いためかスネ下端には可動部が無く、足首の可動はボールジョイント1個だけです。

 

 顔はかなり独特なデザイン。X ASTRAY(漫画)ではマスクのスリットの位置や白、グレー、赤の部分の形状・比率を調整して無難なガンダム顔に寄せた作画になっていましたが、キットは設定画に準じているのでそっちとはかなり別物になっています。
 眼とその下の赤い部分がマスクとは別パーツ化した一方で顔面の白い部分はヘルメットと一体化していて、各部のグレーや側頭部の赤いアンテナは色分け無し。また、側頭部のアンテナとフィンはかなり分厚いので薄く見えるように縁をてきとうに削っています。

 他の機体よりスネが細めな一方で、腕はむしろ太めです。

 手持ち武器はビームサブマシンガン、ビームナイフが付属。他に固定装備のモノフェーズ光波防御シールド「アルミューレ・リュミエール」の展開用パーツが1個付属する他、ビームキャノン(背面バインダー後面の丸穴。スラスターではないです)も搭載されています。
 手は左右の穴開き拳と右の銃器用。マシンガンはスーパーハイペリオンになってからは2丁持ちになっていますが、左手で持つためには多少の加工が必要になります。まあそれ以前にスーパーハイペリオンを再現するならまず外付けエンジンを自作する必要があるわけですが。

 マシンガンはフォアグリップが可動式。
 銃口とセンサーの間に手持ち用のものと同じビームナイフが付いている設定ですが、一体化しているためビーム展開状態にはできません。ただ、ビーム発生口は凹モールドにはなっています。

 ビームナイフは脚に取り付ける収納用と手持ち用が2個ずつ付属。収納用は先端部の造形が省略されていて、手持ち用はビーム刃もグレーで一体成型です。既存パーツだと形状は多少違うもののMSD版ガードカスタムのナイフの刃がほぼ同サイズですが、ハイペリオンのビームナイフは柄が細くて薄いうえに先端付近のディテールが複雑なので着脱可能に加工するのは手間がかかりそう。
 アルミューレ・リュミエールは各部の黄色い三角錐のどこからでも展開可能で全身を覆う球状に展開することも可能な設定ですが、このキットでは前腕部のものを1つだけシールド状の展開状態にできます。前腕下部の赤いパーツごと交換する構成で、シールドは赤い部分に対し丸軸接続なので回転も可能。中央は黄色成形で別パーツです。
 SEED系では初のビームシールド的な装備で、ハイペリオン自体は連合の機体ですが開発元からザフトにも技術が流出してデスティニー等のシールドの原型になったという設定があります。

 背面バインダーは前に展開できる他、先端付近が左右に可動式。可動部にはいずれもポリパーツが入っています。
 バインダーをこの向きにすると、上述のビームキャノンが正面を向くようになります。

 

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