HG1/144アトール
 2021年にリニューアルされたキット。旧HGではエルガイムMk-T、オージとこれの3機がラインナップされていましたが、アトールとオージは放映当時キット化されていませんでした。
 変更箇所はランナーが追加されていますが、元のパーツの一部が金型を加工してランナーから削除されている他、ビニールチューブも廃止されたため元の状態には組めません。また、この変更に伴い旧バージョンは事実上絶版になったと思われます。
 旧バージョンと同様、旧キットのオージェ、グルーン、アシュラテンプルと組み合わせることでアトールVを再現可能。今回はキットの発売に合わせてバッシュも含めた4機がセット扱いで再販されていますが、設定上バッシュのものを流用しているバインダーはアトール自体に新造されたものが丸ごと入っているのでバッシュは不要だったりします。なお、アトールからアトールVへの組み換えは完成後にも可能ですが、眼のパーツのみ交換がちょっと面倒なのと、左肩は同じパーツに違うマーキングが付くので、両方組むなら普通に2つ用意した方がよさそうです。

 全塗装しています。青っぽい部分の成形色は暗めの青ですが、作中だとヤクトドーガとかEz-8みたいな緑寄りの色味で、どうも80年代くらいにはよくあったセルに塗った設定色と最終的なフィルム上での発色が違うというアレのようですが、とりあえず緑に寄せて塗っておきました。
 色分けの不足は膝フレームのケーブルの赤くらいで、だいたい足りています。
 変更点は腹部、股関節と足先の可動構造と、腕のケーブルのビニールチューブからリード線への変更、あと膝フレームのケーブルはビニールチューブの廃止に伴いプラで一体成型になっています。
 腹部は腰との接続が軸からボールジョイントに変更。
 股関節は元の構造だとボールジョイントの軸が斜めになっていて(ガンプラでいうと1/144スモーとかあんな感じ)、脚を前後に大きく曲げると太股が外側にねじれていくという問題がありましたが、今回元のボールジョイントに加えて股間中央付近で前後に回る軸可動が追加されたのでその点が解消されています。
 この軸関節の円筒が装甲の隙間からちょっと露出しますが、股間フレームに関しては元のパーツも残っているので、そっちを使えば可動を犠牲にして隙間を無くすことも可能。
 足先は爪先の青い部分以外は大半のパーツが新造されていて、元のパーツは削除されています。で、後部左右のブロックがボールジョイントで可動式に。

 頭部は完全に色分け済み。眼は不透明の黄色成形で、アトールVでは横向きのスリットが追加されているのでそれ用のパーツも別途付属します。
 なお、頭の上側は中央が段落ちのモールドになっています。

 エルガイムMk-Tよりも背は高め。

 パワーランチャーは両腕のウインゲルバインダー(盾)に固定されている設定なので、他の付属武器はセイバーのみ。これは本来はセイバー・フロッガーという鞭のようにしなる武器ですが、説明書の解説には「セイバー」としか記載されていません。
 手は左右の平手と、セイバーの柄の一部が固定された右手が付属。
 なお、エルガイムとオージはリニューアル版で股間に付ける台座用ジョイントが追加されていますが、アトールにはありません。

 セイバーの刃は柄の一部と一体成型でクリア成形。柄の残りは手と一体成型なので、柄は全部塗る必要があります。なお、材質はガンプラのサーベル刃と同じものなので、軽く曲げることも可能。
 バインダーと肩をつないでいるリード線はさほど固くはないですが、腕を深く曲げると弾力でちょっと干渉される感じはあります。
 あと写真は撮っていませんが、アトールVがセイバーの代わりに装備していたトリプルフロッガーも付属。これは刃が3つあるという特殊な形状のためか、柄の先端付近は刃とは別パーツで不透明になっています。
 なお、上述のようにセイバー用の右手以外には平手しか付属しないので、アトールVにグルーンのスピアを持たせる場合は接着しないと固定できません。

 というか旧版の発売当時ならともかく、今ならアトールVは差分パーツを新造してウェブ限定にしてもよかったんじゃないかという気も割とします。

 

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